青春18きっぷ

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青春18きっぷが大幅改悪されても今さら感じることなんか何もなかった理由

北海道のローカル線の新顔DECMOことH100型

ついに青春18きっぷが大幅改悪されることが発表されたて鉄道ファンなどの間で嘆きの声が上がっているという。

内容を見れば嘆くのもわかる。

販売期間は学生の長期休暇に合わせているのは同じものの、1人で5日間もしくは3日間の連続使用しかできなくなった。値段は5日間用は1万2050円、3日間用は1万円。

この変更でラッキーと思う人はまずいない。今まではフルタイムで働く社会人でも分割して使用できたから使いようがあったし、余ったら売却することも容易だったからクソみたいな変更であることは明らかだ。

実質的には18きっぷは死んだと思ってよい。

ただ、今の鉄道事情や他の格安交通手段が充実していることなどを考えると、今までの18きっぷの形態を維持するのは困難だという事実もあるだろう。

18きっぷが良かった気がするのは思い出補正

俺はリアル18歳の頃、18きっぷで西日本や九州を旅した。20代の終わり頃には47都道府県すべてを回った。(JRがない沖縄は18きっぷは元々使えないが)

旅の目的が放浪だからというのもあるし、そもそも金がないのでホテルにも泊まらず、そのへんの公園などで夜を明かしたのは良い思い出だ。

ただ、アラフォーのオッサンと化した今となっては、それなりのホテルに泊まって夜は9時半になったらお布団に入りたいし、都市間の長距離移動は新幹線や飛行機など楽な手段の方がいい。

リアル18歳の頃を思い出してアラフォーのオッサンが全く同じことをやったとしても、当時と同じ気持ちにはなれないし疲れるだけの可能性が高い。

これが今を生きるということである。

もはや18きっぷで乗れる夜行列車が存在しない

10年や20年くらい前だったら全国各地に18きっぷで乗れる夜行列車が存在していた。

関東と新潟を結ぶ「ムーンライトえちご」や関東と中部、関西方面を結ぶ「ムーンライトながら」という夜行列車があったし、今では想像するのも難しいが青森から北海道の間にも夜行列車が走っていたのである。

しかし、それらの列車は時代の流れで今は存在していない。車両の老朽化が理由としてよく上げられるが、実際には新幹線が開通したり、LCCなど他の格安交通手段が充実したことが理由だろう。

俺は北海道出身だから本州と北海道を移動する機会は多いが、18切符や北海道&東日本パスを使って本州と北海道を移動するのはとても面倒くさい。

北海道&東日本パスの場合は立席特急券を買えば4千円ほどで新青森から函館まで移動できるが、18きっぷだともっと面倒くさい乗り換えをしないとならない。この面倒くささと追加料金、旅路での宿泊費などを考えたら、初めからLCCで飛行機移動した方が安上がりになるのである。

つまり、18きっぷは格安で長距離移動するという役割を果たさなくなってきていたのである。

そもそも18きっぷがなくても途中下車の旅はできる

鉄道に詳しい人以外は意外と知られていないかもしれないが、JRの場合だと100Km以上の切符は戻らない限り、何度でも途中下車ができる。

距離に応じて2日や3日、それ以上と切符の有効期限も伸びていく。

だから18きっぷで好きな駅できままに途中下車しながら旅するのが好きなんだ、という人も嘆く必要はない。

しかも普通の切符の場合は特急料金を払えば新幹線や特急にも乗れるし、グリーン車に乗ったりもできる。

そういう意味では基本的に普通列車や快速にしか乗れない18きっぷよりも旅の自由度は高いのだ。

むしろ新幹線の料金を需給変動制にしてほしい

高速バスとかLCCは需要に応じて料金が下がるけれど、空気を運んでいるような新幹線は半額くらいにしてほしい。

便利な時間帯に人が集中すると自由席に座れない場合もあるし、需給で変動するようにすれば、1本ずらして安い時間帯の新幹線に乗るという選択もできるし、みんながよりハッピーになると思うのだけど。

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余った青春18きっぷで横須賀旅行&不要18きっぷの賢い処分方法の考察

横須賀のドブ板通り。セガが70億円投じて制作したゲーム『シェンムー』の舞台だ

使い切れずに余った18きっぷほど厄介なものはない。

次のシーズンに持ち越すことは出来ないし、JRに買い取らせることも出来ないので、何とかして自力で使い切るか、チケット屋などに売却するかを考えないとならない。

モタモタしていると使用期限が迫ってきたり、売却不可能になったりするので、余った18きっぷが手元にあると1日1日がプレッシャーで心休まらないのだ。

ああ、地獄・・・。

無難に思えて無駄過ぎるのが近場の日帰り旅行

売却するのもアレだからと、余った18きっぷの処理目的で行いがちなのが近場の日帰り旅行。

18キッパーのプライドをかけて損は絶対しないようにと経路検索アプリで料金計算はもちろんするのだけど、何とかして普通に行くよりは100円でも得するような場所を選ぶことが通例。

そこで今回選んだのは横須賀だった。

横須賀の街は本当は私鉄の京急の方が街中へのアクセスが良くて便利だったりするんだけど、もちろん18きっぷのみで行ける範囲の旅行とする。

ちなみに、横須賀に限らないけど、関東地方で私鉄とJRが競合しているような街は、何でだか私鉄の方が便利なところを通っていたりする。

横須賀の街は1年くらい前にも行ったことがあるけれど、かつてセガが鳴り物入りで開発していたシェンムーというゲームの舞台である。

街の人がそれぞれ生活パターンを持っていたりと、それってゲームの面白さに関係するのかどうか疑問になるようなのもあるけど、拘り方が半端ないということで熱烈なファンが今でも多いゲームとして知られる。

とは言っても、筆者は残念ながらセガのハードは所持したことがなくてプレイしたことはない(PS4に移植されているがこれからもする予定はない)けれど、横須賀と言えばシェンムーなのだ。

横須賀を訪れる多くの観光客は「横須賀=シェンムー」とは思っていないはずだけど、関東近辺としては米軍基地がある関係でアメリカ人が多い異国情緒ある街なのだ。

むしろ、ディープ過ぎて深入りできない店も多かったりするけれど、海軍カレーなど日本人観光客向けの店も多い。

しかし、どんな高級食材を使ったらそんな値段になるのか全くわからん海軍カレーばかりなので、横須賀の街で未だに観光客向けの海軍カレーを食べたことはないのである。

そして、おそらくはこれからも、その2千円近くもする海軍カレーを口にすることはないであろう。

広島の呉に行った時に見かけた海軍カレーはそんなに高くなかったんだけどなぁ。

横須賀線で久里浜の街まで行ってみた

横須賀の街は東京からアクセスがよくて日帰り旅行に最適と考える人が多いからか、休日や年末年始的な時期だと観光客がとても多い。

JRの横須賀駅近辺は人が少ないけれど、1年前に京急の駅の方に行くと人がゴミのようにいて、さっさとずらかりたくなった。

今回は街中の散策はほどほどにしておき、横須賀線の先っちょにあたる久里浜まで行ってみることにした。

前回も久里浜まで一瞬だけ行ったかもしれないけど、記憶がほとんどない(笑)から、久里浜には初めて行くってことにしよう。

Googleマップで見ると久里浜駅の近くに「くりはま花の国」というバカでかい公園のようなものがある。

これでもガーデニングをやったりしているので、ぜひ広大な花畑を見てみたいと思った。

しかも無料らしいので、完全ノープランで行ってみることにした。

なんかイメージと違う気がする「くりはま花の国」

久里浜駅を降り立ったが、やはりこのあたりも京急の方が幅を利かせている。

京急の線路を超えて、Googleマップをチラ見しつつ歩くと、結構な上り坂に遭遇した。

前から思うけど、神奈川県って横浜も含めて、意外と坂というか丘というか山というか、勾配が激しいよね。

途中、坂を登っても登って息が切れるだけで、花の国という感じがしてこなかった。

改めてGoogleマップや花の国の公式サイトを見直すと、広大に見える公園は入り口が決まっているようだ。

どこからでも入れるような公園ではなくて、駐車場的な場所からアクセスするらしい。

駅から徒歩15分と書いてあるから、正しい道順だと15分で辿りつけるはず。30分歩いても辿りつけないのは道が間違っているからだと悟り、来た道を戻ってみる。

ああ、家に帰りたい。1日潰して何やってんだろう、もっと他にすべきことがあるのでは・・・などと考えると我ながら嫌になる。

なんとか駐車場らしき場所に辿り着いたが、冬場だから当然と言えば当然だけど、コスモスやポピーが咲いていたと思われる花畑は、すべてビニールに覆われていて、何も咲いていなかった。

一応、山がちな地形だけど公園というか散策路みたいにはなっていて、地元と思われる人たちが散歩などをしていた。

その先に遊具のある広場があったりしたが、どう見ても地元の子供連れのファミリーとかが利用する公園であった。

列車に乗って遠くからやってくるタイプの公園ではなかったという気付きがあった。

もう二度と来ることはないと悲しい気持ちになりながら、とぼとぼと帰路に着いた12月末であった。

余った青春18きっぷは無理せずチケット屋に売るのが賢い

筆者の経験上、消費目的で大した行きたくもない場所に何となく日帰り旅行しても楽しくないことが多い。

旅行は英語ではTravelと言うが、Travelの語源は労働を意味するものだという。

今でこそレクリエーション目的で旅行が出来るが、元来、旅行とは外敵から逃れるためなど、生き延びるために仕方なく行うものであったり、国家や組織の命令で嫌々行う性質のものであったのだ。

余った腐れ18きっぷの消費目的で行う旅行は、まさしく労働に近いものである。したくもない旅行をしても楽しいわけはないのだ。

だから、使わないと判断した18きっぷは近場のターミナル駅近辺にあるようなチケット屋に持って行くのが賢いと言えるだろう。

18きっぷをチケット屋でスマートに売る方法

北海道&東日本パスは使用期限がタイト過ぎるので買い取りして貰えないことがほとんどだと思うが、青春18きっぷはJR駅近くに立地している金券ショップやチケット屋に持って行けば、大抵は買い取って貰えると思う。

それぞれの店で独自の計算方法があるので、目星を付けている店に問い合われるのが手っ取り早いが、基本はいらなくなった時点で早めに売却するのがよい。

残り使用回数については、1回分や2回分が人気が高いというのも知っておくと良いかもしれない。

そもそも、チミが5回分を使い切れなくて困っているくらいなのだから、1回分や2回分の人気が高いというのは感覚的にわかるだろう。

特に、2回分は夫婦や恋人同士などの2人組が日帰り旅行するのに使ったり、ソロで往復旅行するケースなどで使い勝手が良いから、需要が高いために気持ち高めに買い取りして貰える気がする。

3回分は往復旅行しても1回分余るし、何かと使い勝手が悪いから2回分に毛が生える程度の価格になることもあるようだ。

いずれにしても店ごとに買い取り価格は違うから、無理して使わずに早めに持って行くのがよいだろう。

昔、ヤフオクで売ったこともあるけど、近所の人で手渡しできるならまだしも、郵送の受取日とかで揉めたりすると面倒だから、チケット屋の方が手っ取り早いと思う。

発売から40年経って時代に合わない気がする18きっぷ

ここのところ、18きっぷを買っても使い切れなくて余ってしまうことが多い。

青春18きっぷの前身となる切符は国鉄時代から存在していたそうで、現在と大体同じような価格と使用ルールに落ち着いたのは何と40年も前のことだという。

ただ、最近は全国の各地方に新幹線が開通して18きっぷでは乗れない区間が増えまくったり、首都圏の駅でも有人改札が日中しかなかったりして、未だに40年前と同じような仕組みをとっている18きっぷは時代遅れな感がある。そろそろ引退やリニューアルをして欲しいと思うこの頃である。

始発で出かけようとしても駅によっては有人改札が無人になっていたり、インターフォンで対応できる場合もあるけど、改札がどうにもこうにもならない場合もあって、しょっぱなからテンションガタ落ちになってしまうことも少なくない。

5回分なのも考え物。往復旅行を2回しても1回分余るし、1回分単位で売ってくれた方が嬉しいという人の方が多いと思う。

その土地に長く住んでいるなら、日帰りで行ける範囲に旅行したくなるほど面白いものなんて、そうそうあるものじゃないしね。

発売当時に比べると少子高齢化も相当進んでいるし、個人的には「ミドル35きっぷ」みたいな2万円くらいで新幹線も限定的に乗れるようなやつを新設して欲しいかな。

普通列車で長時間乗り続けると高確率で痔が悪化するので、多少高くても新幹線や特急に乗れた方がありがたかったりするのだ。

北海道&東日本パスだと、すでに北海道新幹線や北海道内の特急に乗れるオプション券があることだし、今後は望んだ方の未来に変わってくれるかもしれないけどね。