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ウェブアクセシビリティに取り組む企業の社内研修がズブズブすぎた件

アクセシビリティとは障がい者や高齢者対応のことではない

それなりに実務数年くらいWebデザイナーやコーダー、ディレクターなどの仕事をしていると「アクセシビリティ」とか「Webアクセシビリティ」という言葉に出くわすと思う。

Web系の人でも個人サイトとかフリーランスの人、零細~中小企業、エンタメやECなどの特定のジャンルだとそんなに関係ないというか、気にしてない、むしろ「アクセシビリティって美味しいの?」というスタンスの場合も多々あると思う。

大体はWebアクセシビリティが問題になるのは、日本では主に大企業や地方自治体など公的なWebサイトの場合である。

ウェブアクセシビリティとはなんぞ?

なぜかWebアクセシビリティではなくて“ウェブ”アクセシビリティと全部カタカナ表記する場合が比較的多い。俺は前者の方がしっくりくるけど。

検索したら色々な説明が出てくるけど、かなり解釈が色々あって説明がまちまち。一つの用語でこれほど色々解釈があるのは珍しいのではないか。

総務省の資料によると「ウェブアクセシビリティとは、高齢者や障害者を含め、誰もがホーム.ページ等で提供される情報や機能を支障なく利用できることを意味します。」となっている。

障がい者や高齢者対応のことではない

総務省からして「高齢者や障害者」というワードを先に持ってきているので、制作者側がすべきことは技術的な高齢者や障害者対応のことだと認識しがちなのが問題点である。

具体的には技術面でいうと、視覚障がい者でも内容が把握できるように画像にAltを入れるとか、文字を大きくするとかがわかりやすいが、本格的にスクリーンリーダーだけでもOKなサイトを作ったり、キーボード操作だけでピンピンしてしまうようなサイト制作は普通のWebデザイナーでは無理だろう。

なにしろ、普通のWebデザイナーはクソ上司とかクソみたいなクライアントから頼まれた通りに、バナーで使う背景素材を合成したり、ややこしいレイアウトをCSSで組んだり、冷や汗書きながらJSやjQuelyの挙動を組み込むのがメインの仕事だからである。

5年や10年Webデザイナーをやっている人でも、視覚障がい者でも不便利用できるサイト制作など全く取り組んだことがないという人が多いことだろうか。

すべての人に使いやすいWebサイトを作るのが目的

前述のように、ウェブアクセシビリティと口うるさく言われる場合、わかりやすいのが障がい者や高齢者対応だからというのはあるだろう。

実際、日本は世界一の高齢者大国で人口の3割くらいは高齢者だし、これから高齢者はもっと増える。

東京や大阪をはじめ、政令指定都市級の地方都市にいると実感しづらいが、今どきは田舎の市町村にいったら平日の昼間に大通りに行っても、そこには老人以外は誰もいないのが普通である。街全域が老人ホームみたいな光景だ。

話を元に戻すと、ウェブアクセシビリティの最大の目的は、どんなデバイスだろうと、どんな人間だろうと、誰もが使いやすいウェブサイトを目指すというところにある。

ウェブアクセシビリティで想定しないとならない人の例

大手企業の社内研修や、アクセシビリティ専門のコンサル会社などでよくやるウェブアクセシビリティ研修ではさらっとしか言われないが、筆者が考えるには次のような人であろう。

というよりは、すべて筆者の要望である。

気の短い人でも使えるサイト

知りたい情報をサクッと短時間で調べられること。

まどろっこしいメニューや、季節の挨拶的な導入部分は最小限に抑えるか書かないこと。

頭の悪い人でも使えるサイト

みんながハーバード大学を出ているわけではない。

小3の知能と経験だけで使えるサイトを目指すこと。

回線が細いでも使えるサイト

自宅の光回線ならともかく、出先のスマホの通信速度は遅いので、重いサイトは表示されるのに20秒はかかる。

5Gがあるからダイジョウブじゃんなんて思っている人は、味噌汁で顔を洗って出直さないとならない。

企業で行うウェブアクセシビリティ研修がズブズブに感じた理由

筆者は仕事側、某大手企業と別の某大手企業でウェブアクセシビリティ研修を受けたことがある。

その内容は主に新人Web担当者向けに外部の専門家を招いて講義を行うものであって専門的なものではあるけれど、主催者側の企業が全くもって言うほどアクセシビリティが出来ていないと思わざるを得ないなぁ、という感想を持ったのであった。

なぜそう思ったのかを挙げてみる。

トップページのファーストビューで強制的に動画再生

制作会社とかデザイン重視のサイトやエンタメ業界では多いし、しょぼい内容でもリッチに見える効果はあるけれど、電力会社とかBtoBで古くからの顧客メインで商売している企業がトップページのファーストビューでしょうもない動画を強制的に流す意味がわからない。

意味があるとしたら、企業の傲慢さと担当者の自己満足であろう。

閲覧者側は迷惑でしかない。

トップページで動画を流すレベルの企業だったら、画像の容量も不必要に大きいことが多いので、格安SIMを使っているユーザーだったら、あっと言う間に通信上限に達してしまう。

高額の外部講師の研修をやっておきながら、アクセシビリティを考えていない良い例。

画像のaltが入っていなかったりまちまち

ウェブアクセシビリティに加え、SEO研修までやっている企業なのに画像のaltが入っていたり入っていなかったりとマチマチ。

実際、マシンリーダブルなサイトを作るにはもっと色々なパラメータなりプロパティやらが必要だが、超基本的なことすらできていない。

無駄にゴチャゴチャしたり作り

こういう企業に多いが、無駄にゴチャゴチャしたレイアウトを作りたがる。

時代はスマホファーストで1カラムのシンプルなサイトが主流になろうとしているが、何カラムにも複雑な構成にして、jQueruのギミック満載が良いことだと勘違いをする。

無駄にレスポンシブ対応が細かいのも特徴。

アメリカだとアクセシビリティができてないと訴訟に

日本では国の定義や、Webに関わる職業の人でもアクセシビリティをよくわかっていなかったり、わかったつもりになって実践できていない大企業なども多いが、訴訟大国のアメリカではウェブアクセシビリティができていないと訴えられるのだそうだ。

グローバル展開する企業なんかでは真摯に取り組む必要があると言えるだろう。

にしても、スクリーンリーダー自体は今どきのPCのOSやスマホには標準で組み込まれているけど、スクリーンリーダーでの読み上げチェックなんて個人サイトレべルでは普通やらないよね。

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【解決】WordPress 4.9.8でプラグインが新規追加できない不具合に遭遇

画像はイメージ

WordPressテーマの対応兼ね合いなどでWordPress4系列で運用している人も少なくはない(たぶん)気がするけど、拙者も別サイトで4.9.8で運用しているサイトが複数ある。

そんな中、思い当たることはないのに、なぜだか4.9.8を使っている複数の全く別のサイトでプラグインの新規追加の機能に不具合があることにたまたま気付いた。

事象

WordPress 4.9.8で運用しているテーマや導入プラグインなどが全く別の複数サイトでプラグインの「新規追加」をしようとするとPHPにエラーが発生して管理画面が真っ白になる不具合に遭遇。

ファイルで言うと、plugin-install.php の処理でエラーが出るっぽい。

FTP経由でのアップロードやインストールは問題なくできるため、サーバー容量の問題ではなさそう。パーミッションも問題ない。直前に何か改変した覚えもない。

試したこと

関連しそうなプラグインの停止などを試みるも状況は変わらず。

原因の調査 1日目~2日目

WordPress 4.9.8自体がサポート終了しているのと、サーバーで利用しているPHPも7.4と同様にサポート終了しているので、WordPressのプラグイン配布元などのサーバーとのやりとりで不具合が起きるのではないかと思う。いや、勝手にそんな気がするだけで真実かはわからない。

エラーログを調べると

PHP Fatal error: Cannot redeclare plugins_api() 以降省略

というのが出るけど、海外のサイトが少しヒットするくらいで同じ事例はひっかからない。

一つのサイトだけだったら、そのサイト固有の不具合が考えられるけど、全く別の4.9.8の複数サイトで同じ症状となると、自分の力が及ぶ範囲外の原因を考えざるを得ない。

原因の調査 3日目

さっぱり原因がわからず、外部要因ということにしようとして3日目を迎えた。泥沼状態。

そこで、昔働いてたブラック企業のIT担当者が口うるさく言っていたのがPC関係でトラブった時は「原因を切り分ける」のが重要ということ。

WordPressの場合は「Health Check & Troubleshooting」という、何がトラブルの原因になっているか調査するのに便利なプラグインがある。

これを使うとテーマを一時的に無効にしたり、プラグインをまとめて向こうにしたり、原因の特定に役立てることができる。

拙者は泥沼状態で瀕死の状態でローカル環境にテストサイトを作って試したが、本番サイトでやっても本番を外部には出しつつ、管理者だけテスト画面を表示できるらしい。

まぁ、プラグインだから管理画面に入れないレベルだとどうしようもないが、FTP経由だったらプラグインを入れられたので試してみた。

色々やっていると、特定のタイミングで「新規追加」ボタンが使える時がある!

原因はプラグイン「XML Sitemap Generator for Google」だった

丸3日費やして特定した原因はプラグイン「XML Sitemap Generator for Google」だった。またプラグイン、お前かよ。

でも、まさか、である。

もっとシステムをゴリゴリするようなプラグインばっかり疑っていたから、こんな影響しさなそうなプラグインが原因で不具合が出るとは思わなかった。配布画面では対応していることになっていたが、たぶん、4系列との相性が悪いのかなと思う。

とにかくこいつが全ての原因だった。

思ったこと色々

CMSというかWordPressで運用するデメリットであるけど、WordPressやPHPにはバージョンやサポート期間があるから、同じ状態ではせいぜい3年くらい前でしか運用できないと、1~2日目はしみじみ思ったのであった。

3日目になると具体的な改善は全くできていないけど、FTPアップではインストールできるから当面気にしないのが健康によいだろうか・・・などと感じつつも、末端ながらWeb屋のしょうもないプライドで解決したい気持ちもあった。

しかし、意外と大手企業とかの何百ページもあるサイトでも多いけど、結局は静的サイトでPHPとかデータベースか使わずに運用するのが最強かも、と思う今日この頃であった。

とりあえず、プラグインは何の気なしに入れまくったり、更新するのは絶対NGだ。経験上、WordPressのトラブル原因の半分以上はプラグインのせいだ。

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【2023年版】WordPress Popular PostsでImportant notice for administrators~という警告と対処法

画像はイメージ

WordPressの人気記事を自動表示するプラグイン「WordPress Popular Posts」で、管理画面ログイン時に下記のエラー(警告表示)が表示されて焦っている人に対処法の一例を紹介。

日本のサイトでも初心者から上級者まで、使っている人が割と多い気がするプラグイン。

エラー(警告表示)の文言

Important notice for administrators: The WordPress Popular Posts “classic” widget is going away!

This widget has been deprecated. Please replace it with the WordPress Popular Posts block or the wpp shortcode as soon as possible.

Google翻訳による和訳

管理者への重要なお知らせ: WordPress Popular Posts の「クラシック」ウィジェットは廃止されます。

このウィジェットは廃止されました。できるだけ早くWordPress Popular Postsブロックまたはwppショートコードに置き換えてください。

ざっくりとしたエラー表示の意味や原因

WordPress Popular Postsのバージョンアップに伴って、Wordpress5.8以降でサポートされているブロックウィジェットの機能の利用を推奨することによる、従来型のクラシックウィジェット版のサポートが廃止された(もうすぐ廃止される?)、というお知らせ。

どういう場合に表示されるか?

WordPress Popular Postsのクラシックウィジェット版を使っている場合。

あくまで筆者の環境の場合、WordPress Popular Postsのバージョン 6.1.3 の適用で確認。6.1.1では表示されない。

対処法の例

実務上は対応コストとの兼ね合いもあるので、どれが一番よいとは一概に言えないことに注意。

6.1.1以前を使い続ける

バージョンアップ済みの場合は公式サイトから古いバージョンをzipダウンロード(zipファイルのバージョン表記部分を手打ちで書き換える)して、zipアップロードでバージョンダウンすることができる。

WordPress本体やテーマとの対応兼ね合いで、あえてプラグインをバージョンアップしないというのは実務上ではよくあること。

ブロックウィジェットは新しい機能なので、Wordpressのバージョンが古かったり、テーマがサポートしていない場合も多いので、その場合の選択肢になる。

ブロックウィジェットの機能に切り替える

WordPress本体とテーマがサポートしていれば切り替えるのも一つの方法。

従来型のウィジェットとは設定の仕方が異なるので、設定を解説したページなどを参照のこと。

まぁ、よく言われるけど、長く運用するサイトではWordpressはバージョンアップ対応がとっても大変。

報告は以上。幸運を!