沖縄本島

Fourth Stage 沖縄本島編

9日目 旅の終わりにぃにぃ

夜明けの国際通り。今日が本土へと戻る日となる。

思い返せば、膝の故障に悩まされた旅だった。途中で臨機応変にプランを変更して、街中散策に切り替えたのは良かったと思う。なんといっても、一番大事なのは体なのだから。

朝ごはん。一度行ってみたかった沖縄の食堂、国道58号線、松山の三笠へ。沖縄の食堂、というのは微妙な表現だが、本土の食堂とは違うという意味。近隣にみかどという、こちらも有名な食堂があるが、三笠の方がリーズナブル。すきやき550円。

まさに眠らない店で、沖縄一の飲み屋街である松山に位置していることから、夜明かししたような若い人が多くて、かなり賑やかな店内。

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午前7時。眠らない街にも、ようやく朝がやってくる。

END

 
 
 
 
 
 

・・・最後までお読み頂きありがとうございます。正直に言うと、この自転車旅行は不慮の怪我により、途中退場、半泣きで帰ってくる結末となりました。その後、機会を作り出して再度、自転車で沖縄を訪れることになります。その模様は下記にて公開しています。お時間のある方は続けて6th Stageへどうぞ。

Fourth Stage 沖縄本島編

8日目 那覇市内散策

私は北海道に行っても札幌市内散策は最後、沖縄でも那覇市内散策は最後の方に持ってくることが多い。札幌駅周辺の人混みは、東京で言えば新宿駅までは行かないものの、池袋駅くらいのレベルだ。人、人、人でノイローゼになる。

特に、埼玉から東京を経由しないで、鉄道で真っ直ぐ札幌に向かうと、東京から遠ざかったはずなのに、なぜまた東京みたいなところに来ちゃったの~?という嫌な気持ちになる。那覇はそこまでのウンザリさはないものの、いつからか避けるようになっていた。

まずは沖縄の城下町、首里へと向かう。

首里への道は、今回の旅路の中でトップクラスのヒルクライムだ。当然、自転車を押して歩く。

首里からは那覇の街が見渡せる。太平洋戦争の時、日本軍は首里に司令部を設置したという。

首里は道路の色が他とは違う。

首里城近くの龍潭公園には猫が沢山いる。この猫の親の親くらいの世代から顔見知りだ。龍潭公園にはデカい鳥のバリケンも沢山いる。

高層建築物が立ち並ぶおもろまち。元々、米軍基地があった場所で、返還されてから新都心として開発された。本土資本のホテルやレストラン、サンエー那覇メインプレイスなどがある。

おもろまちに否定的な沖縄通の人もいるが、私は沖縄にだって、こういった都会的な新しい街は必要だと思う。

沖縄的な食べ物にどっぷり浸かってから、北海道を代表するラーメン屋チェーン、さんぱち新都心店へ。さんぱちは那覇以外にも名護や豊見城などにもある。

店内には何組かの沖縄人の家族連れなどがいたが、「わぁー美味しいそう」「美味しい」などと言いながら、アツアツ濃厚な北海道ラーメンを食べていた。北海道に来たら美味しいラーメン屋が沢山あるよ。

「熱くて食べれなーい」とも言っていたが、基本的に氷点下20度の中で食べる料理だから仕方がない。うちなんちゅに北海道の食べ物を美味しいと言って貰えると、店の人じゃなくても嬉しい。

味噌ラーメン680円。沖縄には京都の天下一品や、九州系のラーメンチェーンが多い。豚骨系など九州寄りの味が好まれるので、北海道系のラーメン屋はあまりない。スーパーでジンギスカンを見たことも一度もない。ホテルの北海道バイキング特集で見たことならある。

この旅さいごの夜ご飯。ロケーションはアラハビーチ。夏はともかく、冬は空いててすごくいい。メニューは、悩みに悩んだ結果、ジーマーミ豆腐、ドクターペッパー、泡盛、トレビアンの100円クッキーシュー。レジの若い女性にとっても不機嫌そうにされるものの、たかだか100円の買い物で愛想良くされても困るので、そんなの別にどうでもいいよ、と思う。

沖縄に来ると小さなことなんて、全てどうでも良くなる。どーでもいいね! ナンクルナイサー! 楽しいディナー。ジーマーミ豆腐は落花生で作った豆腐みたいなもので、プルンっとしている。

沖縄のサンエーなどに入居しているパン屋さんは、夜になって半額になると安くて美味しくて、それは良いのだけど、張り紙されていたアルバイトの募集要項をチラッと見て少し思ったことがある。

時給は地域の最低賃金レベルなのは北海道のパン屋「北欧」と同じだけど、店舗じゃなくてかなり離れた場所にある本社で面接をするらしい。アルバイトの面接を。この電車交通のない沖縄で、わざわざ本社に行くのは大変だなぁと思う。

Fourth Stage 沖縄本島編

7日目 糸満、本島南部への旅

もし、貴兄が沖縄でリッチピープルの観光客集団を尻目に、ひとり貧乏自転車旅行をするというなら・・・・ネットカフェ派ならコミックバスターというチェーン店が有力であると助言したい。

北海道や東日本では自遊空間という店が有力だが、沖縄には那覇の国際通りに1店舗あるのみ。しかも、場所が場所だからか、徹夜でデカい一人言を言いながらゲームをやっているような人もいる。沖縄の南部や中部を巡るなら、コミックバスターの場所をチェックしておくのがお勧め。料金的にもお得だし、なにより快適な店内であることが多い。店名に『コミック』とあるけども、ネットカフェと何にも変わらない。

旅も終盤に差し掛かり、今日は南部の糸満市方面へ向かう。自転車で旅をすると一目瞭然だが、沖縄本島は地域によって街の雰囲気が大きく違う。南部は日本人が多くて、街並みが日本的(沖縄的)だ。

美々ビーチ。観光客が来ているのはほとんど見たことがない。散歩してる近所のオジさんとかが多い。バーベキューやマリンスポーツの道具貸出みたいのもやってるらしいが、沖縄に来たらここにはよく来るのに、私はそういう人達を一度も見たことがない。真夏限定なのだろうか。

5~6回くらいはここにきているが、記念撮影。

このあたりは新興住宅街。しかも、3階建くらいの立派な家が多い。

沖縄移住ブームが起きて何年も経つが、集落での濃密な近所付き合いに抵抗があって、こんなふうな新興住宅街に移住する人も多いという。しかし、人間が二人以上いれば多少なりとも上下関係が生まれる・・・。そううまくは行かないらしい。

豊見城市名産のちゅらとまと。沖縄ではビニールハウスで加温しなくても冬にトマトが栽培できる。夏場だったら、やはり北海道のトマトが一番美味しいとは思う。北海道の道の駅の直売所で食べた、あのトマトの味は忘れられない。

ちなみに、豊見城は「村」から「市」に一気に昇格した街。

アウトレットモールあしびなー近くのTOMITONには、沖縄そばの名店がいくつか集まったフードコートがある。各地の名店まで足を運ぶのが面倒な、ものぐさな人には大変助かる。このフードコートは意外にも地元の人が多い。

考えたら、沖縄に10何回も来ているのに、初めてちゃんとした店で沖縄そばを食べた気がする。スーパーに売っている生タイプの自分で作るやつとか、インスタントとかばっかりだった。そういうのと、麺もスープも全然違う。スープは甘味があって、全然別物という感じがした。とんこつスープ、500円か550円。

再び豊崎海浜公園へ。某ヒット作の沖縄映画のロケ地にもなった「ニィニィの丘」で休憩。某映画は沖縄ツウの人の間ではかなり評判が悪い。沖縄の役者が全然出てこないとか、登場人物が乗ってくる船と島が一致していないとか。

ビールにそれほど詳しくないが、オリオンビールはアサヒビールのような淡泊な味。オリオンは埼玉のスーパーでも大抵売ってるので、実際、プレミアム感はゼロに等しい。個人的には、キリンか、暑い日に飲むサッポロビールの方が好き。ブルーシールのアイスは、初めて沖縄に来た時から10年ぶりくらいに食べた気がするが、割と普通のアイスという味。

那覇の国際通り入口付近。今は土産物屋や飲食店が集まる観光客だらけの健全な場所だが、昔はもっとガラの悪い場所だったらしい。朝方とかに酔っ払い風のゲイっぽい人に絡まれたことが3回程度あるが、別に危険な場所ではない。国際通りは路地裏に入って行くとディープな世界が待っている。

北海道では、これのカニバージョンをよく見る。

某なんみんのホテルを当日割引で安く予約できたので、夜まで休憩。ネットカフェで6時間パックとか、8時間パックとかで普段利用していると、ホテルでも1時間あたり何円だろう~とイヤらしい計算をしてしまう。イヤらしい計算の結果、15時チェックインで翌朝10時まで利用した場合、1時間約120円だった。ネカフェより相当安い。ホテルに着いた頃から天気が崩れて雨が降ってきた。自慢するが、私は晴れ男だ。

夜は国道58号線のフェリーターミナル「とまりん」近くにある軽食の店「ルビー」で食事。徒歩で移動。開店51周年の歴史ある沖縄の食堂。写真のメニューはすきやきで、ルビーで頼むのは大体すきやき。ルビーは人気店なので、時間帯を考えていかないと店内に入れない。私は、普通の人の食事時間帯を外して行く。

膝の痛みは重症というほどではないが、自転車に乗っているより、歩いているほうが逆に痛むことに気付く。

図書館の本で調べたら、ランナーズニーと言われる症状のようであった。その名の通り、長距離走など膝を酷使するスポーツでなりやすいが、自転車でもランナーズニーになる。