Part.4 KUSHIRO

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日本最東のデパート、帯広の藤丸百貨店

この間はじめて、日本最東のデパート、帯広の藤丸百貨店に行ってきた。

ある意味、予想を遥かに超えるものであった。

道東のデパート事情

以前は北見や釧路にもデパートがあったが、どちらも駅前が廃墟となり、道東からはデパートはとっくの昔に姿を消している。若者たちは郊外のイオンに集結している。

そして、デパート空白地である道東、特に釧路や北見から客を呼ぼうと、全国的にも珍しい買い物ツアーバスを運行したのが、この藤丸百貨店。

藤丸百貨店の何がすごいか

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ざっと店内を見て思ったりのは、札幌のデパート(丸井今井)よりも店内が明るくて綺麗、平日の昼間でも結構客が入っていること。

そして首都圏(埼玉県)の某老舗デパートの店員が40代や50代くらいの中高年女性が多いのに対して、藤丸は20歳前後くらいの若い女性店員がすごく多い。

若くて綺麗な女性が沢山いると、明るく楽しい気持ちになる。人が違うと、こうも印象が違うものなのか。

周辺環境

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藤丸周辺には閉鎖店舗も多い古いアーケード街があったりする。

藤丸に行ってからはだいぶ帯広のイメージが変わったが、帯広の駅前は飲み屋街とビジネスホテルが乱立しているが、ちょっと大事なものが欠けているというか、トゲトゲしたイメージを持っていた。

帯広は酪農やじゃがいも生産など、日本の食糧生産地として重要な場所であり、六花亭やロイズといった有名菓子屋の本社があったりして、北海道の中でも意外に特異な街だと思う。

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至高の豚丼を探して北海道で豚丼食べ比べ選手権

突然だけどクイズ。

問題 この中で一番美味しい豚丼を当てなさい

A、帯広「ふじもり」の豚丼 

 

B、標茶「憩の家かや沼・レストラン白い鳥」の豚丼

 

C、釧路「この豚丼」の豚丼




正解はページの下のほう方にあります。

北海道と豚丼(ぶたどん)の関係

北海道で肉と言えば羊肉のジンギスカンで知られるが、ジンギスカンを別にすれば、一般家庭で馴染みが深いのが豚肉である。

家庭にもよるだろうが、牛肉よりも豚肉寄りの地域である。家庭にもよるが、すき焼きに入れるのも豚肉であり、吉野家などの牛丼屋が田舎には滅多にないので、牛丼よりも豚丼の方が身近である。

豚丼は家庭でもよく作る。豚丼のタレなんてものも世の中にはあるが、フライパンで豚肉を炒めて醤油と砂糖で味付けするだけのシンプル料理。

最近は牛丼屋のメニューになったりと、道外でも「十勝・豚丼」の知名度が上がっている。

ちなみに、牛丼屋などでは「とんどん」と読む場合があるようだが、北海道では「ぶたどん」と読むケースしか知らない。

豚丼の本場・帯広のふじもり

5年前から帯広駅前にある「ふじもり」というレストランで豚丼を食べたいと思っていた。

帯広に行く機会は割りとあるのだが、到着が夜遅かったり、朝早かったりして、ふじもりには行けなかったのである。安いし早いし旨いから、近隣のインデアンでカレーを食べしまうことが多かったのである。インデアンもふじもりと経営が同じなんだけど。

しかし、苦節5年、ついにふじもりに行くことができた。

頼んだのは豚丼。ふじもりは帯広での庶民的な意味での有名レストランだからか、昼時だと少し待ち時間ができたりするくらいの人気店。600円~1000円くらいがランチの相場だが、豚丼は高い方で、1000円くらいだったと思う。

ちなみに、なぜかふじもりは全員メロンソーダが出る。

ふじもりの豚丼は、今回の3品の中では一番値段が高いが、肉は薄めで固い。

具が肉しかないのは豚丼では普通だが、タレの味がシンプルだからか、1/3くらい食べたら飽きてくる。釧路出身のある人が「帯広人は豚丼なんて食べない」と以前言っていたのを思い出した。周りを見渡すと、帯広名物のはずだが、ふじもりで豚丼を頼んでいるは誰もいなかった。

「憩の家かや沼・レストラン白い鳥」の豚丼

釧路湿原の中にある、温泉、レストラン、宿泊施設である、憩の家かや沼。

そこのレストランの豚丼である。900円か950円だったと思う。

車やバイクのない人にとっては、辺境の地で他にライバル店がないから不安だったが、意外とタレが美味しかった。

豚肉の上で海苔か舞うのも斬新と言えば斬新だ。

本当に美味しかった「この豚丼」の豚丼

「この豚丼」というのは個性的な店名だが、釧路近辺にある白糠の道の駅が本店(多分)で、釧路市内のイオンなどにもテナントとして入っている。

観光客向けというか、その奇抜な店名で不安だったが、ここの豚丼は実に美味しかった。肉が柔らかくてジュ~シ~。しかも、値段がリーズナブルで、写真のは豚丼・小のセットなのだが、860円。小でも他の店の普通の豚丼以上のボリュームがある。

しかも、直火焼き的で、タレがものすごく旨く、あと2~3杯はいけそうなくらいだった。

というわけで、クイズの正解は、C、釧路「この豚丼」の豚丼。

※味の評価はすべて個人の主観、味覚、価値観に基づいています。

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【北海道】タンチョウ撮影のメッカ、鶴居村でタンチョウを撮る

北海道の鶴居村。タンチョウ好きならば、知らない人はいない、タンチョウ撮影、観察のメッカである。

鶴居村へのアクセス


写真は鶴居村都心部の様子。

鶴居村は釧路湿原の北西あたりにある。

車の人はカーナビにでも教えて貰えばいいが、公共交通機関で行くには、一般的には釧路市内から路線バスで向かうことになる。

釧路駅前バスターミナルから、阿寒バスというバス会社の路線で、グリーンパークつるい行きのバスに乗れば良い。

但し、これは裏技的なものがある。

普通に運賃を払うと片道1,250円で往復2,500円になるが、バスターミナルの阿寒バスのカウンターで鶴居温泉の無料入浴チケットと、食事100円割引クーポンがセットになった割引チケットを2,500円で買うことができる。

地方のバス路線だから仕方ないが、普通に2,500円払うと割高感があるので、悪くないので、温泉とセットになった割引チケットを使うことをお勧めする。

意外に広大な釧路湿原

タンチョウは元々は本州などにも生息していたが、環境破壊等の人間の愚行により、今は日本では釧路湿原にしか住んでいない。

一時は絶滅されたとされていたが、現在は保護活動等により釧路湿原に1,200羽程度生息しているそうだ。

釧路湿原は一般に思われているよりも広大だ。釧路湿原には2種類あって、保護される湿原と開発される湿原がある。全部を保護すると釧路に人が住めなくなるので、海岸から6Kmは開発される湿原とされているらしい。つまり、本来は釧路市街地や海岸の方も釧路湿原なのである。

その証拠に、海岸の方や釧路市街地の空き地などを観察すると、ほとんど湿原と変わらないような植物が生い茂っていることがある。

タンチョウは釧路湿原に生息しているが、その中でも観察できるスポットは限られている。そもそも釧路湿原自体が湿地帯で危険な所も多く、また立入り禁止の部分も多いため、難度が高いのだが、容易に観察できる場所として広く知られているのが鶴居村なのである。

鶴居村での主な観察スポット

タンチョウは冬場は餌が不足するため、公式に人間が餌やりをしているのだが、その場所を給餌場(きゅうじば)と言う。

2大観察スポットというか、2つの有名な給餌場がある。都心部に近い「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」と郊外の「鶴見台」だ。

車で移動できる人はそんなに遠くないが、徒歩+バスだとそれぞれへの移動は大変だと思う。「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」は村役場やコンビニがある都心部から歩けるため、利便性は良い。

タンチョウの撮影は結構難しい

鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリで撮影したタンチョウの写真。これでも35mm換算で500mm近い望遠レンズを使い、結構頑張って撮影したものである。何の準備もなしに、適当に行くとそれなりに腕に自信のある人でも、多分こういう感じになるのではないかと思う。

パンフレットに載っているような美しいタンチョウの姿を撮影したい・・・そう思って鶴居に行くアメチュアカメラマンは多いだろう。

タンチョウに限ったことではないが、一般的に美しい写真を撮るにはそれなりの準備や苦労が必要となる。

1月~2月くらいの寒い日の早朝とかに出向くとか、人間にとって大変なことをしないと、少なくとも鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリでは美しいタンチョウ写真は撮れないではないかと思う。

無料入浴施設

前述の割引チケットは鶴居市街にある3つの宿泊施設の好きな温泉を利用できる。

最初、やや郊外にあるグリーンパークつるいという公共施設的な施設に出向いたが、本当に公共施設的だったので見送った。普通に入ると520円。

2つ目はいかにも民宿というか、民宿の温泉。ここは普通に入ると300円台だったと思う。見送る。

3つ目が都心に近いところにあるホテルtaitoという、おしゃれ系の宿泊施設。消去法でここにした。

小さな村だから仕方ないが、更衣室が狭くてあまり良くなかった。温泉は北海道の温泉にしてはぬるくて、全国からのタンチョウ目的観光客の好みに合わせているのかな、と思った。

ホテルtaitoのカツ丼


100円割引券も使わないともったいないので、taitoで食事。

カツ丼は750円くらいだったと思うが、見た目よりは家庭的な味。美味しかった方だと思う。

しかし、割り箸の袋を見ると1916と書いてあるが、創業100年とかなのだろうか。開拓時代とかから続く、小さな村の老舗ホテルなのだろう。

ちなみにオーナーの方はガイドや写真もされていて、ブログを拝見すると実際どうかわからないが、自然に囲まれて羨ましそうな暮らしである。