WEB制作

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無料素材、フリー素材を使うリスクとデメリット

制作系の仕事を専門にしている人はもちろん、会社等で広報系の仕事などでちょっとした制作物を作る必要に迫られた時に、重宝するのが無料素材やフリー素材。

上司とかに「南の島の写真をバックに入れてさー」とか言われたり、偉い人に「映像のここの部分にキムチ鍋の写真を入れてよ」とか「ジャズっぽい感じの音楽を入れてさー」など、めちゃくちゃ言われた経験は、制作系の仕事をしている人きっとあることだろう。

しかし、明日までに提出しないといけないから取りに行けないし、そもそも機材も技術もない、そういうためのお金を出してくれる雰囲気でもない・・・そんな場合に真っ先に思いつくのが無料素材やフリー素材である。

ネットの普及でそれらはGoogleなどで容易く探すことができる。それもかなりのクオリティのものを、大量に・・・。

そもそも無料、フリー素材とは

基礎知識として、日本をはじめ、世界的にほとんどの場合において、写真や動画、音楽、イラスト、文章などおよそ芸術に分類されるようなものは、制作時点で自動的に作者の権利である著作権という法律で保護される対象になる。

この作者というのは、何もそれを本業にしているプロだけでなく、アマチュア、素人、そのへんの人すべてである。

作者は自由に公表したり、値段を付けて売ったりできる一方で、他人には許可なくそれを行うことができない。

・無料素材→使用料金が無料、著作権は制限付き
実際は作者の方針や、公開している媒体(素材サイトなど)の規約によるが、使用料金のみ無料という素材である。

例えば、作者の考え方に合わない目的(例えばアダルトもの、商用利用)には使えないなど制限が設けられている場合がある。

・フリー素材
使用料金がフリー(無料)、もしくは公開したり利用する権利に関してフリーという場合である。

使用料金を払えば使っていいですよ、という意味のフリー素材。当たり前だが、世の中、なんでも無料ってわけじゃない。

無料素材が重宝するケース

とかく納期が迫っている場合や、色々な理由で無料素材を使う人、使わざるを得ない人は多いだろう。

例えば写真素材の場合、1カット数百円程度の料金の場合も昨今は多いので、金額的な負担は少ないはずだが、それでも上司に申請書を出したり、サイトに登録して料金を振り込んだりする手間を考えると、登録なしで使えるような無料素材サイトに魅力を感じる会社員クリエイターは多いだろう。

実は怖い無料素材

無料素材のリスクやデメリットが語られることは少ないが、基本的に出所や各種の権利処理が怪しいものが多い。そもそも無料素材の配布サイト自体がサーバー代などを考えると、微々たる広告収入で成り立つのか不明の所もあるし、どう考えてもプロカメラマンが撮ったクオリティのものが大量に無料配布されているのが怪しさを感じる。

ここでは例に無料の写真素材のリスク、デメリットについて考える。

写真素材のピクスタ

無料素材のリスク、デメリット

・写真に写っているものの看板、建物等の権利処理がおそらくされていない
これはネットで買えるような有料素材でも言えることではあるが、例えば東京の街中にあるような有名な建造物、京都の寺などは大抵、無断の商業撮影が許されていない。撮影者は無料で公開してても、あなたが商業媒体に使う場合、あなたに責任が追求されるだろう。

・あなた以外にも何百人も使っているので、競合企業やイメージの悪い媒体と共通の素材を使ってしまう可能性がある
大体の場合、同じ業界の会社なら同じような写真が必要となる可能性が高いので、「あの会社とあの会社は何で同じ人が出ているの」というような、ユーザーにとって誤解を招く可能性が出てくる。誤解しなくても、まず手抜きだと思われる。

・出所が不明
きちんと身元のはっきりしたプロカメラマンなりに撮影を頼んだものでないので、下手したらどこかのサイトから無断掲載している写真かもしれないし、その写真の素性がはっきりしない。本当の権利者からクレームが入る場合もあるかもしれない。

リスク最大の無断使用

無料素材のリスクやデメリットを理解した上で使うのはまだ良いほうだろう。

それよりも、ネットや高画質、低価格なデジカメなどの普及で、色々な画像が簡単に大量に手に入る時代だから、Google画像検索などで他人の著作物を無断利用するケースが増えている。

例えば、個人のサイトなどでも「引用」との名目で無断転載しているケースも散見する。引用するには引用元を掲載するなど法律等で定義されたルールを守る必要がある。

大手企業のクリエイターもどきが画像や音楽などを「社内制作物だから」と無断使用しまくっているケースも見た。

特に法人の著作権違反は3億円以下の罰金と罪は重いし、法律意識の低い企業は退職者が頻繁に出るのが一般的なので、そのような人たちから連絡を受けたJASRAC(音楽の場合)が使用料を請求するようなケースがある。退職後も良いイメージを持つことはないだろう。

芸術作品に模倣やオマージュの類は付き物だが、他人の著作物を丸ごと無断利用いるというやり方は、クリエイターや人として一番やってはならないことと認識すべきでないだろうか。