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【特急乗り放題】北海道最強のJR切符「北海道フリーパス」で旅したぞ

北海道を旅する時にJR線が乗り放題にできる一般国民が買えるフリー切符としては「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」が挙げられるが、その上を行く最強のフリー切符が今回取り上げる「北海道フリーパス」である。

北海道フリーパスは大人27,430円で北海道内の特急を含む在来線が7日間乗り放題になる切符だ。

「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」の欠点

値段で言えば安いのは上記の2つ。特に北海道&東日本パスは連続7日間というルールはあるものの、1日当たりの料金は非常に安い。拠点を構えてちょっとした往復をするだけでも簡単に元が取れる。

ただし、今現在の筆者の心境からすると、安いなりの欠点があるように思う。

都市間移動がやっぱり不便

本州だったらまだしも、北海道内での移動に関しては、昨今は特に北海道は普通列車が削減されているので、都市間移動が非効率な場合がある。

そもそも北海道は広いし、例えば札幌から釧路や網走など道東に移動するだけで始発に乗って丸一日がかり。いや、丸一日でも辿りつけない場合もある。

そうなると、列車に乗ること自体が趣味である場合以外は大変に時間と体力が勿体ないと考えることもできる。

時間も体力も有り余っているけど、お金は有り余っていないという人にはよい切符だけど、そうじゃない場合はあまり選択肢ではない。

夏休み期間など乗客が集中する場合がある

青春18きっぷや北海道&東日本パスは学生でいうところの春休み、夏休み、冬休みに相当する時期に合わせて発売される。北海道&東日本パスの方が若干期間が長い。

北海道の場合はそもそも夏に観光客が集中しがちなので、特に夏販売分については路線によって普通列車が混雑する場合がある。峠越えなどでは1日1往復しか普通列車がなかったりするので、この手の旅行者が集中する場合がある。

ちなみに、今現在には当てはまらないが、昔話をすると札幌~青森間を走っていた夜行列車の「急行はまなす」にも北海道&東日本パスで乗れたが、自由席しか乗れないルールだった時には札幌駅で4時間も並んで乗った記憶がある。

当時はLCCがまだ就航していなくて節約旅行者が殺到したからという背景があるが、一般乗客が迷惑するからか、後に指定席化されて行列はなくなった。だが、今考えるそこまでして節約する必要があったのか疑問ではある。

発売期間が限定されている

上記の欠点とも被るが、発売期間が学生の長期休暇に合わせているので、学生じゃない人にとっては使いにくいというのがある。

夏休みシーズンなどは特に北海道はホテル代が高くつくし、世間の長期休暇などを外した方が宿泊費を抑えることができる。

その点、北海道フリーパスは正月、GW、お盆の数日間を除けば通年で発売されているので、自分の都合でいつでも利用することができる優れものである。

北海道フリーパスで元を取るのは簡単

大人27,430円というと、お得なフリー切符の類としては高額に思うかもしれないけど、交通費が高くつきがちな北海道では元を取るのは簡単。

例えば、札幌から網走に特急+指定席で移動した場合、通常料金だと片道あたり10,540円もかかる。

イメージがわきにくい場合は、本州で言えば東京~名古屋をのぞみの自由席で移動した料金が10,560円だから、北海道内の移動がいかに半端ないものかがわかるだろう。

端的に言えば、札幌から道東や道北、道南などと2都市と2回ほど単純往復しただけで4万円くらい軽くかかるわけだから、切符の元を取るのは非常に簡単である。

乗り鉄の人であちこち長距離移動を頑張れば10万円以上に相当する移動をするのも難しくはない。

だから考えようによっては、むしろ27,430円という値段は破格とも言えるのである。

筆者の場合の参考にならないモデルコース

筆者は北海道出身で20年くらい住んでいたから、通常の北の大地に憧れる旅行者とは違うけど、せっかくだから誰得のプチ旅行記的にモデルコースを紹介。

まずは札幌から帯広へ

切符利用の初日である。

北海道内は低気圧の影響で地域によっては大雨。

本当は釧路に行きたかったが特急が運休しているので、行先を帯広にした。その日の気分や状況で行先を変えられるのはフリー切符のメリットである。

北海道の在来線は本州の都市部に比べると、山間部や沿岸部を走ることが多くて線路も老朽化などで貧弱なため、雨風や冬季は雪で運休することが多い。鹿などの動物との接触で運休したり、大幅に遅れることが多いと心得よう。特に2023年の夏は大雨で半日~終日運休ということが多かった気がする。

そんなこんなで辿り着いた帯広。たぶん、帯広は2年ぶりくらいだろう。短期間の旅行では北海道に来ても帯広はパスすることが多い。

列車移動だと基本的に駅の近辺が移動範囲になるが、帯広は中心部にあったデパートの藤丸も閉店したし、なんと帯広駅の南側にあった長崎屋というスーパーや雑貨店などが多数入った商業施設も閉店になるようだ。

ここにはカレー屋のインデアンもあるが、訪れた時はインデアンと書店といくつかの店意外はすでに撤退していた。

郊外にあるイオンなどの大型ショッピングセンターのせいだという。

帯広は道内ではかなり大きい街だけど、ドーナツ化が著しいのだろう。北見はなんとか駅前の賑わいをキープしているが、帯広はドーナツ化の見本のような釧路のようになってしまうのでないかと思う。

夕方に釧路本面の列車が再開される予定だったが、この日は結局、釧路方面は全て運休に。

帯広に泊まろうとも思ったが、安いホテルが空いていなくてフリー切符だし特急とかちの最終列車で札幌に戻ることにした。悪天候で最終列車だから混んでいるかと思ったら、帯広に来れた人が少ないからかそんなに混んでいなかった。

ちなみに、北海道の特急全般に言えるけど、指定席が満席に近くなっていても、自由席は始発駅であれば20分前にスタンバイすれば好きな席に座れるし、自由席はそんなに混んでいないことが多い。個人的には無理して指定席を取らない方がよいと思っている。

北海道フリーパスは指定席も無料で取れるが、無理して指定席を取る必要はない。

札幌からオホーツクへ、代行バスも乗ったぞ

本当は釧路周りで釧網本線でオホーツクに行きたかったが、大雨の影響を懸念して特急オホーツクに乗って遠軽、北見方面へ。

オホーツク方面の特急は沿線の過疎化で札幌直通は1日2往復まで削減されたが、昔だってそんなに賑わっていたわけじゃないけど1日5往復くらいしていたのである。

これはきっと、北海道新幹線開通による影響もあると思っている。なぜなら、札幌~函館方面の特急は1時間おきくらいにあるからだ。函館方面にエネルギーが吸い取られているのである。

オホーツク方面でぶらぶらしている内容は割愛するけど、この日、遠軽~北見間の日中は線路メンテナンスのため代行バスが運行されていた。

特急は普通に走っているが、せっかくだから代行バスに乗ってみることにした。

どんなバスだろうと思っていたら、10分前くらいに北見駅前にあるバスターミナルに行けと案内があり、言ってみると観光バス風の立派なバスであった。トイレはついていないタイプ。それでもキハ40より乗り心地が良さそう。

入口で係の人に切符を提示してから乗る。一般道を走って各駅に停まっていくので列車より遠軽までは30分くらい時間がかかる。

暗闇の留辺蘂~生田原間の峠を走る(俺なら怖くて絶対運転できない)

ちなみに北見で乗車したのは16人だった。えっ、16人しか乗らないんだったら、廃止してバス転換しても問題ないんじゃ・・・というのは禁句。

まぁ、石北本線は特急や玉ねぎ列車もあるからね、そう易々とバス転換はさせられないはず。あと20年くらいは・・・たぶん。

キャンプしたかったけど降水確率100%

オホーツクの普通列車はキハ40が主流

天気予報では晴れるはずだったけど、低気圧が抜けてくれないため、予報を外れて降水確率100%だった。

なにしろ、この日はキャンプ計画があってキャンプ道具もヤマトで送り込んでいたのだが、天気に振り回されている。

水たまりを避けつつテント設営するも・・・

なんとかキャンプ場入りできないかと天気予報を1時間ごとにチェックしつつ、現地偵察などもして夕方から回復しそうだから女満別湖畔キャンプ場に乗り込んだ。

この時の模様は別記事に書いたけど、安物テントが強風で破損して撤退。我ながら思うが、世の中は結局は金なのか・・・。

結局、ホテル泊になったり散々だったけど、旅にトラブルは付き物だから、テントぶっこわれても意外と結構楽しかった。

函館に五島軒カレーを食べに行くだけ

オホーツク方面でぶらぶらした後、札幌に戻った。

この時点で余裕で元が取れているが、1日余っているため函館に五島軒のカレーを食べに行くことにする。

まともに特急券を買ったらそんなアホな旅行はできないが、フリー切符だからこそできる旅行である。

特急北斗は1時間に1便くらいあって、北海道内では札幌~旭川に次いで本数が多いと思う。北海道新幹線との接続もあるので、いま最も注力している路線なのだろう。札幌延伸したら役目が薄くなるだろうから、我が世の春という感じだろう。

やっぱり残念な新函館北斗駅

筆者に至っては北海道新幹線が開通してからは、一切、函館に来ることがなくなった。

新幹線開通に伴って急行はまなすが廃止されたのと、LCCで北海道に来た方が安いからである。

だから、函館に来るのは実に10年近くぶりなのである。どんなだったかも覚えていないレベル。

特急北斗に乗ると新幹線の乗換駅である新函館駅にも停車する。かなり函館から近く場所にあるが、周囲が畑という、もうちょっと無理して位置を都市部にできなかったのかなぁと思う。

今は北海道側の始発駅、終着駅だけど、いずれは単なる途中駅になる運命なのだろう。函館に用事がある少数の乗客のも乗降する駅になる未来を想定しているのだろう。

と言っても、新幹線と特急を乗り継ぐ人が今現在でもそんなにいなくて、5~10グループくらいしか見かけなかった。北海道新幹線、大丈夫なのか・・・。

北海道新幹線は指定席しかないし、クソ高いからイマイチ記念に乗ってやろうという気が起きないのが辛いところ。料金と特急乗り継ぎがやっぱりネック。

五島軒は昔、五稜郭公園にある店舗で食べたことがあるので、その場所を目指すことにした。

降りる駅としては函館の手前の五稜郭で、そこから歩いていく。徒歩30分ってところか。市電とか面倒臭いから歩く。

ランチタイムを外しているからそんなに混んでいなくてすぐ入れたけど、けっこう、いや、かなりいい値段する。

味は値段を考えるとまずくはないけど高すぎかな。昔食べた時はもっと安かった気がするけど、値段なりの味には達していない。

周囲を見ると観光客風で中高年のお金に余裕がある人ばっかりだし、観光客向けって感じがプンプンした。

これだったら帯広にインデアンに行った方がよかったかも・・・というのは内緒。

こちらは函館で有名なローカルハンバーガーチェーンのラッキーピエロ。

俺にラッキーピエロを語るほどの思い入れや知識はないが、函館にいっぱい店舗があるものの、駅に近い店舗は観光客でいっぱいの場合がある。

帰りにテイクアウトをちょろっと買おうと思ったら、観光客の列で断念したくらい。地元で人気なのはわかるけど並んでまで行くか~、とも思わなくもない。

インデアンにしろラッキーピエロにしろ、道内各地にあっても良さそうだけど、北海道はセイコーマートを別にすれば、それぞれの地域限定で展開する店が多い気がする。

函館で一番オススメなのが車窓の風景。

札幌から函館に向かう時は左側、札幌に向かう時は右側の景色がよい。沿岸部を長く走るが、北海道内の車窓風景でも、ここが一番美しい気がする。

まとめ ちょっと大人な旅に向く北海道フリーパス

筆者も普段は北海道&東日本パスを使うんだけど、道内各地を効率よく移動しようと思ったら、やっぱり特急に乗れるフリー切符の方が圧倒的に利便性が高いと思った。

オホーツク方面とかだと、特急の方が利益が高いから特急が始発や終電になっている場合もあるし、たまにしか行けない北海道旅行を堪能したい人には特にオススメできる切符だと思う。

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きっと大人も楽しめる!! 新潟県立自然科学館に行ってきたぞ

アカデミックな空間と思いきや・・・

新潟市のJR新潟駅から徒歩1時間くらいの所にある新潟県立自然科学館に行ってきたぞ。もちろん徒歩で。

建物の外観は上の写真みたいな感じで近寄りがたいが、勇気を出して入ると平成初期を思わせるワクワク感丸出しの空間が広がっている。

古代の自然から宇宙、現代のバーチャルリアリティーまで

入り口付近の謎モニュメントはとりあえず撮影する人が多い

県立って言われるとカッチカッチなアカデミックなものを想像しがちだけど、実際はかなりカジュアルで気楽に楽しめる空間になっている。

時代背景としてはバブルは終わったけど、平成初期のワクワク感(2回目)が建物内全体に漂っている。ここだけ平成初期か? と思わずタイムスリップしてきた少年の気持ちになる。

宇宙の彼方から飛来してきた隕石

普段意識しないと思うけど、割と地球の色々な場所に隕石は飛来してきている。実物の隕石に触ることもできるぞ。

恐竜系も多いのでチビッ子は満足するはず

古代の生物の展示では大きな恐竜がいくつか展示されている。

まぁ、現代においては大抵の恐竜はダチョウとかみたいに羽毛で覆われていたという説が有力になっているそうだけど、平成初期ではここに展示してあるジュラシックパークタイプの恐竜説が主流だった。

平成初期の最先端バーチャルリアリティ

この博物館の面白いところは恐竜の解説もあれば、平成初期の最先端のバーチャルリアリティも体験できるということ。雪合戦のゲームマシンみたいのがあった。

まぁ、今どきのチビッ子は生まれた時からバーチャル空間を生きているようなものだから、玩具にすら感じないかもしれないけど。

車のエンジンの模型とか

拙者なんかは車を運転しないからあまり詳しくないんだけど、現代の工業製品についてのコーナーもある。

このへんは中高生あたりがメインターゲットなんじゃないかしらん。何でもインターネットで調べられるご時世だけど、興味がある人なら大人でも全然楽しめる。

プラネタリウムもあるよ

別料金だけど200円くらいでプラネタリウムも楽しめる。

上映時間が平日は2回くらいと限られているので、タイミングを見計らった方が辛い思いをしなくて済む。

内容としては、よくあるアニメキャラとかの星空系番組のほか、新潟市のその時の星空を解説するタイプのものがある。せっかくだったら後者がいいんじゃないかしらん。

強気な価格設定のカフェ

館内には食事もできる空間も用意されている。

周りに店とかほとんどないし、せっかくだからと覗いてみたいが、同じく新潟市のマリンピア日本海(水族館)と同じく、異様に価格が高いので見送ることにした。庶民的な価格にしてほしいものだけど。

食の王国、新潟らしい展示もある

順路らしい順路はなくて自由に散策できる博物館だけど、大抵の人が最後の方に立ち寄るであろう場所には農作物や現代の食べ物などの展示、解説もある。

と、足早に紹介したけど、平成初期のわっくわっく感(3回目)を体感できるような施設なので、新潟を訪れた人はぜひ行ってみよう。

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電車で新潟県立植物園に行ってきたぞ

以前からいつか行きたいと思っていた新潟県立植物園に行ってきたぞ、電車で。

東京方面から電車乗り継ぎだと新潟市に着く30分くらい前にある古津駅で降りる。快速は停まらないのと無人駅的な駅なので注意。電車は日中も上下線ともに1時間に1本くらいはある。

とぼとぼ歩いて20分くらいなので電車でも割と行ける。

有料の温室と無料の公園エリア

全体マップはこんな感じ

新潟県立植物園は大人通常600円の温室などの屋内展示エリアと、普通の公園的な屋外エリアに分かれる。

有料エリアはマイナンバーカードの割り引きキャンペーンで300円で入れた。この記事が公開される頃には終了しているはず。

初めて観たオオオニバス

温室エリアは順路になっていて、様々な熱帯地方などの植物を見ることができる。オオオニバスなどの珍しい植物がある。小さい子供が乗れるような熱帯の植物。

植物以外にも企画展示などにも力を入れている様子が感じられた。

ハーブ園的なコーナーの例

屋外展示はいかにも花畑というような様相は感じないが、ところどころにハーブなどテーマごとに植物がまとめられて展示、植えられている。

周辺に他の博物館や植物の苗などを販売している施設などもあり、電車の旅で時間に余裕がある人は訪れていみると楽しいだろう。