Extra Stage2 軽井沢編

自転車旅行記 軽井沢編 その1

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オシャレっぽい高崎の街

埼玉県南部の自宅を出発したのは午前8時半くらい。本当は7時くらいに出たかったが、荷造りしたりウダウダしていると、そんな時間になってしまった。

北海道での野営ツーリングでは、9月の段階で気温が10度以下になり、震えながら夜明けを待ったものだ。しかし、ここ関東では日中の気温は10月にして30度。くそ暑い。真夏日を記録してしまった。途中、約35Km地点の埼玉県熊谷市、約70km地点の群馬県高崎市で食事休憩をする。

「たかだか70kmくらい・・・」と思っていたが、北海道の気温20度の環境と、内地の30度の環境では疲労具合が全然違う。3倍は疲れる。交通量が多くて、なぜか通るたびに車同士の事故で渋滞している国道17号線をを走ると、こっちも神経を使う。命がいくつあっても足りないでしょ、と思う。高崎に着いた頃には、予想以上に疲労困憊であった。

街中をぶらっとして過ごす。当初の予定では、高崎で一休みしたら、一気に軽井沢方面に進み、その先の佐久という街まで行こうと思った。佐久は北陸新幹線の駅が出来たことで、郊外型店舗が大量発生した街。これから新幹線が開通するような、田舎町の都市開発関係者が視察に来るほどの所で、その業界では有名な所である。日帰り温泉ホテルや、大手ネットカフェも数件ある。そんな理由で佐久を今日のゴールにしようと思った。

しかし、ケツが重くて、高崎から先に進む気がしない。なんか面倒臭くなってしまって、家に帰ろうかと思ったけど、もうそれすら面倒臭かった。250円のソースカツ丼の弁当を食べたり、水分補給するも、一向に体力が回復しない・・・。

こうして、川の向こうに佇む高崎の街をぼうっと見ていると、せめてもう少しだけ高崎に居たくなった。

でっかいビルが高崎市役所。

もっとでっかい群馬県庁が隣の前橋市にある。しかし、新幹線が停まり、在来各線のターミナル駅がある高崎の方が商業都市として数段栄えている。

埼玉県では、同じく新幹線が停まり、在来各線のターミナル駅がある大宮の方が数段栄えているにも関わらず、県庁のある浦和にばかり税金が投入されるのが通例。大宮と高崎は近い境遇にあると想像できる。

前橋には数度遊びに行ったりしたことはあるが、高崎はどうも好きになれなくて、素通りすることが多かった。しかし、こうして疲労困憊の中、うつろな目で高崎の街を見ると、ここが城下町であったことも手伝って、風情があるように感じる。

街に出ると、ピチっとしたタイトなスーツ姿の茶髪女性が通りかかる。高崎の街は・・・やはり何度来ても、ヤンキーっぽい若い女性が多いように映る。しかし、それがかえってエキゾチックな感じに思わせる。

駅前の飲み屋やカフェなどがある街並みは、正直、埼玉なんかより数段オシャレっぽい。ほぼシャッター通りだが、アーケード街なんかもある。断じて行っていないが、繁華街ではない、住宅街のすっきりした所にピンクサロンが営業していたり、高崎はエキゾチックな香りがする。

街を散策していたら16時。日没が早いこの季節にあって、今から峠に行くのは安全上の問題もある。スマホで調べると、以前、自転車で群馬に来た時に泊まったことのある某安ホテルが1室だけ空いている。早速、予約して高崎に泊まることにした。