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【読書記録】千葉敦子『「死への準備」日記』『 ニューヨークでがんと生きる』

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網走の観光船「おーろら」のデッキに展示されていた流氷(記事とは関係ありません)

本日は千葉敦子氏の著作『「死への準備」日記』『 ニューヨークでがんと生きる』の読書記録、感想文の巻。

読書は最も手軽にできる見聞を広げる方法

人が見聞を広げる方法はいくつかあるが、代表的だと思うのは次の5つだと思う。

居住地を変える

1丁目から3丁目とかの引っ越しては無くて、違う文化や気候、言語の土地に引っ越す。

逆に生まれ育った場所、地域でずっと暮らしている人は、見聞が狭い事すら理解できていないようなレベルで見聞が狭い人が多いと思う。

仕事を変える

単に同業他社や同じ職種で転職するというだけでなく、異業種やITエンジニアなら料理人などに転職する。

自分と大きく違うタイプの人間と関わる

異性や年代、国籍、人種が違う人間と付き合う。

交友関係が広いつもりでも、自分と似たタイプの人間とばかり付き合ってたら見聞が広がるわけない。

旅をする

但し、旅行代理店で売られている3泊4日のパックツアーやグルーブ旅行は見聞が広がるとは思えない。

読書をする

上の4つと違って間接的なため、効果は限定的ではあるが、お金をかけずに他人の見聞を取り入れることが期待できる。

書くことに徹底的に拘ったニューヨークでの闘病記

千葉敦子さんは書くことが生業の本職のジャーナリスト。若くしてガンを患い、闘病中でありながらニューヨークへ単身移住する。

日本人が日本や日本人の批判をすると、今のご時世であっても著名人等であればSNS等で叩かれたり、組織に所属する人間であれば組織内でのハシゴを外されることも少なくないのが日本社会の悪い特長である。

1980年代に比べるとテクノロジーは大きく進化したけれど、日本人の特性については1980年代と2025年現在で何も変わっていないということがわかる本であった。

日本は人口が減った方が精神的に豊かな国になる

最近は少子高齢化や人口減少がメディア等でクローズアップされがちだが、日本の人口推移を調べると1985年頃に1億2千万人の大台を突破、その後も微増しながら2008年頃にピークを迎えて、微妙に減りしながらも1万2千万人台をキープしている。

日本の人口過密は1980年代のジャーナリストからしても深刻な問題と写っていたというのがわかる。

欧州人の感覚でいうと、視界に他人がいたり、通勤電車で他人と触れ合うようなことがあれば、リラックスすることはできないし、精神的に豊かになることは不可能なのだという。

少子高齢化で人口減少は歓迎すべき事象だった

この発想や見聞はこれまでなかったが、少子高齢化は日本人が精神的に豊かになるには大切なことだったのだ。

子供を沢山産んだり人口を増やせば豊かになれるというのは、昔の後進国の発想であって、実際的には精神的な豊かさを遠ざける行為なのであった。

子育て世代を支援するような自治体や国の税金施策が始まっていたり、または始まろうとしているが、人口を増やすことで豊かさが削減されるというわかりやすい例であろう。

全国に増えている子ども食堂もそうだけど、貧困家庭や低所得者、失業者、非正規労働者の問題なども、本来の国の実力以上に人口が多かったり、将来の経済的な見込みも立たないのに子供を作る側に問題がある。

環境問題は人口を減らすのが根本解決

人間が引き起こしている地球の環境問題は、根本的には人間が地球から滅亡すれば解決する。

絶滅まで行かなくても人間の数を半分にすれば、単純計算で資源や食料、物の生産などは半分で済むから、地球へのダメージも半分で済む。

それなのに持続可能な社会を・・・なんて甘ったるいことを抜かしているのは根本問題を見ようとしていないにも程がある。

新型コロナやコロナワクチンが人口を減らす実験だったかどうかは定かではないけど、この新型コロナで地球の人類が半滅したという話は聞かないし、日本の人口も大幅に減ったという話も聞かない。

日本は東京にあらゆるものが集まっている歪な国

アメリカだと政府機関はワシントンにあり、商業や流行の中心はニューヨーク、映画などメディアの中心はロサンゼルスなど全国各地に分かれているが、日本の場合は政府機関も商業もメディアも何もかが東京に集中している。

地方都市においても似たような状況。例えば北海道では行政や商業、メディアなどあらゆるものが札幌に集まっている。

何もかもが都市部に集まるせいで、田舎は人がいなくなってゴーストタウンになるし、地方都市で良い仕事に就けない人は東京に集まるようになる。

田舎の次に地方都市が寂れ、東京に人が集まるせいで環境はいつまでも良くならない。最終的には東京を含めて、日本の全部が滅亡に向かっていくのが容易に予測できるのである。

日本や日本人に疑問を感じる人にオススメな本

闘病記系の本にはありがちだけど、その分野で権威とされる医師の治療も虚しく亡くなってしまう。

日本や日本人に対する痛烈な描写は1980年代だからというのもあるとは思う。

なんせ昭和時代は子供向け番組の仮面ライダーでさえ、毒ガスを散布して住民を皆殺しようとするシーンがあったり、今だったら放送できないような過激な表現が多かったからね。

日本に疑問を感じている人や、見聞を広げたい人にオススメだと思う。

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