
左が2代目EOS M2で右が寿命でジャンクなEOS M2
世の中には名機と言われるカメラがいくつかあるが、個人的な名機はCanonのEOS M2という小型のミラーレスカメラである。
遡ること約1年前、旅行の友として愛用していたEOS M2がシャッターの寿命で壊れたあと、代わりになるカメラを探し回っていたが、EOS M2の代わるになるカメラなど世の中に存在していなかった。
結局、メーカーサポートが終了していることを承知でEOS M2の中古品を買ったのである。4年前に中古で買ったときよりも高い値段で。
EOS M2が名機であると考える理由
なんでこんなに素晴らしいカメラを含む、EOS Mシリーズをキヤノンは黒歴史扱いして闇に葬り去ったのか不思議でならない。
以下はEOS Mシリーズの中でもEOS M2にしかない特長である。
EOS 7Dなどと大体同じ画質の1800万画素センサー搭載
EOS7DもAPS-Cサイズのデジタル一眼レフとしては歴史に残る名機であろう。
7Dは主にハイアマチュア向けであったが、同じセンサーを搭載した廉価版とも言える Kiss X4もやはり名機であった。
時代の流れで最近はマーケティングな意味で無意味に2400万画素がクラスが主流なものの、4Kモニタですら1800万画素の画像を等倍では表示できないし、Web用や個人用途ではどう考えても1800万画素で不足することはない。
EOS M2に搭載されているセンサーも7Dなどと全く同じものではないと思うが、同じような安定高画質な1800万画素センサーである。
下手に2400万画素とかあるとレンズの解像度や細かなブレが問題になるし、ファイルサイズも大きくなってしまうデメリットがあるから個人的には1800万画素の方がよい。
動画もフルHDで撮れるし、7Dクラスの一眼レフの小型版として使える。
今どきのスマホへのWifi転送にも対応している
初代機のEOS Mは対応していないが、EOS M2からはWifiに対応している。
出先でケーブルやカードリーダーがなくてもスマホに転送してバックアップが取れるのは、旅行用カメラとして素晴らしいと思う。
SDカードだけに記録しているとエラーでデータが消えてしまったりする不安があるので、出先で手軽にバックアップが取れるのはよい。
EOS M2値段が比較的安い
EOS M2以降のEF-M魔案とのミラーレスカメラも存在はしているけれど、中古価格が2倍以上になるというのに機能的にパッとしない。
そのパッとしなささがEOS Mシリーズを黒歴史化させたわけだけど、同じマウントのKISS Mシリーズもやはりパッとしない。
俺は小型の一眼レフな旅行用お散歩カメラが欲しいわけで、ファインダーは必ずしも欲しいわけではないから、ほぼファインダーがあるというだけの違いに2倍以上の価値を感じるのは難しい。
キヤノンブランドの安心感
ここ10年くらいでカメラを始めた人はソニーのミラーレスを抵抗なく使ったりできるのかもしれないけれど、古くからプロが使うカメラというのはほぼキヤノンとニコンくらいしかなかった。
デジタル一眼の時代になってからは特にキヤノンが長らく優勢で、特に女性ポートレートなどの人物撮影は、プロの現場においてはキヤノンがデファクトスタンダード的に使われることが多かったと思う。
細かなレタッチや設定をすれば近づけらたとしても、撮ったままだとキヤノンの色合いはキヤノンでしか出せないので、従来のプロの現場で好まれてきた色合いを出そうとすれば、キヤノンのカメラしか選択肢はないのである。
キヤノンもiPhone SE的なシリーズ展開をしてくれればいいのに
誰もが企業戦略やマーケティングに踊らされた最新機能満載の機種が欲しいわけではないから、実用十分な機能に絞った機種も展開してくれればいいのにと思う。
まぁ、そんな余裕が今のカメラ業界にあるわけないから、マーケティングに走った機種ばかりになってしまうのだろうけど。
とりあえず中古返金保証ありの条件のものを探して買ったけれど、経験的にEOS Mシリーズはシャッター回数の上限は5万回前後だと思う。
旅行で撮りまくってたら、あっと言う間に5万回に達するから、あえて少な目のメモリーカードを入れるとかしてフィルムカメラっぽく使うのが長持ちさせるコツだと思う。
壊れてもメーカー修理は受けられないから、保証がない販売店やメルカリや、ヤフオクなどの個人売買では買わない方がいいと思う。
大昔のフィルムカメラが未だに中古の動作可能品が売られているのって、シャッター回数がデジカメより圧倒的に少ないからだよなぁ。