WEB制作

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【UI設計】人類がスマホを持つのは右手なのか左手なのかという難題に触れてみる

結論、俺は右利きだけど、スマホは割と左手で持つことが多いよ。

スマホを左手で持つ正当な理由

若い人はあまり電話を好まないというからスマホを「電話」としては使う頻度は少ないのかもしれないけど、スマホを受話器と考えた場合、右利きの場合は左手で持たないと電話中にメモを取ったり、落書きを描くことができないからである。

ネット閲覧やアプリの操作にしても、左手でスマホをいじりながら、より繊細な動きがしやすい右手で鼻くそをほじくったり、細かな動きをする羽虫や蛾の類を追い払うことができるメリットもある。

その他、今にも頭上にツララが落ちてきそうな場合に落ちてきたツララをキャッチしたり、暴漢に襲われそうになった時も、利き手が空いている方が咄嗟の対処がしやすいだろう。

生命に直結する事態への対処のために利き手を開けておく。我ながらだが、この理屈は多くの人が納得、賛同できるのではないだろうか?

但し、上がるかどうか確信が持てない危険な株をドキドキしながら購入する時だけは、右手でスマホを冷や汗かきながら操作することが多い。

右手なのか左手なのかはUI設計に関わる大きな問題だ

はっきり言って、他人に迷惑をかけない限りはスマホを右手で操作しようと左手で操作しようと好きにすればよいのである。

しかし、あなたがWebデザイナーやUIデザイナーの子孫だったり、アプリ開発者や、なんたらエンジニアの親戚だった場合は、様々な考察が必要になるだろう。

ほぼほぼ一般人にとってはどうでもいいことだが、ハンバーガーメニューを右上にするか? 左上にするか? というのは、なんたらデザイナー界隈にとっては大きな問題の一つと認識する場合が多い。

だけど感覚的にはハンバーガーメニューは右上にあることが多くね?

大手企業のサイトなどでは感覚的には右上にある確率が高いが、羽虫を追い払ったり生命維持のためにスマホを左手で操作する吾輩にとっては、右上は最もアクセスしにくい場所だ。

右手で鼻くそをほじりながらサイトを閲覧したいユーザーの気持ちに応えるならば、どっちかというと左上が正解なのは言うまでもないだろう。

ちなみに、当サイトは右手派と左手派のどっちにも等しく媚を売るために、真ん中にハンバーガーメニューを設置している。

個人的には左上にあった方がいいような気がするよ

正直、どっちでいいと思うけど、欲を言うとハンバーガーメニューの類は左上にあって欲しいと思う今日この頃なのであった。

というより、本職のエンジニアじゃない人がハンバーガーメニューを出来合いじゃなくてガチで設計しようとすると、トラブルも多いし沼にハマりやすいので注意だ。

決して、金曜日の午後とか、火曜日とかでも調子の悪い日に取り掛かってはいけない。

余談 そもそもハンバーガーメニューがUIとして良くない件

UIデザイナーの末裔なら頭の隅に置いておきたいのは、そもそもハンバーガーメニューはUIとしてレベルの高いものではないということ。

スマホ慣れていない田舎の高齢者とかだと、棒みたいな絵をタップしたらメニューが出てくるなんてわからないのに、某大手白物家電メーカーはハンバーガーメニューを採用しているのは非常にナンセンスという話だ。

バリバリのスマホ世代にしたって、タップしてメニューを選択するという2段階右折を強いられるからストレスだし、サイトやアプリのインターフェースとしては並み以下の存在であることは明らかだろう。

ユーザー検証を行って、きちんとUI設計されているサイトやアプリはハンバーガーメニューではなく、画面の下あたりにアイコンでワンタップでアクセスできるようになっていたりする。

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【RWD】レスポンシブWebデザインwは妥協の産物で手抜き手法であると知ろう

画像はレスポンシブ(ryの手抜きイメージ

昔アサインされていた、“困ったちゃん”なとある大手企業のWebデザイン案件のお話。

レスポンシブ神話に惹かれてしまったのか、表組や今さら流行らない2000年代かよ~と哀愁漂うような3カラムのゴテゴテした作りのページで、しかもなんとレスポンシブでブレイブポイントが5つもある・・・。

しかもBtoB商材ばっかりだから、PCとスマホ以外のデバイス、すなわちゲーム機やその他の中途半端な解像度を持つネット端末で閲覧されることなどほぼゼロと言っていいのに、5つのブレイクポイントでデザインするのを盲目的に素晴らしいことと考えているようだった。

いやいや、こんな昭和体質の企業はそこら中に転がっているのである。

レスポンシブWebデザインwは妥協と手抜きの産物

レスポンシブWebデザイン、略してRWD(最初はガンダムかなんかの略語かと思った)が何なのかはという基礎知識はここでは面倒だから説明しない。

その上で言いたいのは、RWDは妥協と手抜きの産物であるということ。異論は認める。1万サイトあれば1万通り考え方があって当然だからだ。独自の考え方がないなら、それこそ手抜きである。

事実、BtoC向けの誰もが使っているようなグルメ予約サイト、ショッピングサイトなどでは、ユーザビリティやデザインを突き詰めるために、PCとスマホでHTMLからデザインを分けていることが多い。

一般的に机に向かってきちんと使われることが多いPC向けサイトと、歩きながら閲覧されるスマホサイト(良い子は立ち止まって閲覧しよう)では、求められる情報量や情報の順番、機能、視覚的なデザインなどが違わなければならない。

RWDで必ず陥る甘い罠とRWDに向くページ

RWDは1つのHTMLを全部のデバイスで使いまわす手法でしかないから、そこには矛盾と混沌が生まれる運命がある。そして、その運命からは逃れられない。

盲目的にRWDが優れていると考えているダメ管理職とかダメWeb担当者はそのことを理解しなければ始まらないだろう。

もっとも、RWDがとても優れている部分がある。

それは、前述のように妥協と手拭きをしたい場合だ。

世の中には短期間で可能な限りスピード勝負で作った方がよいWebページというのがある。

ブログでなるべくリアルタイムに発信したい情報や、新製品の紹介やキャンペーンなどで作るLPの類だ。細かなユーザビリティなんかよりも、大雑把でよいからできるだけ多くのデバイスに1つのHTMLソースで情報を提供したい場合である。

そう考えると、やはり大企業の製品紹介などのゴテゴテしたページがRWDで5つのブレイクポイントで作られているというのは、ナンセンスではないかなと思ってしまう節があるのだ。

とは言っても、RWD古いよ、ダサいよとは大きな声では言えないのが現在のWebであって、とりあえずBootstrapとか、あの手の手法は消滅に向かってくれているのが救いかな。

※当記事は小学生の感想文レベルであり、なんのエビデンスwもないので他人の意見を考えずもせずに鵜呑みにしがちな典型的現代人な方は注意されたし。

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PhotoshopでWeb用にJPEGなどに書き出すと画像の色味が変わる場合の理由と対処法

なぜか微妙に色が違って文句を言われた人への助け舟になれば・・・

拙者はPhotoshop歴25年くらいだけど、Web制作の現場などで何年かに一度、忘れた頃に起こる問題がPhotoshopでの作業時(PSDファイルの状態)と、JPEGやPNGなどWeb用素材に書き出した時で色味が若干違うという問題である。

コンピュータや世の中全般で扱う色の専門家ではないWebデザイナーやWebエンジニア、その他のWeb運営に関われる人で、似たような問題で沼にハマってしまった人を救い出すヒントを紹介する。

なお、業界(色や画像を専門に扱う分野)や、会社(上司やクライアントが効く耳持たずの昭和体質)のシキタリなどによっては、ここに書いてある程度の考え方では通用しない場合もあると思うけど、経験上、8割がたは切り抜けられると思う。

実際のWeb制作現場にありがちなシチュエーション例

2023年現在のスタンダードなWeb制作の現場では、できるだけ文字はテキストデータとしてHTMLに打ち込むのが基本。

見出しやボタンなどはもちろん、エンタメ系やショッピング系を除けば、LPなどもなるべくテキストデータとしてデザインするのが主流。

アクセシビリティにも対応できて、急な文言の変更なども容易いので、制作者にとっても見る側にとっても悪くないことだ。

しかし、例えばカタめの企業サイトなどでカタログのデータをWebページに再現しないとならないとする。クライアントから支給されるクソ素材は製品の汚い写真だけだったりして、ややこしい表組や特殊な記号、単位などもわんさかあって、給料が安いにも関わらず、スケジュールがタイト過ぎたりして、とてもじゃないが全てHTMLで組むのが無謀な場合がある。

そんな場合の解決策として挙げられるのは、全部じゃないにしても、部分的にPhotoshopなどで画像としてデザインしてしまうことだ。Illustratorが得意な人はイラレでもいいが、イラレはイラレで問題が発生する場合もあるし、筆者はPhotoshop派なので今回はフォトショで解説する。

JPEGに書き出すと理論的に色味は変わって当たり前

基本事項として知っておかないとならないのは、Web用の画像として広く使われているJPEG画像は、仕組み的に色味が変わって当たり前ということ。

風景写真や猫の写真などではわからないことがほとんどなものの、JPEGは人間の目にわかりづらい程度に情報を間引いくことでファイル容量を圧縮しているのである。そのため、グラデーションのような表現は荒くなるし、人間の目にわかりづらい程度に色が置き換えられてしまうのだ。

極論を言えば、わけのわかっていない上司やクライアントから文句を言われた場合は、JPEGは色が変わるの仕組み的に当たり前という理屈で黙らせるのも一つの方法。これは覚えておくといつか役に立つと思う。

PNGだったらどうなの? と思う人は鋭い。一般的にファイル容量は大きいものの、PNGの方が正確に表現できるものと考えてよい。

実務で色が変わって文句を言われやすいのは文字色

#333に設定したけどアンチエイリアス処理やjpeg圧縮で色が変わる

青がピンクになったり黄色が紫になったりするのは、根本的に何かが180度間違っているが、16進数で言うところの#333の濃いめのグレー色(多くのサイトで変な習慣により基本的な文字色として使われることが多い)が、若干明るめの#2d2d2dで書き出されたりすることはよくある。

こうしたケースは上記の例で挙げたようにカタログ的なデザインを画像として作成した文字などで起こりがちだ。

画像として書き出した文字と、HTMLでブラウザが描画した#333の文字色が隣合わさって表示されたりすると、「色とかが微妙に違う気がするんだけど」と頭沸いている上司なりが文句を言ってくるケースがある。

そりゃそうだ。ブラウザというかWimdpwsなりMacなりiOSなどのOSが描画する文字と、Photoshopが生成した画像としての文字は、フォント自体が違う場合もあるし、アンチエイリアス(文字の周辺を滑らかに見せる技術)の処理も違うからだ。

このへんはの知識はシステムなどとも関わっているので、意外とWebデザイナーの養成学校なんかでも触れないし、かといってシステムエンジニア的な人なら詳しいかというと、逆にPhotoshopの知識がないことが多いので、全体像を理解している人は非常に少ない気がする。(かくいう筆者も100%の知識など持ち合わせていないが)

「色とかが微妙に違う気がするんだけど」とわかっちゃいない様子の上司とかに言われたら、そのあたりをむつかしい理屈を説明して切り抜けるのも一つだと思う。

実戦的なPhotoshopの設定とチェック方法

Web制作という歴史の浅い分野においては「理屈とそれっぽさで切り抜ける」というスキルも大切なので、とりあえずは理屈で切り抜けるというテクニックを使うとよいが、根本的にPhotoshopの設定ミスで色の違いが起きることもあるので、下記のポイントは一度チェックした方がいい。

なお、職場などによっては独自ルールで決まっている場合もあるので、その場合はそちらを優先するとハッピーになれるはず。

イメージ-モード の確認

 

メニューからイメージ-モードと選び、意図しないものになっていないか確認する。

何かの拍子で変わってしまう場合があるので確認するクセを付けてもいいくらい。

普通のJPEGやPNGで書き出すWeb用画像はRGBカラー、8bitなのが基本。(GIFはインデックスカラー)

編集-カラー設定 の確認

主にガチな写真とかイラストの時に影響する項目。

作業用スペースがsRGBなんたらになっていれば基本的にOK。それ以外の設定が要求される場合はガチな状況なので、クライアントその他に個別に確認すべき。

表示-校正設定 の確認

「校正」というのは、よく雑誌とかの編集者が出版する前に文章をチェックしたりするあれと同じだけど、要は本チャン前に確認するための設定。

作業中の画像データをいじられずに、ある環境を想定して色味を変えて表示する機能だと思えばよい。

基本的にWeb用の画像の場合は校正設定は必要ないので、特定のチェックを指示されていない限りはオフにしていいと思う。

CMYKは雑誌など業務用印刷機で印刷した場合の色をシミュレーションするものなので、モニターで表示するWeb用画像でCMYKになっていたらJPEGで書き出した時に作業中の画像とかなり色味が変わってしまうことになる。写真やイラストの色味をいじる作業な場合は要注意だ。

校正を設定するんだったら、インターネット標準RGB(sRGB)か、モニターRGBにするとよい。ちなみに、インターネット標準RGB(sRGB)はWindowsのガンマが再現されているようだけど、このへんは古い時代の機能なので最近の資料での解説が見当たらなかった。あえて不要な設定はしないほうがいいと思う。

まとめ 基本的にWebの世界にカラーマネージメントは存在しない

何年か前はWebの世界にもカラーマネジメントが導入されるような動きはあったけど、今現在のマルチデバイス当たり前の時代にあって、基本的に色味はデバイス任せであって、制作者側は細かなコントロールはしなくていい(むしろできない)と思うとよいはず。

特殊で最先端な分野ではその限りではないかもしれないけど、フツーのWebデザイナー等の職種では、適当に切り抜けた方が幸せな気がする。