旅モノ

映画『ハクソー・リッジ』の舞台、沖縄の前田高地に行ってきたぞ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

元々は偉い人の墓だった場所。写真は映画に出てくる崖ではない

2016年の戦争映画『ハクソー・リッジ』という実話を元にした戦争映画を最近になってネットの動画配信サイトで観た。

映画のネタばれも含むので、未視聴の方は注意。

その後に沖縄を訪れて、映画の舞台である前田高地に訪れてみた。前田高地は米軍側がハクソー・リッジと呼んでいた場所である。

映画『ハクソー・リッジ』の感想

わりと戦争映画はよく観るけど、『ハクソー・リッジ』の感想としては、戦争映画にしてはヤケに前半がホームドラマみたいだな~、大丈夫かこれ・・・と不安になったものの、不安になり切った頃合いにフルメタルジャケットを彷彿とさせる鬼教官的な場面が出てきて、じわじわと戦争映画の雰囲気になってきた。

そのへんの戦争映画と違うのは、主人公が良心的兵役拒否者であり、銃などの兵器を一切持たないということ。そのために周囲から嫌がらせを散々受けたりするのだけど、激戦地となるハクソー・リッジでは衛生兵として大勢の負傷者を運び出すヒーローであるということ。

第2次世界大戦を描いた洋画は沢山あるものの、日本の沖縄地上戦を描いたものは少ないような気がする。というより、個人的には初めて観た。

そもそも、ハクソー・リッジも公式のストーリー解説にはちょろっと書いてあるものの、“沖縄戦”を前面に押し出してはいないので、筆者も観るまで沖縄が舞台だとはわからなかった。

下で紹介するが現在の前田高地は公園的に整備されたり周囲が住宅街なので、映画の撮影はオーストラリアで行われたそうである。

ハクソー・リッジ(前田高地)へのアクセス方法

わりと最近になって再度焼失した首里城に比べると、マイナーではあるが浦添城があった場所であり、浦添城跡として整備されている。

数年前に首里止まりだったゆいレールが延伸して、そこそこ近くに浦添前田という駅が出来たので公共交通機関でのアクセスがよくなった。

このあたりは米軍も手を焼いた“高地”というだけあって、ゆいレールの延伸部分はまるでジェットスターのようなアップダウンだけど、偉い人の墓があったり、首里と並んで昔から由緒ある場所だったのだろう。

国道58号線だと浦添はちょろっと通過する程度に感じられるが、市役所などがあることから、古くからこのあたりは浦添の中心部だったのだろう。

割と本数が多いのでバスもオススメ

路線バスで向かう場合は那覇バスターミナルと具志川を結ぶ「21番」のバスに乗ると行ける。浦添大公園あたりのバス停で降りると徒歩で向かえる。

ちなみに、この路線はイオンモール沖縄ライカムの前にも停車する。

散策路の雰囲気

沖縄戦で破壊された場所なので構造物などは復元によるもの。

資料館は有料だが、外の散策路は見学無料。奥まった見学時間は日中だけなので、夕方に訪れるのはオススメしない。

散策路は南側の傾斜が緩やかな場所から作られている。

コロナもピーチアウト(たぶん)して連休中で沖縄に訪れる観光客は多いものの、この時の日本人観光客は自分を含めて5人しかいなかった。

対して、米軍にとっても激戦地で多くの死傷者を出した場所であることから、沖縄にいる米軍兵や米軍兵の家族の見学者が多かった。20人くらいはアメリカ人を見かけた。

アメリカで映画が作られるくらいだし、日本人よりもアメリカ人の方が関心の強い場所なのかもしれない。

復元された浦添ようどれ

散策路はそれほどの距離はなく、数分歩くと墓のような場所に辿り着く。昔の偉い人の墓だ。

徹底的に戦争で破壊されたので復元されたことなどが書かれている。

「ようどれ」とは沖縄の言葉で「夕凪」のこと。日中は心地よい風が吹く高台であり、夕方は風も静まり、沈む夕日を眺められる景色のよい場所に祀られているということだろう。

激戦の広場とハクソー・リッジの看板

散策路のさらに奥まった場所は地形が崩れていたりするから立ち入り禁止となっていて、自由に散策できる場所は限られていた。

高地を登り切った場所は広場のようになっていて、映画で描かれた北側の崖あたりから景色を見ることができる。

映画『ハクソー・リッジ』の舞台であることを示す解説看板

ここが沖縄地上戦で「ありったけの地獄を一つにまとめた」と言われるほどの激戦地だったとは、何も知らなければ想像するのも難しいくらいに長閑な場所だった。見学無料で連休中だというのに、観光客すらほとんどいない。

北側は実際には木が沢山生えていたりして、短時間で周囲を見た限りでは映画のような断崖絶壁のノコギリの歯(=ハクソー・リッジ)のような崖そのものは見れなかった。南側からポイントを押さえて見学すればそういう崖があるのかもしれないが、時間と体力や気力が減ってきて見学終了とした。

散策中に見かけた怪しい(?)謎の通信装置

今回の散策中に見かけた最も怪しい装置はこいつ。もしかして米軍が残していった戦時中の何らかの装置か?

「aruba」という聞きなれないロゴが見えるが、何の装置かわからない。

あとで調べてみたら公衆無線LANの装置らしかった。たまに屋外で無線LANが使える時があるけど、こういうのがアクセスポイントなわけね。

まぁ、観光地としてはマイナーかもしれないけど、ゆいレールの駅も近くに出来たし、比較的最近の話だし、日本の歴史や現実に触れたい人にはぜひ行って欲しいスポットだと思えるのがハクソー・リッジだった。

【PR】ABEMA 14日間の無料体験

ニュース番組やアニメをはじめ、ドラマ、音楽、スポーツ、オリジナル番組など多彩な番組が楽しめる約20チャンネルを提供!

オリジナルバラエティ・ドラマ・音楽番組が5000以上! あなたが見たい番組がきっと見つかる!!

無料体験はこちら