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佐渡に行ってきたぞ ~佐渡旅行記・朱鷺に出会う旅~

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新潟県の島、佐渡に行ってきたぞ。

早朝の新潟市内にあるフェリーターミナルへ。手前のがジェットフォイルと呼ばれる速い船で、料金は高いが1時間くらいで行ける。主に裕福層が利用する。カーフェリーは車とかがある人向けだけど、料金が安いのでこっちの方が人気ある。2時間ちょっとで着くから、どうせ1時間しか変わらない。

大洗~苫小牧とかのフェリーと違って、人間だけなら乗船手続のようなものはなく、券売機でチケットを買って自動改札を通るだけという気軽さ。乗船が短時間だからか、乗船名簿の記入も不要。

カーフェリーだけど新造船なので綺麗な船内。2時間くらいしか居れないけど、風呂とベッドがあれば住んでもいいくらい快適。しょぼい青森~函館とか、八戸~苫小牧のフェリーよりも設備が充実している。比べると、向こうは本当に終わっている。こっちは無料でWifiが使えるし、展望台や各フロアのデッキ、ファーストフード、売店、ゲームコーナー、イベント広場などがある。

デッキから見る本州(新潟市)。考えたら、本州の離島に行くのは江ノ島を除けば初めての気がする。江ノ島が離島かどうかは知らないが、あそこは全体的に岩場でゴツゴツしてるのにハイヒール履いてる女が多すぎる。

乗船して1時間半くらいしたら、佐渡が見えてくる。日本では沖縄本島の次にでっかい島なので、ガチで大きい。普通に山や森があるし、沖縄とかの小さい離島のイメージでいると、そのスケール感に驚く。

本州の新潟しか知らないので、ここも新潟なのだな、としみじみ思うと、変に自分を意識してしまってならない。ここがどこなのか状況を飲み込むのに時間がかかる。佐渡は歴史的には後から新潟県に編入したそうなので、今でも佐渡の人は本州側に行くことを『新潟に行く』と言う。佐渡は佐渡なのだ。

新造船のときわ丸外観。新潟県外に暮らす我々の耳には全然入ってこないが、新造船は地元では相当なビッグニュースなのだろう。

フェリーの到着口。“生活感あふれる地味な島”のイメージだったが、想像と違って観光ムードたっぷりで意外! お嬢ちゃんもはしゃぐ。乗客の9割くらいは観光客っぽい。

着いたばっかりだけど、お土産コーナー。ほぼほぼ北海道の新千歳空港や、沖縄の那覇空港のノリに近い。人ごみは平日の竹下通り並み。ここは両津港というところで、本州から3航路くらいあるうちで一番メインになるところ。両津と言っても、こち亀の両さんとは無関係。

徒歩で朝イチの船に乗って完全ノープランでなんとなく来たが、佐渡はトキの保護センターがあるので、視察しに行くことにする。交通網が厳しい(というか、よくわからん)ので、普通の人は車かバイクか自転車があった方が絶対いい。

佐渡は沖縄本島の次に大きい島なので、『半日くらいで徒歩でブラブラ島を一周』なんて絶対できない。なんとなく来る人は注意! 島一周は無理っぽいので、両津港近くにある加茂湖という湖の一周を目指す。この湖もかなりでっかいので、半端な気持ちでの一周は厳しい。

今回は旅行ガイドとかは一切ないので、地図を現場に来て初めて見る。両津港と加茂湖の間にある小さい陸地に街が栄えている。沖縄だと栄えている場所=飲み屋街という場合ばっかりだけど、市街地には普通に洋服店とかCD屋とかがある。

佐渡の平均的な街並み。私が徒歩で見て周った範囲だと、どこにいっても大体こんな街並みだった。

加茂湖。相当でかい。実は散策路みたいのがあって、サイクリングやウォーキングができるようになっている。狭い車道をしばらく歩いてから気づいたが。電動タイプのレンタサイクルに乗っている人に抜かれる。

これは佐渡の特徴的な風景だろう。田んぼだ。佐渡は島で消費する何倍もの米を作っている。ここが新潟県であることを実感する。全体的な風景としては、北海道や沖縄に似通ったものが少しあるが、トウキビやサトウキビではなくて、ここでは米を作っている。酒蔵もいくつかある。記念に帰りにワンカップを買ったが、佐渡の酒は定評があり、埼玉をはじめ全国のデパートでも扱っているそうな。

こうなると完全に北海道。北海道でこういう見事な北海道っぽい景色を見つけるのは、徒歩では相当難しいが、佐渡の方が北海道っぽい景色をすぐ見つけられる。

30度を超える炎天下の中、港から4時間歩いて辿り着いた朱鷺の保護センターみたいな所。正式名称は忘れてしまった。

ここに来る前に、トキなんとかという名称の別の施設があって、一かバチか行ってみたら場末の公民館だった。

仕方ないので2Kmくらいトボトボ引き返した。ローソンでWifiを使えたらいいなぁとか思ってたけど、佐渡にローソンなどないし、セーブオン(群馬方面ローカルのコンビニ)が稀にある程度。

道路には沖縄によくある『何でも商店』みたいな個人商店が点在してる。熱中症の危険があったため、仕方なしに数年ぶりに自動販売機で飲み物を買ってしまう。なぜか決まってそういう時はゼリー飲料みたいな変わった飲み物を買う。

佐渡は観光名所や道の駅などに、観光ボランティアみたいな人が待機している。観光客が来ると頼んでもいないが、ここがどういう所かなど概要を説明してくれる。モノを売りつけるような気配はなく、不思議と商売っ気がない。北海道や沖縄では『観光客=カネ』であり、純粋なボランティアは滅多にいないから、素朴な彼らには感動する。

さて、そんなこんなで辿りついた保護センターみたいなところで、お待ちかねの生モノホン朱鷺との面会だ。

朱鷺。閲覧料400円。

ナーバスな鳥だから・・・とのことで、マジックミラー越しに観察。ただの鳥なんだけど、ありがたいものを見ている気分に浸れる。運が良ければ5cm先まで来てくれますよ、と例の観光ボランティアが言っていたが、この施設のガイドによれば『今日は暑いからまず動いてくれない』とのこと。暑いから10mくらい先の木陰でずっと休んでいた。

ガイドによれば、朱鷺は驚くと一直線に飛ぶ性質があるらしい。以前、驚いた拍子に柱に一直線に飛んで行って事故死したのがいて、ナーバスというか、それだけ聞くと朱鷺はアホな鳥なのではないかと思った。そりゃ、絶滅寸前になるのも無理はない。閲覧料400円。

せっかく佐渡に来たんだから、何か名物でも食べようかと思ったけど、さんざん迷った挙句、小さい産直所みたいな店で売ってた半額の『新潟たれカツ丼』にする。

帰りのフェリー。

連休最後の夕方便だからか、小さい子供を連れた家族と、中高年団体観光客が凄まじく多い。パっと見、1000~2000人くらいはいる。船内に居場所がないので、追い出された形でデッキで過ごす。意外にうんざりした様子の人は少なくて、むしろ下手な海外リゾートの帰りの飛行機とかより、楽しそうに過ごしている感じの人たちが多かった。みんな幸せそうでなによりだ。

朱鷺も見れたし、佐渡も案外悪くないな。なぜだか酒を飲む気にはなれなかったけど。

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