
LCCに確実に乗るために6時間前に成田空港へ着くという、我ながらどうかしている行動を取った結果、2時間の余り時間が発生した。
普通の人間なら空港のベンチでひたすらスマホをいじって終わりだが、せっかく高い交通費を払っているのだし、それでは負けた気がする。
そこで成田駅で一旦降りた。別に成田という街に興味があったわけではない。記憶がほとんどないだけで、10年以上前に自転車で成田空港に向かった時には確実に成田市内にも訪れているはずだし、俺は成田という街に興味がない。
だが、時間が余ったから成田という街を歩いただけだ。
目次
実は成田は観光地として成立していることに気付いた

普通の人が成田というと成田空港を指すのかもしれないが、ここでは成田市内という意味。
成田駅から徒歩圏内にある成田山新勝寺という寺に向かう参道は、観光地としてそこに存在していたのである。ウナギの匂いが風に混ざり、漬け物屋の軒先には色彩が並び、カフェの扉が軽やかに開閉する。友達連れやカップル、年季の入った夫婦、外人などの観光客は楽しそうに歩いている。
途中、行列のある飲食店があった。観光地特有の並ぶことがイベントになるタイプの店だ。だが、こちらはこれから北海道へ飛ぶ身だし、並んで食べるほど体力と金を使うつもりはない。行列の熱気を横目に、ただ歩いた。
成田山新勝寺は巨大で立派ではあった

この参道を歩く観光客の目的地と思われる成田山新勝寺があった。だが、俺は自分でも不思議なほど、寺や神社、城といったものに興味が湧かない。寺がどれだけ立派でも、興味がないものは興味がない。
ただ、この参道は歩いてみれば確かに観光地としての成立している。2時間でぶらぶら回れるのは便利。寺マニアなら喜ぶのだろうが、こちらが寺に1ミリも興味がなかったというだけ。
早着しすぎた時と欠航した時の助け舟
今回の行動計画は、6時間前に成田駅へ着いて2時間観光し、4時間前に空港へ移動するというものだった。
結果として、この計画は無駄がなく、精神的にも時間的にも余裕があった。
そして、新勝寺の価値が最も高まるのは、LCCが欠航した時だ。空港で絶望しながらベンチに沈むより、成田駅まで戻って参道を歩いたほうがまだマシだ。カフェもあるし、土産物屋も多いし、歩けば気が紛れる。
つまり、新勝寺は「早着しすぎた時」と「欠航した時」に役立つのだ。成田空港は都心から遠いし交通費も高い。その損してる感じを少しでも回収したいなら、新勝寺は悪くない寄り道だ。








