PS4「ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション」のゲームレビュー、ネタばれあり。個人の感想。
ソードアート・オンラインの原作は、はっきり言って全然知らないが、なぜかゲームだけはPS3のロストソングとPS4のフェイタルバレットをプレイ済み。
どっちも俗にいうキャラゲーで、原作を知らないと世界観とかキャラの理解が難しくてモチベーション上がらないものだけど、ロストソングはともかく、フェイタルバレットはライトなFPSとして楽しめたりした。
今回のホロウ・リアリゼーションも疑似MMOという、いわゆるネトゲ的なRPGをオフラインで再現したようなもので、ネトゲを毛嫌いしている拙者にも楽しめそうと思って、以前から目を付けていた作品である。
ちなみに、似たようなコンセプトのゲームとしてはネプテューヌシリーズの「四女神オンライン」があるけど、あっちにはバッチリ、キリト風のパロディキャラが出て来たりするけど、こっちが本家っちゃ本家である。
アバターは作れるけどストーリーはキリトありき
フェイタルバレットと同じく、ゲーム開始時にプレイヤーの分身たるアバターを作れる。
しかし、ストーリー部分はキリト前提で進んでいくので、設定で声を消すことはできるけど、ばっちりキリトの声でセリフが再生される。
キャラゲーとしてプレイしたい人はキリトのままがいいだろうし、原作とかよく知らないしという人や自分好みにしたい場合はアバターをいじるのがよいだろう。
女性キャラにしてもストーリー中のセリフの一人称が「俺」とか、どう見ても男性の口調なのが気になるといえば気になったけど。
アバターを設定できるなら、せめて男性、女性くらいのセリフ書き分けはして欲しかったところ。
序盤はワクワクゲー
序盤は大作RPGの予感がプンプンした。
武器の種類とかスキルとか色々あるし、自分のプレイスタイルを見つけたり、長く楽しめる気がしてならなかった。
チュートリアルで敵の攻撃後のタイミングを狙ったりするのだけど、アクションゲームが得意でない人はタイミング取るのが難しかったりする。
筆者もどうやったら指示されているようなタイミングで攻撃を当てられるのかよくわからず、なかなか進まなかったけど、いざゲーム本編になるとチュートリアルほど厳密な操作が要求されることはまずないのでご安心を。
中盤は期待を裏切るダルさ
疑似MMOにありがちだけど、ゲームシステム使いまわしで似たような展開で進んでいく。
イベントやダンジョンは多いけど、「封印を解除しないと先に薦めないから一旦街に戻って誰誰に相談しよう」とか、同じダンジョン内でも遠回りしてスイッチを押さないと先に進めないパターンが多い。
基本的に仲間と計4人パーティーで戦うが、AI設定とか作戦とかあるのかわからないけど、何もしないでも適当に戦ったり回復したりしてくれる。
プレイヤーがやることはダンジョンでも街でもイベントのフラグを回収していくことくらい。
掲示板に貼り出されるクエストの依頼も、適当に引き受けて適当に納品していくだけで、適当に金とかアイテムが溜まっていく。大量にあるけど、適当にプレイするぶんには面白みも何にもない。
クエストの依頼に関しては「四女神オンライン」の方が引き受けてダンジョンで特定の敵を倒したりするので、まだ楽しかった気がするけど(初回プレイ限定)。
武器の種類も片手剣とか両手剣とか、槍とか斧とか色々あるのはいいし、それぞれにスキルが育つようになっている。
しかし、片手剣しか使っていなくとも攻略に困ることはないし、色々ある意義がわからなかったりする。
一応、取得経験値を増やすようなスキルだけは取得してみたけど、槍じゃないと倒しにくい敵とか、ストーリー上で武器の種類を切り替える必要性が薄い気がした。大体全部の武器が同じタイミングで強化版が店に並ぶしね。
終盤のジェネシスというチート野郎との一騎打ちがクソゲー
フェイタルバレットにも唐突に終盤に一騎打ちバトルがあってクソゲーだったけど、こっちにはストーリー上の設定がチート野郎という、ジェネシスというクソ野郎との一騎打ちがある。
それまでの雑魚戦やボス戦は「一斉攻撃」というような指示を設定すると、仲間キャラがボッコボッコにしてくれてプレイヤーは見ているだけで倒せることが多かったけど、一騎打ちになると仲間の一隻攻撃が使えないから、シンドイ、しんどい。
ジェネシス到達時のこっちのレベルが35くらいだったけど、武器とかスキルのパレットの設定を見直して、結局、レベル50まで上げてやっと倒せた・・・。
大体このゲーム、ラストダンジョンでも雑魚敵のレベルが50行かないくらいだから、レベル50まで上げると雑魚敵がまさしく雑魚になってしまうのだけど、いかにジェネシスがチートかというのがわかるだろう。
四女神オンラインにも「チーター」というなかなか手強いチート野郎がいたけど、ジェネシスが元ネタなのかしらん。
俺的ジェネシスの攻略法
ジェネシスで心折れる人もいると思うので、俺的な攻略法を示す。
まずは根本的にこっちのHPや火力が高くないと、長期戦になった時にシンドイ思いをするから、レベルが40以下の人で何回か戦って勝てない場合はレベル上げをした方がいい。
このゲームの経験値のシステムだが、自分よりレベルの低い敵と戦っても二束三文しか経験値が入らないため、ジェネシスがいるダンジョン内でレベルが格上の雑魚を味方の一斉攻撃を使って狩りまくろう。これでレベル47くらいまでは上げられるはず。
そのあとはタイトル画面に戻ってマルチプレイというところから通信対戦用にモードに1人で入る。難易度はデスゲームにしよう。
これが一番最初の草原風のステージに行くと、レベル50越えの雑魚がいるので、3時間くらい狩ればレベル50まで上げられる。とりあえず、レベル50あればジェネシスを倒しやすくなる。
次に、バトル中に使うスキルパレットの設定を見直そう。
ジェネシス戦で重要なのは、HP回復とSP回復、そして必殺技である。できるだけ素早く、HPを回復できないとあっという間にジェネシスにやられるし、SPがなくなると必殺技での攻撃ができないから、長期戦になってしまい、心が折れてジェネシスにもやられてしまう。
ずっと片手剣を使ってきた人なら、ここまで進んでいれば一度で10HITする技が使えるはずなので、それをこちらの攻撃の主力とする。
戦い方の基本としては、ヒット&アウェイ。必殺技を当てたら素早く回転しながら移動しよう。
一度で2回当てることもできるが、3回当てると返り打ちにされることが多いので、HPに余裕がある時は2回、余裕がない時や疲れてきた時は無理せず1回当てて逃げつつ、回復するとよい。
ジェネシスとの戦いは卑怯じみた戦いになるが、真正面から戦うのはレベル50程度では無理だ。最強の武器や防具があれば違うかもしれないけど、普通にプレイしていたらハンパな武器防具しかないと思うので仕方がない。
ジェネシスは攻撃も激しいが、体力ゲージも4本くらいあってしぶといので注意。1本削った時はイベントが挿入されるけど、それ以降にも3本ほどあるのだ。
「よし、あと少しだから、このままもう一発必殺技喰らわすぞ!」と思ったら、体力ゲージが実はもう一本あって、返り討ちにされて半泣きで鍋焼きうどんを深夜にすするハメになることだろう。
後半になればなるほどジェネシスの反撃は激しくなるので、後半になるほど慎重にヒット&アウェイをしないとならない。
もしレベル50でも勝てなかったら、上記の手法で55くらいまで上げればラクショーになる気がする。その方が精神的には良いだろう。ゲームでカリカリするのは健康によくないしね。
ジェネシス撃破後~ラスボスの展開
昨日クリアしたんだけど、ジェネシスはムカついたので印象に残っているけど、ラスボスはすでに名前も思い出せないくらいのデカいだけのやつだった。
このゲームは味方の一斉攻撃がチート級に強力でコストなし(たぶん)で何度も連続で出せるため、派手なエフェクトで何やってるかわからないうちに勝手に倒してくれた。わーい。
ラストダンジョン時代もデカいミニマップ見ながら道なりに進んでいくだけ。
まぁ、ここまで来て複雑で長いダンジョンを攻略する気力が残ってないので都合がいいけど。
まとめ キャラゲーとしてはいいけどゲーム自体は微妙すぎる
キャラとか原作のファンならともかく、キャラのイベントとかは進める気がしなくて全く手を付けなかったけど、攻略だけで進めていくと単調で味気ないと思う。
キャライベを進めていくと攻略的に関係するのかどうかわからない(たぶん関係する?)けど、一斉攻撃でジェネシス以外は雑魚同然だし、基本は原作ファン向けのゲームなのかなぁという感想。
PS4初期の作品としては、かなりパッチでバージョンアップしているようだけど、激しいエフェクトでも処理落ちやゲームが落ちることもなく、そういう部分はかなりよく出来ていると思う。
ストーリーとかキャラとかは何でもいいけど、なんとなくアクションRPGをやりたいという人にも一応はオススメできる。