PS4「イグジストアーカイヴ」のゲームレビュー。個人の感想、ネタバレあり。
ブックオフで270円で売られていた世間ではクソゲー扱いされている2015年発売のゲーム。
PS4のゲームで270円とは見えている地雷だけど、クソゲーかどうかなんてプレイヤー側の感性次第だから、自分がプレイすれば良作という万に1つの可能性にかけてみた。
開発元がトライエースで、未プレイだれど同社開発のヴァルキリープロファイルという有名ゲームの要素があったり、こちらはプレイ済みだけど銃使いキャラのモーションなんかにエンドオブエタニティの雰囲気が感じられたりもするRPGである。
ストーリー的には異世界に強制的に転送された主人公たちが宇宙のゴタゴタを解決して地球に帰るような話だけど、バッドエンドを含めてエンディングは3パターンあるらしい。
レベル上げ前提のゲームバランスでクリアまで50~100時間くらいはかかるゲームだと思われる。
スキル選択を間違えて開始5時間で詰む
このゲームはレベルアップ時に取得するスキルポイントを自由に割り振ってスキルを覚える仕組み。
職業にあたる部分や、技の書類がやたらと数があって、初見ではどれが重要かどうかが全くわからない。普通の親切なゲームなら必要ポイントが少ないものから適当に覚えていけば攻略に困らないようになっているはずだと思うけども、イグジストアーカイヴにはそんな良心はなかったのである。
序盤育成の正解は序盤で仲間になる日本人女性にはどう見ても見えない日本人女性の「まゆら」を25ポイント貯めて初期職業をランクアップさせて全体回復魔法のライトキュアを覚えさせること。
スキルポイントは序盤ではかなり貴重なうえに、序盤においては回復アイテムも手に入りにくい。細かいどうでもいいスキルに割り振ってしまうと、回復ができなくて戦闘の難易度が猛烈に跳ね上がる結果になる。
開始2~3時間程度なら最初からやり直した方がよいレベルだけど、10時間近く経っていたらそのままレベル上げしてポイントを貯めるしかない。
そう考えるとFF10のスフィア盤はよく出来たシステムである。あちらはプレイヤーが自由にポイントを割り振りながら育成できるように見せかけつつも、重要スキルは外さないようになっている。むしろ、誰がやっても同じようにしか育成できないという面もあるにはあるが。
エンドオブエタニティ的な異世界空間が舞台
宇宙にどこかの惑星のような場所に転送された主人公たち。
中心に塔がそびえているあたり、エンドオブエタニティを個人的には彷彿とさせた。
ゲームはクエスト攻略型で、拠点の街などもなく、メニュー→クエスト→クエスト・・・の繰り返しである。携帯ゲーム機のVITA版が元になっているからか、隙間時間にちょろっとやるのを想定しているのだと思う。
グラフィックも2015年発売にしていもキャラクターの3Dモデルはデフォルメされていて瞬きすらしないし、PS2か良くてPS3レベルかと思う。しょぼいグラの割にはシーンの切り替えでローディングも挟むし、戦闘突入時のエフェクトやメニュー画面もモタつくし、PS4には全然最適化されていない。
他のゲームだったら、このレベルのグラならローディングなしで切り替えできるものもあると思う。
ストーリーなんかもクエストのダンジョン攻略途中に人物のエピソードが再生されたりして、段々とゲームシステム自体にフラストレーションを感じてくる段階になると「お前の子供自体のエピソードとかクッソどうでもいいわ」とか思ってスキップしがちになった。
個性あふれる味方キャラも人数が無駄に多い
戦闘で使えるのは4人だけにも関わらず最終的には10人以上ものメンバーになる。
同じような性能や特長を持つキャラもいるし、それぞれを使い分けるシーンも特にないので、死ぬほどウザい大量の雑魚的を効率よく倒せるスキルを持っていたり、気に入ったキャラだけを使うことになると思う。
同じくトライエースの作品であるスターオーシャン的に、ウケ狙いか何かを狙ったようなネタ設定のクセのある味方キャラが多い。
典型的なオタクをステレオタイプにしたようなキャラや、まゆらからして某ボーカロイドのコスプレ風だし、今さら戦闘で加入させることはないんじゃないかと思うほど後半に仲間になるキャラも戦隊モノのヒロイン風だったりネタ系のキャラが多い。
キャラ同士の掛け合いがこのゲームの数少ない魅力になると思うけれど「クッソどうでもいいわ」と思う境地に達すると、ゲーム自体がどうでもよくなってしまう。
FF9のキャラも誰一人として感情移入できなかったが、強すぎる個性を持ったデフォルメキャラには感情移入しにくい。
序盤からウザすぎるトゲトゲの敵
割と序盤から登場するウニのような球体にトゲトゲが生えた敵。
主人公を始めとした剣などの近接攻撃をするキャラが攻撃しようとすると、ダメージを受けたり貴重なこちらの行動ターンがキャンセルされたりする。
トゲトゲは中盤以降も頻繁に出てきてウザいし、大量に出てくる取りみたいな敵や、大量にターンを消費する魔法が利かない敵もいるし、とにかく面倒臭い敵が続々と出てくる。
というより、面倒臭い敵しかないし、ザコキャラなのにランダムで5連戦とかになったりもする。
歯ごたえを超えるほどのプレイヤーへの嫌がらせはクソゲー評価されるという良い見本だろう。
ダンジョン探索は中盤以降はアクション性が高すぎる
3D全盛の時代にダンジョン内はスーパーマリオ風の2Dアクションとなっている。
序盤こそ、こちらができる動作は単純なものしかないために、ジャンプして登っていく程度でクリアできるけれど、中盤以降は2段ジャンプやスライディング、敵の動きを止めて足場として何段階もジャンプしていくなどの複雑な操作が必要となる。
バトルは基本的に単純なコマンドバトルなのに、ダンジョンは複雑なアクション操作が必要なるので、アクションが苦手だからRPGを好んでやっている人には全く向かないゲームである。
マップ自体も複雑でわかりにくいし、クソゲーあるあるで詳しく攻略方法を解説したサイトもあまりない。何段階ものジャンプに失敗すると最初からやりんぉしになったり、ウザい敵と戦うハメになったりするから、余計にストレスが溜まってしまう。
推奨レベルを大幅に超えても瞬殺されるほど強いボス
アクションが得意だったら雑魚的との戦闘を回避したり、手際よくダンジョンのギミックを攻略できるかもしれないけれど、奥で待っているボスは圧倒的に強い。
ダンジョンごとに推奨レベルが設定されていて、基本的に攻略済みのダンジョンなどに行き来して自由にレベル上げはできるものの、推奨レベルをガン無視した強すぎるボスなどもいる。このゲームに良心は期待しない方がいい。
やたら装備品やアイテムは手に入るが処分に困る
ハクスラ要素とでもいうのか、やたらと戦闘ごとに装備品などが続々と手に入るものの、売却システムが不便すぎる。
まとめて捨てたり売却できなくて、1つ1つポチポチと入力していないとならない。しかし、アイテム欄がいっぱいになると戦闘終了時に捨てる作業が発生してしまうのだ。
序盤は売却すらできないし、中盤でアマツメの店的なものが使えるようになって売却できるようになっても、買えるアイテムにロクなものがない。
装備品も続々と性能が微妙に上がるものが手に入るが、装備品はプログラム的には単なるデータでしかないとしても、あまりにも装備品に愛着が湧かなすぎる。
長いダンジョンや戦闘が長引くとバグでフリーズする
特に初期のVITA版が深刻だったそうだけど、最新パッチをあてたPS4版でも処理が不安定になる。
ダンジョンの途中ではセーブできないし、途中で離脱するとペナルティがあるようなゲームだけど、長ったらしいダンジョンを攻略しているとプレイヤーが透明になって見えなくなったり、バトルの挙動がおかしくなったりすることがあった。
クソ面倒な戦闘でレベルを挙げたり、複雑なダンジョンの攻略途中でフリーズとかバグとかやってられない。
クソゲーがクソゲーたる条件とは何かと考えさせる作品
こんなゲームでもプレイすると多少の学びはある。クソゲーとは何かという学びである。
クソゲーはプレイヤーに不親切である
アイテムの売却周りとか、なんでこんなに不親切なUI設計なのかと思う。
理不尽な高難易度
理不尽な難易度のゲームバランスは今日の良質なコンテンツに溢れた時代には生き残れないのでクソゲー扱いされるのがオチ。
繰り返し単純作業を強いる
プレイヤーの腕に関係なくレベル上げをしないと先に進めないゲームバランスにも関わらず、ザコ戦が繰り返し単純作業すぎる。
コンピュータのプログラムは繰り返しは得意中の得意で、プログラミングの入門書では序盤で繰り返し命令を学ぶのが通例だけど、人間にとっては繰り返し単純作業は苦痛を強いることが多い。
プログラム的には基本中の基本処理だから楽チンだろうけど、作り手側の創意工夫のなさがプレイヤーを苦しめることになるのである。
致命的なフリーズやバグがある
特定の動作をすると起こるというよりは、普通にダンジョン攻略やバトルをしているだけでフリーズしたり挙動がおかしくなる時がある。
このゲームをオススメできる人
あまり人様にオススメできるゲームではないけれど、アクションが得意で難易度が理不尽に高い面倒臭いゲームが好きな人には300円以下で買えるなら値段程度は楽しめるかもしれない。
近年のゆるゆるなバランスのゲームに物足りなさを感じているなら手に取ってみてはどうだろうか。