Third Stage 北海道内陸一周編

7日目 路面のゴースト

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再び内陸部へ戻る。釧路は良い所なので、できればずっと居たかったが、一生いるわけにもいかないので帯広へ進む。帯広は道東だと思っていたが、ある北海道 情報を扱った雑誌では『十勝地方』に分類されていた。最近は道東のことを『ひがし北海道』などとも言うし、北見は『オホーツク』などと言うし、やはり個人 主義でみんなバラバラなのが北海道の気質なのだろう。

ちなみに、いつのまにか北見名物になった『オホーツク塩焼きそば』は旅行雑誌か何かの企画で、企業ベースで名物に仕立てあげられたものだと思っている。北 見周辺で生まれ育ったが、塩焼きそばなんてもの聞いたことなかったし、伝統的な料理ではない。北見産の玉ねぎを使ったり、紋別の塩を使ったりして焼きそば を作るのは良いことだと思うから、それで観光客を少しでも呼べるのなら、それに越したことはないと思う。ただ、北見市内をさらっと見ているだけでは、どこに行ったら食べられるのか、いまいちよくわからない。地元でも入りづらい店が多いし。

さて、あまり気が進まないが帯広へと向かおうか。釧路にいると、自分が港町の方が向く男だというのがすごくわかる。再び内陸に戻るのが嫌だ。

だが、内陸に戻るというのが今日の行程。

帯広も遠いなぁ。街と街が離れているのが北海道の特徴だから仕方がない。

帯広と釧路は内陸都市と沿岸都市ということもあって、かなり街の雰囲気は違う。しかし、交通網としては札幌からの特急が『札幌→帯広→釧路』という運行形 態なので、帯広と釧路の人の流れは比較的あるものだと思う。それこそ、道東(多分)の2大都市である北見と釧路のように、直通列車がない都市間とは、比べ ようもないくらい交流があると思われる。

北海道第2の都市である旭川との交流はどうだろうか。旭川と帯広は比較的近いので、車等で日帰りで行き来できるような気がする。だが、釧路となると距離が あるし、釧路から旭川に直通する列車もない。だから、やはり北海道は札幌とその他大勢・・・という構図が基本となっている。

帯広まで77Km。距離の標識を見るたびにゲンナリする。なるべく見ないようにするが、目立つので見てしまう。永遠に続く直線と微妙なアップダウンの道路はつらい。

写真では写っていないが、さっきから蜃気楼のようなものが見える。風のない暑い日に発生する「逃げ水」という現象だ。雨は降っていないが、遠くのアスファルトが濡れているように見える。

振り返ってみてもこんな感じ。人類の気配はない。

おっ、久しぶりに人類の気配だ。北海道の鉄道界のエース、キハ40だ。白昼夢かも? 夢と現実の区別がつかなくなっている。

おっぱいの神社『乳神神社』を涼しい顔で通過。

そこらじゅうにあるジャガイモ畑が十勝平野に入ったことを伝えるかのよう。

しかし、帯広はまだまだ遠い。こんな道が延々と続く。首都圏の下手なサイクリングロードよりずっと走りやすいのは確かだから、日曜日にちょっと走るとかそういう感じでなら、また走りたいかもしれなくもない。が、今は走りたくない。断固拒否する! けど、走るしかないよな。

ウダウダ言いながら走っていると、帯広の手前の街、札内へ。札内のコープでザンギ弁当を食べて、近所のインデアンで野菜カレーも食べてから、帯広へとラストスパート。自転車旅行中は1回で2食くらい食べるから、自転車=エコな乗り物だとは私は言い切れない気がする。

気づけば気温が30度以上。昨日までいた国内屈指のパラダイス、釧路では10度くらいだったのだから、帯広はものすごく暑く感じる・・・。

暑さと疲労で朦朧とする意識の中、遠くに人影のようなものが数十体ほど見える。十勝の大都会、帯広だ。

もう地球上に自分以外の人間はいないだろうと諦めていたが、まだ人類は滅んでいなかった。自転車で北海道を旅していると、自分が人類最後の生き残りではないか? と真剣に思うことがある。

帯広市観光ガイド

帯広は主要都市の一つではあるが、十勝平野という北海道の中でも広大な場所にあり、初めての人には掴みどころがわかりにくい街だと思う。十勝で作られた農産物や乳製品が日本の食卓を担っている。

インデアン

カレー屋。帯広と言ったらインデアン、カレーと言ったらインデアン、というくらいお勧めのカレー屋。インデアンカレー390円くらいと、ファーストフード感覚で食べられる。客は地元の人がほとんど。市街地や駅近くの長崎屋などにある。

豚丼

帯広名物とされているが、地元の人はあまり食べないらしい(?)。割高感があるので、迷ったらインデアンをお勧めする。

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