沖縄本島の嘉手納町にある米軍施設内のレストラン「シーサイド」で米軍仕様のアメリカ本場のハンバーガーを食ってきたぞ。
一般日本人でも入れる希有な米軍向け施設
沖縄本島には数多くの米軍基地や米軍関係の施設があり、街の一等地や国道58号線みたいな大幹線道路を分断する形で存在している。
一部は長い年月をかけて返還された基地もあるが、現状でも東京で言えば新宿や銀座に大きな滑走路や基地があるようなものである。
米軍施設は沖縄の中のアメリカだ。
通常、許可のない一般日本人が立ち入ることはできない。沖縄の米軍施設には核兵器が保管されているのではないか? という地元の噂話を聞いたことがあるが真相はわからない。
米軍施設はフェンスや有刺鉄線で一般日本人が入れないようになってはいるが、無断で立ち入ろうものなら、拉致監禁や射殺されても文句は言えないのだ。
そんな中、このシーサイドというレストランだけは、一般日本人が立ち入ることを許されている希有な米軍向け施設なのである。
シーサイドの場所と「いらっしゃいませ」看板
沖縄本島の中部地方、嘉手納町にある。
国道58号線を北谷方面から北上する。ネーブル嘉手納という、昔からある絶妙なショッピングモールの手前である。
左右を空軍基地で挟まれている一帯を抜けたあたりの左手に「いらしゃいませ」という、海外の怪しい日本人向け観光地にありそうな微妙な看板が目印だ。
筆者は徒歩なので見逃さないし、以前から何度も気になってロックオンしているので問題ないが、車だと一瞬だと思うので予め目星を付けておいた方がよいだろう。
ちなみに、少し前まではシーサイドレストランというような名前だったが、リニューアルして「シーサイド」だけになった。
わかっている人でないとレストランであることがわからないので以前の方が良かったと思うが、きっとアメリカや米軍の間ではナウい(死語)響きなんだろうね。
戦闘機が飛び交う中、いざ店内へと進む
空軍の戦闘機が頭上を凄まじい轟音で飛び交っている中、敷地内へと進んだ。
身分証のチェックなども全くない。というよりも、誰もいない。射殺されそうな気配はないが、この世に未練はそれほどなかった。
7年くらい前の成田空港では国内線利用でも身分証のチェックがあったけれど、ここは米軍施設であることを感じさせないくらいに何もない。
至って平和な場所だ。戦闘機が飛び交っていることを除けば。
細かく言うと、ここは米軍の保養施設として営業しているレストランなのだ。
とは言っても、近隣の北谷町にはアメリカ人を意識したような飲食店はいっぱいあるし、雰囲気的に普通の日本人は絶対入れないようなアメリカ人専用のバーなども多い。
近隣の一般店舗に比べて、特別ここが飲食店として有利というわけでもないから、たぶん営業的な理由で一般日本人にも開放しているのだろう。
席はインサイドとアウトサイドがある
アメリカ式のフルサービスのレストランなので、店内に入ると席まで係の人が案内してくれる。
ネットで下調べしたところ、以前は一般日本人でも全部英語で接客される場合もあったらしいが、筆者はどこからどうみても日本人の見た目なので、アメリカ人の店員さんが流暢な日本語で案内してくれた。なんだか申し訳ない・・・。
アメリカ人店員さんでも日本語ペラペラだし、半分くらいは日本人スタッフな気がする。
アメリカ空間だけど、日本語しか喋れなくても全く問題ないと思う。
英語が得意だったり、英会話の練習かなんかで英語が喋りたければ勝手にどうぞ~という感じ。
訪れた時は日常を取り戻しつつあるけどコロナの懸念もあるし、天気が良ければ基本はアウトサイドというか、テラス席を案内されるみたいで、アウトサイドに案内して貰った。
天気は良かったけど、強風で全てのものが飛んでいきそうで気が気でなかったが。
チーズバーガーとドクターペッパーを頼む
この写真はアルコールのメニュー表の一部。ビールだとバドワイザーが一番安くて、オリオンはバドワイザーの2倍近くする。
アルコールも色々あるけど、料理も思いのほか色々ある。シーサイドレストランなので海鮮を使ったメニューなんかもある。
パスタとかよくわからない洋食セットみたいのもあるけど、案内されたテラス席がアメリカンサイズでヤケに椅子が高くて、気を付けていないと頭からひっくり返りそう・・・という大問題に直面しつつ、最初から決めていたクラシックチーズバーガーとドクターペッパーを頼んだ。
席に案内してくれたのはアメリカ人女性だったが、接客担当は日本人のお兄さん。
アメリカ式なので席ごとに担当者が付くのだ。注文から支払いして帰るまで、以後は担当者固定なのである。
彼らはチップ制だから接客の良し悪しで手取りが変わるため、日本の安い飲食店なんかとか比べ物にならないくらいにサービスが良い。
シーサイドという店名の通り、テラス席からは海が見える。飲み物はドクターペッパー以外にはコーラはあったがルートビアはなかった。
10年くらい前に比べると、沖縄でもルートビアを見る機会が減っている気がする。沖縄の地場スーパーでも扱っていないことがある。15年くらい前だと、かねひでとかで1缶48円とかで売られていた気がしたけど、最近は普通に120円とかするし。
マックの3倍はあるチーズバーガー到着
ドクターペッパーを前菜にしつつ、10分ほど待つとクラシックチーズバーガーが到着。
おお、デカいバーガーで串が刺さっとる。
ボリュームがあるから串を刺さないと形状を維持できないからな。というより、依然として強が強くて、気を付けていないと色々なものが飛んでいきそうなんだけどー。このハンバーガーも今にも飛んでいきそうだ!
言うほど普段はハンバーガーを食べない筆者なんだけど、マックとかのハンバーガーに比べると3つ分くらいのボリュームがある。
ハンバーガーは単品でもデフォルトで添え物としてフライドポテトが付いてくる。単品と思わせて、実のところハンバーガー定食なのだ。
添え物と言ってもマックフライポテトのLサイズ以上のボリュームがあるし、フライドポテト大好き人間の筆者からしても旨い!!
フライドポテトだけでご飯3杯はイケる自信がある。
マックとかのハンバーガーだとサクッと食べる軽食というイメージがあるけど、ここのバーガーはきちんとした食事だ。
マックの場合は意識したことないけど、ここのハンバーガーはパンが香ばしく焼かれているし、ハンバーグもきちんと調理されたものなので、1口目は思わず「うまっ!」と思ってしまう味だった。
「うまっ!」と脳内で思っているタイミングを見計らって、接客担当のお兄さんが再来。
「お味はどうですかー?」
「・・・(もごもご)、旨いです!」
というやり取りもある。日本のレストランではあまりないよね、たぶん。
ハンバーガーはボリュームがあり、食べても食べてもなくならない・・・。
マックとかのハンバーガーなら確実に食い終わっているくらい食べても、まだ半分以上も残っているのだ。
ボリュームがあるぶん、ちょっと後半戦は味が淡泊なので飽きてくる感じはあったけど、本場のハンバーガーを食べる機会はなかなかないので良い経験であった。
飲み物のお代わりは無料!!
このレストランは飲み物のお替りが無料。
お代わりしなくても元々のサイズがビッグなのでどうしようかと思ったが、タイミングよく「お代わりいかがですか」の接客お兄さんが再来。
せっかくなので、お替りをお願いして運ばれてきたのがデキャンタ入りのドクターペッパー。
元のドクターペッパーと合わせて1リットルくらい飲むことになったけれど、ここはアメリカだからアリとしよう。
A&Wなんかもルートビアはいくらでもお代わりできるしね。ドクターペッパーは好きだけど、特大ハンバーガーとポテトで、いっぱいいっぱい。
というか、胸焼けして気持ち悪い・・・(笑)
ドキドキのドル建て会計にトライ
日本の一般的なレストランと違って会計は席で行う。
何も言わないでも食べ終わった頃を見計らって席までレシートを持ってきてくれる。レシートを確認した後、アイコンタクトすれば再び会計のために店員さんがやって来てくれる。
日本円の現金でも払えるけどお釣りが・・・という事前情報もあったので、基本はVISAなどのクレジットカードがスマートだと思う。ドル建てなので円高の時の方が安くなる。この時は1ドル114円くらいの円安傾向だったけどしゃーない。
チップは15%が相場
ここはチップが必要な国の空間なので、アメリカ本国に則ってチップも払う。
現金の時はどうだか知らないが、クレジットカードの場合は先にレジに通して貰って、チップ記載用のレシートが発行されるのでチップとトータルの金額を自分で書き込み、そのレシートを席に置いたまま退店して終わり。
後でクレジットカードにチップ込みの金額が請求される仕組みだと思う。
チップの相場はネット情報受け売りだと15~20%くらい。しばらく海外旅行してないし、海外に行ってもチップが必要な店であまり食事しないからパッと浮かばないよね。大体15%くらいの金額を書き込もう。
まとめ 一般日本人観光客も行ける米軍レストラン
テラス席から見える景色の一例。米軍の人のレクリエーションか訓練用かわからないけど、小型の船が発着するマリーナというものもある。食事中は外人が船に乗り込んだりしていた。
味もボリュームもアメリカ仕様だけど、普通の沖縄のレストランに飽きたり、ちょっとした思い出作りにはいいのかしらん。
平日の昼間は空いていて半分くらいの客は日本人だし、最初は銃殺されるイメージでいたけれど、意外と何ともなく過ごせた。注意点があるとすれば、月曜日は定休日なのと週末や夕方は混むかも、というくらいかな。