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沖縄で5番目に大きな島「久米島」を歩いて23Km一周してきたぞ

沖縄本島、西表島、石垣島、宮古島に次いで5番目に大きな島と言えば久米島である。

個人的には全国区で売られている泡盛の「久米島の久米仙」の「久米島」だけど、何年か前に沖縄で知り合ったウチナーンチュに「久米島はオススメ」と言われていたこともあり、いつか行ってみたいと思っていた。

そんな経緯もあり、7月という体感温度が42度前後にもなる暑い時期に久米島を訪れた。

久米島に行く方法

久米島と沖縄本島(泊港)を結ぶフェリー

飛行機かフェリーで、リーズナブルなのはもちろん後者。夏限定で羽田から直行便もある。

フェリーの場合、那覇の泊港から3時間半で行ける。往復で6千円台、支払いは現金のみ。距離の割にはリーズナブルに感じた。飛行機の場合は片道1万円くらいで那覇空港から1日7便くらいあるらしい。

注意点は時期や曜日によっては1日1便しかないので、寝過ごしたり港に行くのが遅れないようにすること。渡嘉敷島とか慶良間諸島と違って、日帰りすると1時間程度しか滞在できないため、久米島での泊まりが基本となる。

滞在エリアは港周辺かイーフビーチ周辺の2択

初めて久米島を訪れ感じだと、滞在するエリアはフェリーターミナル周辺のエリアか、島の東あたりのイーフビーチ周辺かになる。

沖縄系の弁当や総菜が買える玉寄スーパー。港の西側あたり

前者は昔ながらの街並みで商店街や居酒屋などがある。サンエーとかの沖縄本島の大手スーパーはないが、久米島には地元の個人経営的なスーパーが何件かある。港からは少し遠いが徒歩圏エリアにファミリーマートがある。水を買ったりするのはここが良い。

筆者は港周辺の某ホテルに滞在したが、一般的な意味でのより快適な滞在をしたい場合はイーフビーチ周辺にリゾートホテルがあるので、バスなどで移動して宿泊するのが良い気がする。チェーン店のドラックストアやAコープがあるのもイーフビーチエリアで、島で一番都会的な印象を受けた。

沖縄久米島イーフビーチホテルを予約する

島を一周しようと思ったきっかけ

久米島の島を歩いて一周しよう的なパンフレットを見たから。

島一周できる道路が23Kmと自分のウォーキングスキル(?)的にちょうどいいなと思えるのも魅力だった。

沖縄の離島はそれぞれが観光客誘致に何かしら工夫しているけれど、久米島は観光パンフレットとかキャッチコピーとかに凝っている感じがした。

一つだけ、実際に徒歩で1周した自分からすると、真夏に実行するには暑すぎるということ。熱中症との闘いであった。

久米島一周に必要なもの

自販機は1~3Kmおきくらいにある。コカコーラのは高くてDyDoがコスパ良好

一周してやるぞという気持ちと、補給食、水分、自販機で飲み物を買う小銭。

基本的に自販機が長くても3Kmくらいごとにはあるけれど、真夏とかだと飲み物なしだと熱中症で倒れて自販機に辿り着けない場合もあるので、1Lくらいは飲み物と補給食をバッグに入れておいた方がよい。

バスでギブアップするにも2~3時間くらいに1本くらいの頻度なので、タイミングによっては体感温度42度とかの中でバスを待たないとならない。だから飲み物を持ち歩くのは絶対に必要だ。

久米島一周の見どころ

車とか自転車だと時計回りの方が車線的に海が見やすくて良いというのはあるけど、徒歩だと別に関係ないので自分は反時計回りで回った。

というより、タイミング的に暑すぎる日だったので先にイーフビーチや奥武島などの見どころに訪れたかったのである。暑すぎてどうにもならなかったら一周せずに戻ることも想定していた。

訪れたのが午前9時だからやっている店はないけれど、イーフビーチ周辺には居酒屋やカフェなどがあってリゾート感があった。

イーフビーチ自体は沖縄本島の恩納村とかのビーチとそんなに大きくは変わらない感じだったが、離島的な解放感があった。

これはイーフビーチを過ぎて橋を渡った先にある奥武島の畳石という自然の造形。奥武島はウミガメの施設とかがあるけど休館日だったので行けず。バーデハウスという海洋深層水を活用した温浴施設が有名だったが、訪れた時期は施設老朽化で閉館していた。いずれ再開する計画もあるという。飲食店などは奥武島にはなく、公衆トイレはある。

奥武島から久米島に戻り、島の東側を北上していくと、てぃーだ橋、つむぎ橋という写真のような景観スポットがある。沖縄本島の南東にも似たような橋があるけど、久米島一周での景色ご褒美スポットと言えるだろう。このあたりからは反時計回りの場合は山を登っていく感じになる。

島の北東あたりに差し掛かると、比屋定(ひやじょう)バンタというビュースポットがある。

展望台があり、隣に公衆トイレと飲食できるような店があった。訪れた時間帯的に付近の道路工事とかの作業員の方たちが沢山いたので、展望台からは撮影せず先を急いだ。

あとから考えると久米島で外せないスポットだというので、粘って1枚撮影してもよかったと思うけど、過ぎたことは気にしない。テーゲー精神も大事と言い聞かす。

比屋定バンタを過ぎると、個人的に絶対外せないスポットの「久米島の久米仙」の工場がある。徒歩だと見逃すことはないと思うけどね戻るのもしんどいのでスマホで地図を確認しながら歩くと良いだろう。

搬入作業などをしている人たちがいたが、特にオープンな感じではなく、ふらっと見学できる感じではなかったけど、あの久米島の久米仙の工場が見学出来て大満足。

久米島の久米仙を過ぎたら、特にこれといった難所はなく、島の西側まで歩いて今度は南に向かって集落に戻ればゴール。

途中、自販機で5回くらい飲み物を買ったけど、この自販機は神だった。ジョナゴールドの三ツ矢サイダーが100円で旨過ぎて感激した。

個人的に真夏に島一周ウォーキングは他人には進められないけど、真夏以外だったら楽しいと思うので久米島を訪れたらやってみると良いだろう。朝早く出れば夕方までには1周できるはず。飲食的も少ないながら点在しているので休憩しながらも楽しいかもしれない。

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沖縄屈指の高級ビーチリゾート恩納村で5泊6日の貧乏自炊旅行をしてきたぞ

恩納村の観光名所「万座毛」

恩納村と言えば沖縄県を代表するような高級ビーチリゾートだと個人的には認識している。世間的にも大体そんなイメージだと思う。

ハイアットだのインターコンチネンタルだの外資系っぽい名前の高級リゾートホテルがビーチ沿いに立ち並び、ビーチリゾート目的で沖縄を訪れた観光客が訪れる。3泊4日とかのパックツアーで恩納村のホテルに滞在する人もいるだろうけど、個人で予約したら1泊3万くらいするようなホテルが多い。

意外と安ホテルや民宿とかもある

バス停名が〇〇ホテル前というパターンが多い恩納村

ビーチ沿いの高級ホテルばかり目に付く恩納村。

日頃、1泊3千円くらいのホテルに泊まることが多い筆者からしたら目の飛び出るような価格のホテルが多いから、沖縄に何度も行ったことがあっても恩納村にだけは泊ることがなかった。

しかし、楽天トラベルで検索すると1泊3千円くらいで泊まれるホテルもあるではないか。これなら那覇に連泊するのと変わらない値段なので、自炊可能なキッチンもある「クリスタルイン恩納」という施設を5泊予約して恩納村に滞在することにしたのである。

北谷から25Km歩いて向かった

恩納村の入り口「山田」あたりの景色は何度見ても恩納村に来たと思わせる

季節は真夏。めちゃくちゃ暑い。関東など本州の夏も暑いけど、沖縄はもっと暑い。

天気予報では32度とか関東とそんなに変わらない気温だったりするけど、人間の体感温度というのは「気温」「湿度」「風速」と地面などからの反射熱などで決まる。だから単純に気温だけで人間の感じ方がわかるわけではないけど、沖縄の場合は気温が32度くらいでも湿度が80%以上あったりするので、この場合の体感温度は42度くらいにもなる。

おまけに紫外線は東京の何十倍だかと聞いたことがあるので、うちなーんちゅ(沖縄の人)は出来る限り日中は屋外に出歩かないようにしている・・・はず。関東当たりは夜になれば大体は涼しくなるけど、沖縄は夜でも30度くらいあったりすることが多い。気温があまり下がらないのだ。

そんな中、ウォーキング趣味とバス代節約を兼ねて前日まで滞在していた北谷町から国道58号線を北上、恩納村に向かった。天気が悪くなったりギブアップしそうになったらバスに乗ればいいしね、という気楽な遠足である。

とりあえずホテルにチェックインした

途中、疲労か熱中症(?)かで難聴気味になったけどゴールに辿り着けた

距離というよりは暑さと荷物の重さでダウンしながらも、18時くらいの日が暮れだした頃に宿泊先近くに到着した。

ここはマンションをリフォームしたようなコンドミニアムタイプの施設だけど、手間の建物1Fがフロントになっていた。地元風のお兄さんが1人で受付していたが、自分がこの日最後のチェックイン客だったようで、チェックインし終わったらフロントを閉めていた。予定事項より早めに着いたけど、無事に辿り着けてよかった。

部屋は畳の和室にベッドというハイブリッドタイプでかなり広い。都市部の低価格帯のビジネスホテルじゃ、ここまで広いのはまず泊まれない。

大きい窓を開ければベランダもあって、ダイレクトにやんばるの森っていう感じになっている。蝶々が舞っていたり、ちょっとした自然観察ができる。

街に繰り出して噂の共同売店に向かった

事前情報では近くに共同売店という、沖縄に古くからある食品や雑貨などを扱っているミニスーパーのような店があるはずなので、そこで今後5泊分の食料などを買い込もうと思った。

確かに近くに共同売店があるにはあったけど、この日は閉店済みだった(悲)

あれ~、Googleマップの情報だと20時までだったからまだ営業中かと思ったけど、臨時休業とかだったのかわからないけど、Googleマップの営業時間とかは基本的に信用しない方がいいと思う。

何かしら食料を確保しないとならないが、他に徒歩圏内にある店はローソンだけだった。居酒屋とか観光客向けのオシャレ飲食店はいくつかあるけど、とりあえずパスした。

ローソン付近を縄張り(?)にしている野良猫さん

共同売店から少し進んだところに確かにローソンがあった。何の変哲もないローソンだけど、とにかく食料をここで買わないとならない。

このあたりは恩納村の古くからの行政の中心で、今でも役場があったりするけど、付近にスーパーとか普通に食品を買えるところが共同売店以外にない。だから、裕淑の時間帯なんかは付近の住民と観光客風の人で結構混み合う。

北海道の田舎だったら値段とか品ぞろえがミニスーパー的なコンビニのセイコーマートがあったりするけど、ここには残念ながら普通のコンビニしかないので普通にカップ麺と冷凍食品のお好み焼きと、この地域の泡盛「萬座」を買って店を出た。

せっかく恩納村に滞在するのだからと買った。大体は恩納村内で消費されているとネット情報で聞いたけど、よく考えるとイオン那覇店で買った記憶もあるし、本州の某沖縄物産店でも見かけた。最近は恩納村以外でも結構流通しているのかもしれない。

味は好みの問題もあるけど、全国販売(?)されている「久米島の久米仙」とか「まさひろ」とかに比べたら、香りはクセがあって好みが分かれると思う。泡盛らしいというかクセのある風味が好きな人には溜まらないとは思う。

車とかで移動できる人だったら他の地域のスーパーに行ったりできるけど、徒歩だと半日くらい歩かないと他の地域のスーパーには行き来できない。

台風が来襲するので翌朝に買い出し再挑戦!!

天気予報を見ると沖縄本島に台風が明日来襲することになっている。

昨日、チェックインできたのは都合がよくて、台風接近に伴って雨風が強くなっていた。あとでホテルのフロン付近に貸出用のビニール傘があるのを発見するのだが、手持ちの傘が壊れかけの折り畳み傘しかなく、完全に壊れるのではないかと不安を感じながら共同売店に向かった。

恩納村の共同売店は沖縄県内最大規模、つまり世界最大の共同売店である。全日食チェーンと提携しているという。1Fは食品や事務用品などを扱っていて、2Fはちょっとしたホームセンターのようになっていた。

野菜はゴーヤーなど地元産のものはあるが、普通のスーパーに比べると品ぞろえが豊富とは言えない。肉や魚は冷凍食品が中心で、加工食品やレトルト、ドリンクなどはそれなりに充実していた。

値段はコンビニより安いと思っていたが、よくよく調べるとモノによってはローソンの方が安いものもあった。一人用の醤油とか、調味料とかはコンビニの方が安い場合があった。

とりあえず、上の写真のような感じで食料品を買い揃えた。納豆、ふりかけ、お茶漬け、レトルトカレーなどで普段の生活(?)と同じ。写真に写っていないけど、ゴーヤーと島豆腐も買った。

ゴーヤーチャンプルーは豆腐に焼き目を付けるのがポイント

モヤシは沖縄では高級食材で1袋100円くらいすることもザラだけど、半額だったので買って入れてみた。

那覇とか都市部では沖縄県内のモヤシ工場で作られたものが58円とかで買えるが、九州から輸送されてくるモヤシは100円くらいする。本土みたいに10円とか20円で売られているのは見たことがない。モヤシが節約レシピの定番なのは本土の話であろう。

値段は基本的にコンビニ価格。車で移動できる人は正直、名護とか石川とか読谷のスーパーに買い出しに行った方が色々買えるし確実に安いはず。手に入る食品が限られているので自炊して作れるメニューが限られていた。

米は完全に自炊にしようと思って食べきれるか不安だったが、米派だし頑張れば食べ切れるはずと思い5Kgを買った。これが後に地獄を見る原因になるのだけど。米地獄という地獄である。

台風去って近所のナビービーチに向かった

台風が去ってすぐくらいのナビービーチ

この近所には村営の無料ビーチであるナビービーチというのがある。

そもそも問題、日本のビーチというか沖縄のビーチというのは無料が基本であって、誰でも自由に利用できるというのが沖縄の条例で決められているし、法律で企業や個人などが占有できないことになっているらしい。

意外と知られていないというか、自分もよく知らなかった。ビーチ沿いのリゾートホテルの口コミを見たりすると「プライベートビーチがどうの~」という書き込みがよくあるけど、厳密な意味でのプライベートビーチというのは日本に存在しないはずなのだ。そのホテルの利用者以外も出入りできる通路を確保しないとならないのである。それでも、料金を払わないと入れないビーチも一部あるようだけど、そのあたりの詳しいことは調査不足でわからない。

上の写真と反対側から撮ったのがこの写真で、ANAインターコンチネンタルというリゾートホテルのプライベートビーチ風のビーチだ。もちろん、上記の条例や法律もあるので誰でも自由に出入れできるようになっている。ナビービーチと隣接していて、インターコンチネンタルの利用者は断然こっちを使っているようだった。

ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートの予約はこちら

約10年ぶりに万座毛を訪れてみた

恩納村には万座毛という特徴的な形をした崖みたいな景勝地がある。

確か10年くらい前に訪れたことがある気がするが、記憶が曖昧なので訪れてみることにした。

万座毛周辺活性化施設という有料入場ゲートができていた

しかしである。以前は徒歩とか自転車で自由に鑑賞できたはずだけど、2年くらい前に万座毛周辺活性化施設という、実質的な有料入場ゲートができていたのだ。

この施設自体は飲食店やカフェ、土産物屋が入居していて、一種の道の駅的な観光施設でもあるのだけど、万座毛を鑑賞するには100円払って奥の扉を開けなければならない。ちょっとした遊歩道が整備されていて、100円払わない限りはまともな方法では万座毛の影すら見ることができなくなっていたのだ。

恩納村自体が筆者のような貧乏旅行者からしたらハイソな高級リゾートなので、100円くらい皆払ってくれるだろうという思惑なのかはわからないけど、正直、沖縄の他の場所にも同じではないにしても似たような特徴的な崖の景色はあるので有料化したのは残念に思った。

それでも続々と入場料を払って鑑賞している人がいたのは100円という価格設定が絶妙だからかもしれない。300円や500円なら自然の景観を見るのに高い感じがするけど、100円なら環境整備とかの寄付だと思って払うのに躊躇しない観光客が多いのだと思う。

そんなふうにグダグダ言う筆者も10年ぶりだからと100円払って鑑賞してきたけれど。

恩納村は集落巡りも楽しい

宝の地図のような恩納村ウキウキマップ

おそらくビーチリゾート目的で恩納村を訪れる観光客はまずやらないと思うけれど、恩納村は実は集落巡りが楽しい。

ビーチリゾート目的の観光客がまずやらないと思う根拠は、集落巡りをしている時に他の観光客に誰一人会わなかったから。

集落を巡る時はガイドブックとかにも載ってるのか知らないけど、筆者は共同売店に掲示してあった「おんな区ウキウキマップ」というのを写真に撮って、それを見ながら散策した。集落内にも別の観光マップがあったけど、ウキウキマップの方がウキウキする要素があったのである。

ここは万座毛を訪れた人でちゃんと解説とかを読んだ人なら記憶にあるはずの恩納ナビー生誕の地だという。

恩納ナビーは観光客誘致のために創造された架空の人物・・・ではなくて、実在した昔の恩納村にいた琉歌という歌を歌っていた女性だという。若者の出会いの場であった毛遊び(もうあしび)を禁じられたことを歌にしたり、イベントで歌を披露したという記録はあるものの、その後の人生などについての記録はないという。

恩納村では恩納ナビーをモチーフにした「ゆるキャラ」を多く目にするし、どれだけ恩納ナビーに近づけるかを競うコンテストのようなものも行われている。

ウキウキマップで集落内を散策するのはゲーム感覚で楽しかった。ただ、地図がわかりづらかったり、個人の家なのか観光施設なのかわかりづらかったり、私道なのか公道なのかわからなかったこともあった。犬に執拗に吠えられることもあった。

恩納ナビー関係の歌碑の一部は万座毛周辺活性化施設の建設に伴って移転したものもあるので注意。ネットの情報やガイドブックでも古いものは移転が反映されていなかったりするはず。

5日間で5Kgの米を食べきるのは無理だった

苦し紛れのチャーハンはカリっと美味しく作れなかった

恩納村に滞在していた間は5Kgの米を消費すべく、朝、昼、晩、2杯以上は米を食べるようにしていた。出かける時もおにぎりにして米を食べるようにしていた。

しかし、残りの滞在があと2日になった時点でも5Kgの米が半分にもなっていなかったのである。これではこの先の徒歩旅行で重たい米を持ち歩くハメになってしまう。

結論を言うと、普通の人は5Kgの米をどう頑張っても5日で食べきることはできない。

昔の恩納村の人はイモが日常食であり、米は贅沢をする時だけ食べるものだったが、人は米ばっかり食べられないのである。2Kgくらい食べ切れなかった米は次の滞在先にも持っていき(重たかった)、米購入から実に10日後に食べきることができた。

5日程度滞在するなら、せいぜい2Kgの米を買うのが正しい。2Kgの米はローソンでも売っているのを見た。

恩納村の無料の博物館も楽しい

恩納村博物館は道の駅に隣接している

最後に紹介するのは観光客にスルーされがちな恩納村の博物館、その名も「恩納村博物館」だ。

那覇方面から見ると恩納村の一口あたりにある。おんなの道の駅に併設している施設だ。

内容は立体物と写真や解説ボード、ファイルされた書類などで、無料なのにかなりボリュームがある。展示物の一字一句を読むならば半日以上はかかりそうなボリュームだ。

筆者は2時間半くらいいたが、他の観光客は3人しか見かけなかった。恩納村の集落の歴史や、恩納ナビーについて学びたい場合は必須で訪れるべき場所である。

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【複雑すぎる】沖縄のバスは乗るのが難しいと思う理由を列挙してみた

よく見ると「すみません回送中です」などとユニークな表示w

沖縄で街中の公共交通機関と言うと、那覇空港から那覇市内(と浦添市の一部)を連絡する「ゆいレール」を除けばバスのみ。ある意味、沖縄のバスは恐怖の対象だ。

東京の電車網より遥かに複雑な路線網を持つ沖縄のバスを乗りこなすのは、たまにしか沖縄を訪れない旅行者にとって相当難しい。沖縄に年数回のペースで訪れている筆者にしても、乗ったことのない路線にサクッと乗ることは不可能。初めて沖縄に行く人や、数年に一回しか行かない人にはもっと難しいはずだ。

自分の目的地に行くっぽいバスを見つけて「このバスだ!」と思って乗りこんでも、運転手から「ここが終点ですよ!」「乗れないよ!」「そこには行かないよ!」と一瞬でダメ出しされることもしばしば。

この程度で凹んでいたら沖縄でバスに乗るのは永久に不可能なのだけど、今回はどうして沖縄のバスはこんなにも乗るのが難しいのか科学的に考察してみた。

1人でも2人でもいい、沖縄のバスで滅多打ちにされてしまった人や、これから滅多打ちにされる人の救いになればと思う。

一つのバス停に20以上もの行先、経由がある

国道58号線沿いの平均的なバス停

沖縄のバス停と言っても色々あるが、沖縄本島の主要幹線である国道58号線の平均的なバス停だとこんな感じ。

時刻表部分の拡大図。なるほどわからんw

このバス停の場合、行先や経由別に分けると何と22種類もの系統のバスが停まるのだ。平日と土日祝日など曜日によって違ったりもするし、停まるバス停が限られている急行バスというのも混じって走っている。

東京の電車も埼京線のホームに行先が違う湘南新宿ラインが停まったり、各駅停車、快速、通勤快速など停車駅が違うタイプがあったはするけど、ホームで案内もされるし、旅行者などで東京の電車に慣れていない場合以外は、路線図を見ればどこで乗り換えればよいかなどの情報がもう少しわかりやすい。乗り換え検索アプリなんかもあるし、沖縄のバスに比べればそれほど難しくない。

渋滞に混ざってバスが連続的にやってくることも多いけど

沖縄のバス停の場合、東京の駅と違って無人なうえに「次のバスはどこどこ経由、どこどこ行きです。途中の停車バス停は・・・」なんて案内放送が流れることもない。

つまり、バスがやってきたら自分で瞬時に判断しないとならない。バスがやってくると緊張感はピークに達するのだ。

時刻表が荒れ放題で読めない

頼みの綱「時刻表」もバス停によっては荒れ放題

那覇の都心部にある幹線道路沿いの利用者が多いバス停だと、さすがにこんなことは滅多にないと思いたいが、那覇市内でも郊外の方だったり、利用者の少ないバス停だと時刻表が雨風で破れていたり、荒れ放題になっていて内容が読めないことが多い。

那覇市内の観光名所に近いバス停もこんな感じ

心無い誰かがいたずらしている場合もあるだろうが、ラミネートなどせずに印刷した紙をそのまま貼っているだけのことも多いので、沖縄の激しい雨風で剥がれたり破れたり、その上さらに灼熱の太陽で干からびたりするために、全く読み取ることができないのだ。

沖縄本島の半分くらいのバス停はこんな感じの気がする

スマホの時刻表アプリなどを駆使すれば乗れないこともないが、一番重要なのは目の前にあるリアルなバス停から読み取れる情報である。時刻表が荒れ放題のバス停と対峙しないとならないのは、沖縄でバスに乗る難易度を大きく上げる要因となっている。

沖縄のバス会社は過去に民事再生したりと経営状態は全体的によくないので、時刻表をラミネートしたり、管理をしっかりする予算が取れないという事情があるとは思うが、さらにバス離れが進んでしまう悪循環に陥ってしまうのではないだろうか。

地元民に聞いても普段乗る路線以外はよくわからない

基本事項として子供や高齢者を除けば、沖縄の人の多くはマイカー生活をしていることが多いので、そもそも普段バスに乗らないという人が多い。

90~100歳くらいの高齢者でもマイカーをブンブン飛ばしている人もたまに見かけるが、基本的にはバス停で居合わせた地元の人に聞こうにも、普段から利用している路線以外はわからない場合が多いと思っておくのが無難。

自分に照らし合わせてみればわかるが、東京などの電車でも普段利用する路線やその周辺以外は停車駅や乗り換えなどの詳細がわからないことが普通だと思う。

そのへんを通りかかっただけの普段バスに乗らないマイカー生活の沖縄の人に聞いても、答えを貰えないのはごく当たり前の話なのである。

沖縄はアメリカ仕込みのクルマ社会の島だ。沖縄でバスのことを地元の人に聞いたところで解決する可能性は低い。何かの用事で久しぶりにバスに乗るっぽい地元の人たちのグループが時刻表を睨めっこして乗るべきバスを議論している光景はよく見かける。

「勢理客」「銘苅」などバス停に難読地名が多い

勢理客(じっちゃく)はまだ読みやすい方だけど、読めんのは本当に読めん!

沖縄は本土とは違う独特な読み方をする難読地名が多い。

那覇市内のメジャーな場所でさえ、安謝(あじゃ)、天久(あめく)、銘苅(めかる)など、沖縄県外からの旅行者だとまず読めない地名が多い。行先や経由地の読み方がわからず、心理的なハードルが高くなってしまう場合がある。

車内の案内などで「次はじっちゃくです」と言われても、読み方がわからないために地図に書かれている地名と頭の中で一致しない場合があったりする。

実際の地名とバス停の位置がかなり違う場合がある

「沖縄あるある」だが実際の地名とバス停の位置がかなり違ったりすることも多い。

バス停の名前が時代の流れで変更になることがあるのだ。

北谷(ちゃたん)町のアメリカンビレッジの最寄りバス停は、以前は長い間「軍病院前」というバス停名だったが、近年になって観光客などにわかりやすいように「美浜アメリカンビレッジ入口」という名称に変更されたりするケースがある。

何十回も沖縄に訪れているヘビーリピーターでさえ、久しぶりに沖縄を訪れると降りるべきバス停を通過してしまう場合がある。歴史を重視して昔のままのバス停名のものもあれば、時代に合わせて名称が変化する場合がある。

わかりやすいスマホアプリがなかなかない

沖縄本島の中南部の場合、沖縄バス、琉球バス、那覇バス、東陽バスという4つのバス会社が走っているため、それぞれのバス会社の公式サイトの時刻表を見るだけではとてもじゃないが自在にバスを乗りこなすことはできない。

沖縄のバス移動の行先をスマホのGoogle窓などで検索すると、NAVITIMEやジョルダンなどの東京の会社が運営している乗り換えサイトが出てくることが多いが、これがわかりやすい場合もあれば、不十分だったり、不親切な場合もある。

本土の電車だとそれらのサイトやアプリは優秀でも、複雑怪奇な沖縄のバス路線網には対応しきれていない感じがあるのだ。

バス停の上り下りを間違えると酷いことになるし、バス停を探すのがまず大変。幹線道路なら上り下りはわかりやすくても、郊外だと単純に北、南で判断することができないから、出発する前にホテルなどでじっくり研究した方が後悔しないで済む。

沖縄の複雑なバス網を学ぶ上で一番わかりやすいのは下記の「バスマップ沖縄」というサイトさん。東京で言う「京浜東北線」とか「丸の内線」とかいうのは「〇〇番」みたいな系統番号に置き換えて理解するとよい。番号で覚えるのは大変だけどね・・・。

道路工事でバス停の位置が大きく変わる

那覇北部~浦添あたりの58号線

沖縄は主要幹線を含めて、年がら年中大きな道路工事をやっていることがあるが、道路工事の事情に合わせてバス停の位置が大きく変わる場合がある。

執筆時だと那覇北部~浦添あたりの58号線の北向けは米軍基地の絡みもあって絶賛拡幅工事中のため、バス停が臨時だったりして乗るのがとっても大変。

このあたりを歩いている時、雨風が強くて歩くのも大変だったけど、乗り場がわからなくて困っている地元のおばぁにバスの乗り場を聞かれたりしたけど、俺も正直わからん!

ICカードはOKICAしか使えない(執筆時現在)

OKICAは沖縄でのバス専用カードでしかないのが悲しい

ゆいレールはSuicaなど本土のICカードで乗車できるようになったけど、バスについてはOKICAという沖縄独自のICカードしか使えない。

筆者はバスで両替したり小銭を財布から探して払ったりするのが死ぬほど嫌いなのでOKICAを作ったが、Suicaが使えないのは「沖縄のバス路線が複雑過ぎてSuicaなどの全国的なシステムに統合できない」からだと聞いた。

「県外の観光客≒レンタカー」という図式もあるが、OKICAを持っていない観光客がバスに乗る場合、キャッシュレスのご時世に小銭での現金払いが強いられる不便がある。

ちなみに、OKICAは逆もしかりで、東京の電車では使うことができない。電子マネーとして支払いに使える店は沖縄県内でさえほとんどない。ほぼバスとゆいレール専用のICカードである。

運転手の判断で行先が変わることさえある(?)

沖縄のバスは時刻表や路線図よりも、最終的には運転手の判断に委ねられていることもある気がする。

那覇市内である路線に乗ろうとした時、路線図的には次のバス停が終点にも関わらず、終点の一つ手前で運転が打ち切られてしまい、乗車させて貰えなかったことがあった。

実際には筆者が乗る方向(上り、下り)を間違えていたのだけど、一般的に歩ける距離の区間を乗ろうとしても乗車させて貰えないケースもあると、あとから沖縄の人に教えられて理解、納得した。「〇〇方面だったら乗り場は逆ですよ」くらい教えてくれればよかったけど、終点とだけ告げられて思考停止になってしまった。

昔は沖縄のバスの運転手はタクシーの運転手みたいに喋りかけてきたり親切な人が多かったけど、最近は親しみをあまり感じない運転手が多い気がする。

まとめ 不慣れな場合は面倒でも那覇バスターミナルから乗ろう

再開発で上等になった那覇バスターミナル

筆者みたいにペーパードライバーで、とてもじゃないが迷路みたいな道が多い沖縄でレンタカーなんか運転できるわけがない! という人が確実に路線バスに乗ろうとする場合、面倒でも那覇のバスターミナルから乗ると確実性が高い。

ここはちゃんとした電子案内版があるし、時間帯にもよるが建物内にインフォメーションみたいな人がいたりする。観光案内所も近くにあるし、確実に路線バスに乗るならバスターミナルから乗るのがよい。

本土みたいに大きなターミナル駅が存在しない沖縄本島においては、那覇バスターミナルは東京で言えば東京駅であったり、新宿駅であったりするわけである。

帰りはバスターミナル行きのやつに乗ればよいし、確信がある場合を除けば、県外の人など、普段沖縄のバスに乗らない人がバスターミナル以外のところから乗り降りするのは難易度が高いだろう。

まぁ、仕事の用事で乗ったりする場合はそんなわけにも行かないだろうけど、沖縄文化というか、一種のエンターテインメントとして楽しめれば、沖縄旅行者として一人前である。