じんるいのみなさまへ

ゲーム

PS4「じんるいのみなさまへ」ゲームレビュー、感想(ネタばれ小あり)

現実の秋葉原。ゲーム内容とはほぼ関係がない

PS4とSwitchの「じんるいのみなさまへ」というギャルゲーっぽいゲームのレビュー。細かいストーリー以外のネタバレ小程度あり。

中古価格は1100円だったけど、クーポンみたいなやつで実質無料で手に入ったのでプレイしてみた。

サウンドノベルかなんかみたいなジャンル

ジャンルはガールズアドベンチャーとなっているが、ノベルゲームやサウンドノベルに近いが、難易度とかストーリー分岐というような概念がないのでゲーム性は低い。

無人で荒廃した秋葉原を舞台に5人の女子(有料DLCでもう1人追加されるらしい)がサバイバル生活をする・・・というのは嘘で、ゲームオーバーもなければ食糧がなくてもペナルティらしいペナルティもなく、ゆる~く女子同士の会話を楽しむゲーム。

画面内に残りの活動できる時間が表示されるものの、あまり意味のない食糧調達(どんぐりとか)や荒廃した店の探索で時間が経過するのみで、時間のシステムはあまり意味をなしていない。

実装してみたけどゲームとして全く活かせていないか、常にチートか裏技で機能を無効にしているかのような状態だった。

秋葉原の街を再現しているものの

現実の東京の街を再現しているゲームとしては「龍が如く」シリーズがあり、あちらは歌舞伎町の街をゲーム的にアレンジしてリアルに再現している。

「じんるいのみなさまへ」はオタク界隈な会話のやりとりが多いこともあり、秋葉原の街を再現しているようにも思えるものの、荒廃して無人化しているので現実の秋葉原とはかなり違った光景。

というより、地面に草は生えているわ、ビルから木が生えているわで、人っ子一人いない。

探索していも時間帯によって景色が変わるわけでもなく、空は常に快晴の青空。

現実の秋葉原だったら山手線の隣の駅の御徒町付近のビルまで鮮明に見渡せるが、交差点一つ分くらいの距離でボヤけてしまう画面効果があって、スケール感がいまいち再現できていない。

移動できる範囲が実は結構狭いのだけど、広く見せかけるためにボヤける効果を付けているのかもしれない。ちなみに、移動できる範囲が狭いにも関わらず、ストーリー攻略で必要になる探索場所は街の中心付近に集まっているので、隅々まで探索しても何もないことが多い。

目的地のシンボルに触れるだけがマップ探索

ストーリーは立ち絵の女子の会話で進むけど、マップ探索でアイテムを探したりする。

ところが、このマップ探索は目的地に表示されているシンボルに触れるだけで、まるで探索している気がしないゲーム性。

移動はダッシュしてももっさりしている。拠点になるホテル(現実では秋葉原UDXのビル)があり、マップの端から端付近まで往復するようなこともあるが移動が単調すぎる。

もちろん、モンスターとかもいないし、ジャンプすらできなくてアクション要素もない。釣りもあるけどエサを選ぶだけで釣りのアクション性などもない。

無限の体力、無限の時間

サバイバル的なゲームをイメージしていると拍子抜けするのが絶対に死なない要素。

体力が尽きたらゲームオーバーとか、食糧が尽きたらゲームオーバーとかサバイバルではありがちだけど、体力という概念もないし、食糧は全く気にすることがない。時間すら翌日になれば何のペナルティもなく無限に活動することができるので、ゲーム性としての意味をなしていない。

野菜を育てたりする要素もあるけど、まったくやらなくてもゲーム進行に支障がない。

あくまでも女子の会話を楽しむゲーム?

以上のように普通の意味でのゲーム性は少ないが、キャラクターとか声優とかが好きだったら基本的にフルボイスなので楽しめるのではないかと思う。

食糧も限られている状況なのに、ラジオドラマ的な長時間の会話に参ってしまい、全10章くらいのうち3章くらいで会話に飽きてスキップしがちだったけど、ノベルゲーム的なギャルゲーとか声優とか好きな人には楽しいんじゃないかしら。

小説版もあるけど、むしろ小説版を読みたい気がする。