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オンキヨー(6628)の上場廃止から学ぶ低位株の危険性

低位株ファン、低位株マニアの皆さん、こんにちは。

オンキヨーホームエンターテイメント(6628)の上場廃止の見込み(記事執筆時点)ということで、オンキヨー株を持っていた低位株ファンは様々な状況にあることと思う。

低位株は元々の株価が安いので、ほんの2~3円上がったり下がったりしただけで、各種の株価情報のランキングに登場したりするから、そのリスクも考えずに余った資金なんかで買ってしまう人も多いはずだ。

低位株はギャンブル性が高い

筆者も15円~18円くらいの値段で1万株くらいオンキヨー株を持っていたが、上場廃止のニュースの直前に夜間取引で花火のような盛り上がりがあり、その日の夜間と翌日の日中で、うまく全量売りさばくことが出来た。

しかし、低位株を大量に買うことの危険性を改めて考えさせられた出来事であった。

低位株は大量に数千株や数万株単位で大量に買えば、何らかのきっかけで2倍~3倍と株価が上がった際に一般的な株では有り得ないくらいの利益を得ることができる。しかも、10円の株の場合は1万株買ったとしてもかかる費用は10万円。10万円では、まともな大手企業の株なら買える銘柄が限られるが、低位株なら2倍~3倍に化けるかもしれないのだ。

低位株のよくあるパターン

個人的な経験から言うと、低位株というのはパターンが3つくらいしかない。

まず1つ目が一番多いパターンで、年に1~2回程度、何かしら話題性があった時に2~3倍くらいに上がり、翌日以降から急激に元の株価付近まで下がるパターン。オンキヨーはこのパターン。オンキヨーの場合は普段なら元の株価を維持するはずが上場廃止が決まって、やがて価値がなくなることから、そのまま1円に向けて沈んでいくものと思われる。

次によくあるパターンが一度だけランキングなどで注目されるものの、急激に萎んだあとは全く動かないパターン。低位株は明るいニュースが滅多に出ないので、これもすごく多いパターン。低位株には配当金や株主優待が存在しないことが多いので、長期保有する意味はなく、資金が固定されて塩漬けになるだけである。しかも、悪いことにじりじり下がっていくので、低位株が爆上げした時に高値で掴むのは絶対に避けなくてはならない。

最後のパターンが注目されていそうで実際に時々は上がるが、期待を裏切ってどんどん萎んでいく悪徳低位株。低位株を買う人に財務諸表はじめ、その企業の分析をする人はあまりいない気もするが、経営状態が最悪な状態で、株を売りさばくことのみで存続しているような会社がこれに該当する。冷静に考えれはわかるが、こんな会社には絶対投資してはいけない。

どれもパッとしない特徴ばかりになってしまったが、低位株の銘柄全般がそういう性質なので仕方がない。

以上、自分への戒めと、低位株に淡い期待を抱いてしまう人の参考程度に記述した。

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【初心者向け】FXのレバレッジを変える方法~実効レバレッジという考え方~

FXの大きな魅力であり、同時に大きなリスク要因でもあるレバレッジという仕組み。

レバレッジとは、持っている資金に倍率をかけて、より大きな金額で投資ができる仕組み。FXのレバレッジは今現在で一般個人の日本人がやれる投資としては最大級の25倍。

ざっくり言うと、10万円の資金でも250万円相当、100万円の資金だと2500万円相当、1千万円だと2億5千万円もの目が飛び出そうな大金を扱うことができる。しかし、その反面、あとで困ったことにならないように、レバレッジをコントロールしたり、リスク管理する方法を学ばないとならない。

レバレッジは自分で変更できない?

レバレッジの仕組みはわかったけど、いざ取引をやってみようとすると、どこでレバレッジの倍率を調整するのかわからない・・・という初心者は多いはず。何を隠そう、筆者もそうだった。

答えを言うと、一般的なFX会社ではレバレッジの倍率を変更する設定はなく、初心者だろうと犬だろうと猫だろうと、問答無用で25倍固定なのだ。

そのため、10万円入金したとすれば、その瞬間から250万円分のポジションを持つことができるようになっている。「いやいや、それはちょっとリスクが高いのでは・・・」と思う人は、悪いことは言わないのでFXをやらないという選択を薦めるし、それでもリスク管理しながらやっていきたいという人は下記の実効レバレッジという考え方を学ぶとよい。

実効レバレッジという考え方

FX会社の仕組みとしてはレバレッジが25倍固定だとしても、実質的なレバレッジである「実効レバレッジ」をコントロールすることはできる。

実効レバレッジとは、先の例で言うと、10万円の資金で250万円分のポジションを持つ場合に25倍だ。しかし、10万円の資金で10万円分のポジションだけ持てばレバレッジは1倍、つまりレバレッジがかからない状態となる。

理論的に強制ロスカットも発生しないので、リスクを抑えて取引することができるのだ。株で言えば、現物株を取引している程度のリスクとも言えるだろう。

初心者は実効レバレッジ3倍以内がおすすめ

FXはポジションの持ち方次第でレバレッジをコントロールできるが、そもそもFXは基本的に0.01単位の小さい値動きで利益を狙うものだから、全くレバレッジを掛けないと短時間で決済することができず、狙った利益になるまで時間がかかるデメリットがある。

翌日に持ち越したり(オーバーナイトリスク)、翌週に持ち越したり(オーバーウィークリスク)すると、毎日のように世界各地で様々なニュースが起きるので、雪崩のような急降下や、火山が吹き出すような急高騰に遭遇するリスクがある。もちろん、利益が出る方向なら良いが、損失になる場合もあるので初心者は翌日以降に持ち越すことは避けた方が良いのだ。いや、投資機関などで職業としてFXをやっているプロでも、規則で翌日に持ち越すことを厳格に禁止されていることもある。

そういった事情もあるので、リスクさえ理解していれば、多少はレバレッジをかけるのもメリットはあるのだ。

レバレッジをかける場合、初心者だと実効レバレッジ3倍以内を目安にすると良いだろう。ただ、FX会社や取引アプリにもよるが、実効レバレッジがいくつになっているかというのがわかりやすく表示してくれることは少ない。

「みんなのFX」のサイトで簡易的に計算できるツールが無料公開されているので、試してみるとよいだろう。いちいち計算するのは面倒かもしれないが、FXで大金を失って後悔したくなければ、この程度の手間を惜しんではならない。

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【初心者向け】信用取引を実際にやってわかったメリット・デメリット

何事も実際にやってみないとわからないということで、株の信用取引をやってみた。

本や証券会社の説明書きでは『わかるようでわからない』というのが正直で、信用取引って実際どうなの?と思って手が出せないでいる初心者の役に立てば・・・と実際の使用感をメモに残す。

信用取引を行うには

信用取引を行うには証券会社に信用取引できるように事前申し込みが必要。いつの間にか作られている人もいれば、よくわからないから放置してて作っていない人など様々だろう。

信用取引は名前の通り、それなりに信用のある人でないと審査に落ちて開設できない可能性もある。審査基準は1年以上の投資経験であったり、資金量(100万円くらい?)であったりする。

メリット1 資金の3倍以上で取引できる

いわゆるレバレッジ効果というやつがある。

一般的には、株の取引きは投資金額が上がれば上がるほど儲けるチャンスが増える。一つの銘柄あたりの購入株数を増やしたり、値幅変動が大きい傾向のある株価の高い銘柄を購入しやすくなるからだ。

証券会社によって異なるかもしれないが、例として楽天証券の場合は現金以外にも代用有価証券と言って塩漬けになっている株などを証拠金として差し出すことができる。但し、株を差し出す場合は時価評価額の80%として計算される。楽天証券の場合、最低でも30万円は現金や株を差し出していないと信用取引をすることができない。

30万円を差し出しているなら30万円の範囲内で取引をするなど、倍率がかからないようにすれば実質的なレバレッジはないので、空売りだけしたい場合などは使い方次第とも言える。

メリット2 売りポジションを持てる

いわゆる空売り。

現物では買いポジションしか持てないので株価が上がった時しか儲けるチャンスがないが、売りポジションでは逆に株価が下がった時に儲けられる。信用取引では下落トレンドの時も含めて、二刀流の投資ができるのだ。

『持っていない株をどうやって売るの?』という疑問が湧くかもしれないが、証券会社から借りて、利益が出るタイミングで買い戻すようなイメージ。買いも売りも出来るFXなど経験があるとイメージが湧きやすいだろう。

デメリット1 借金している気分になる

FXなどレバレッジのかかる他の投資もそうだが、実際の資金量より多く使えるのは借金しているからとも言える。

マイカーローンや住宅ローン、奨学金の類も明らかな借金なのだが、ちょっとした借金も気持ち悪いという人や、楽しむ範囲でやってるエンジョイ勢には向かない。

信用取引の手数料は細かく見ないとわかりにくいが、楽天証券の場合は買いポジションだと、基本的に年間2.8%金利がかかる。サラ金やクレジットカードのキャッシングは年利18%とかなので、それに比べたらずっと安いものの、お金を借りている以上は金利がかかるのだ。

買いポジションと売りポジションでそのあたりの扱いは異なるが、現物株みたいに塩漬けにしたり年単位で長期保有する用途には向かない。

デメリット2 株主優待が受けられない

信用取引で持ったポジションは、自分のものではなくて、あくまで他人様から一時的に借りた物。そのため、現物株と違って株主優待などの「The株主」のような特典は基本的に受けられない。配当金は配当金自体ではないが、それに相当するものが受け取れる場合がある。売りポジションの場合は逆に支払わないとならない。

持っている期間だけ金利もかかるし、あくまでも短期トレードで売買益を出していく用途に向くだろう。

デメリット3 細かい手数料が色々かかる

信用取引では現物株ではかからない細かい手数料が色々とかかったりする。

楽天証券の場合、料金体系は定額プランにしておけば現物株と同じ手数料体系なものの、細かく見ていくと事務手数料だの名義書き換え手数料だの、一回ごとの取引きや、保有している間は毎月かかるような手数料がある。

楽天証券もそうだが、松井証券やSBI証券なんかにもデイトレードプランみたいなのもあるが、自分でその日のうちにポジションを処分しなかった場合は高額な手数料がかかったりもする。手数料を含めたリスク管理や運用をガチでできる人向けだろう。

デメリット4 基本的に短期取引向け

デイトレードのつもりだったけど、ロスカットするタイミングを逃して塩漬けになってしまうパターンが多い人には向かない。

現物株なら資金効率が悪くなるだけの話だが、信用取引は基本的に6カ月で清算しないとならない。証券会社が独自でやっている期限がもっと長い一般信用というのもあるが、取引できる銘柄が限られていたり、金利が高めになっていたりする。

デメリット5 空売りの損失はどこまでも

基本的に買いポジションの場合は、その銘柄が倒産するという最悪の場合でも、その銘柄への投資金額がゼロになるだけ。

ところが、売りポジション(空売り)の場合の損失は果てしない。株価はどこまでも上がるからだ。ITバブルの頃の会社は株価が10倍や20倍に成長して今に至っているのも多いし、空売りの最大損失額は青天井なのだ。FXとかだとあまりにも円高や円安になると政府が介入するかもしれないけど、個別銘柄に国が介入することはないだろう。

ロスカットするスキルを身に付けていない人は絶対やるべきじゃない。

まとめ 信用取引のメリット・デメリット

今回は初心者向けに信用取引の実際がどうなのかを初心者目線で解説してみた。

一言で言うと、現物株でリスク管理しながら安定的に利益を出せる中級者向けだ。本も出しているようなバリバリの人でも信用取引は一切しないという人もいるし、少なくとも株をやり始めて数カ月とか、ビギナーズラックでちょっと儲けたレベルという人には、軽い気持ちで薦めることはできない。

個人的にはFXで散々経験したが、『買えば下がる』『売れば上がる』という現象は信用取引でも起こるので、信用取引を使うのは現物株でバリバリ稼げるようになってからでも遅くはないだろう。現物株でバリバリ稼げるなら、そもそも信用取引を使う必要もないと思うが。