備忘録と書いているのは、なんと恐ろしいことに俺は網走監獄に初めて訪れるつもりでウキウキしながら行ったというのに、なんかデジャヴというか既視感があるな~とか思って、昔の写真フォルダを確認したら、やっぱり5年前に行ったことがあるという、脳の劣化対策のためである。
ちなみに、網走監獄というのは普通の一般観光客が見学できる博物館施設であり、矯正施設として稼働している網走刑務所とは別物である。
網走駅から網走監獄への道のり

冬の網走川の光景
網走駅を出て左に向かい、網走川や石北本線の線路沿いに左折、途中に看板らしきものが出てきたら、車道をヨイショと渡って山道の方に入っていく。

網走川に浮かぶ白鳥たち
この網走川には白鳥がたくさん浮かんでいる。
よくある白鳥のイメージとは違って優雅に過ごしているわけではなく、網走の白鳥さんたちは全員で長い首を水中に突っ込んでいるのが印象的だった。

とにかく長い首を全力で突っ込む
体の大きい鳥だし、冬場も栄養を取らないと越せないのだろうと思うけど、見た感じ、魚が泳いでいるようには思えないし、首を突っ込むことで食事事情が解決できるのかなと思った。
白鳥は水草とか昆虫を食べているらしいけど、こんなクソ寒い時期に水草とか昆虫なんて見つかるんだろうか。
魚みたいに微生物をかすめ取って栄養補給ってわけでもないだろうし、人間に限らず、生きていくのは大変なことだと改めて思ったりした。

このへんは観光施設が集まるエリア。徒歩移動だとそれぞれは遠いが
このへんは網走監獄に加え、いくつかの観光施設がある。
網走は戦後の昭和時代から観光に力を入れている都市だというのを今さらながらに知ったが、同じオホーツク地方の街でも、外人の観光客なんて年間5人未満しか来ない所もあれば、網走みたいに観光バスで中国人が大量に押し寄せる場所もあったりと様々。
網走監獄に到着

網走監獄のゲート。料金所とかはもっと奥で単なるゲート
ジャンジャジャーン♪ 網走監獄のゲートに到着。
この時点では初めて来たとまだウキウキしていたんだけどね。5年前だし、そんなに大昔じゃないのに何で覚えていないのか不思議。
駐車場を横切ったり橋を渡るとチケット売り場がある。どこぞのテーマパークとかと同じような感じ。
入場料は大人1,500円と、めちゃんこ高い!
訪れた時点では割引クーポンなども存在せず、ハードボイルドな価格設定にドスも凍るぜ(高倉健)。
どこぞのテーマパークとかに比べたら安いし、維持、管理費などを考えたら、この値段になるのかもしれない。
でも、教育や文化的な施設であると考えると、正直、めちゃんこ高いと思う。遠くからわざわざ来て初めて入館するならまだしも、2回目のデジャヴだしね(苦笑)。
いきなり、入り口近くには刑務所と同じメニューが食べられる(本当?)ことがウリの食堂がある。来た瞬間にいきなり飯食うか? って感じだけど。
遠目から見たら営業してる雰囲気が皆無だったけど、近づいたら営業しているふうだった。もちろん、食事は別料金でチケット代には含まれていない。味は食べていないから知らないが、定食は1千円くらいが目安。
網走監獄のマップ。
屋外型テーマパークみたいなもので、メインの建物は3つか4つくらいしかないものの、小屋とか細かい施設が点在している。
RPGだと後半に訪れる重要な街や、中盤で拠点になる王国とかと同じくらいに広い。
ここは雑居房や独居房が沢山ある場所で、最もメインとなる観光施設。この段階で既視感を覚えた。
通路が広くて観光客も多めなのだけど、関西弁を喋るグループがいたせいで、終始落ち着いて見学できなかった。
なぜ関西弁を喋るグループはあんなに鬱陶しいのだろうか・・・。この手の施設は見て回る順番は大体みんな似たり寄ったりになるけれど、行く先、行く先に常に関西人のグループがいて、かなり鬱陶しかった。
聞いた話では、関西人は普通の会話でもボケとツッコミが役割分担されているらしく、会話には必ずオチが必要なのだという。オチがない会話は関西では許されないとも聞く。
だから、6人くらいのグループだと、ボケが3人、ツッコミが3人とかで、関西人以外からしたらコントや漫才のような会話が繰り広げられるため、その理屈が正しいとしたら、鬱陶しくなるのも当然かもしれない。
中国人グループも鬱陶しいけど、基本的に中国人は声が大きいだけで内容がわからないからまだいいけれど、関西人の場合は声が大きい上にコントが繰り広げられているから、余計に鬱陶しく思うのかもしれない。
静かに見学したい人もいるし、博物館などの施設においては、静かに見学したい人が大半だと思うから、ボケとツッコミが重視される文化的背景は尊重するとしても、マナーや教養の問題とも言えるかもしれない。デ〇ズニーランドやU〇Jとは違うよね、という話である。
雑居房の様子。場所によっては蝋人形が配置されている。
既視感ありまくりな浴室の光景。水族館とか動物園と違って、リピートするような施設じゃない気がした。
5年前に来たことを忘れてもう1回来る脳みそが劣化した人間を別にすれば、通常はリピートが期待できないために、内容の割に入場料が高めなのかもと思うと納得したりもする。年間パスポートとかも確かなかったしね。
網走監獄のベストシーズンは冬

北朝鮮の脱北者のようにも見えるが、ただの観光客である
網走監獄に来るベストシーズンは冬のような気がする。
網走は北海道の中でも特に冬の気候が厳しい所だし、ぽかぽか穏やかな気候の時よりも、より網走らしい過酷な環境を体験できるからである。頭がイカれていない正常な一般人が、金を払ってまで過酷な体験をしたいと思うかどうかは別問題だけど。
網走は映画『網走番外地』や高倉健を推奨している割に、網走監獄については高倉健のポスターを見かけなかった。
出口付近には土産物屋がある。監獄内にも1か所あったが、こちらの方が規模は大きい。
別記事でニポポ人形に言及したが、ここにはニポポ人形はありそうでなかった。
在庫次第で置いてあるかどうかは不明だけど、土産物商社のの営業マンっぽい人が店員と商品ラインナップなどの営業戦略を練っていたので、アグレッシブに取扱商品を変えている店なのかもしれない。
網走の土産物屋はいつも同じ商品を扱っているわけではなくて、定番の菓子類などを別にすれば、キーホルダーとかグッズ系は半年くらいで結構入れ替わっているみたい。肌感覚だけど。
網走監獄を2回も訪れた感想
全体の感想としては、資料館的な屋内展示物は5年前と変わっている部分もあると思うけど、来たことを忘れていなければ2回も来なくていい施設だなと思った。入場料が高いしね。
また、欧米人の観光客たちが除雪機で通路の除雪をしている作業員をじぃーっと観察していた。もちろんアトラクションとか展示物ではないけど、雪の降らない地域の人からしたら珍しい光景なのだろう。
それとも、そんなに展示物がつまらなかったのかな。