旅モノ

【遠野】北海道出身者が20年も憧れ続けていた遠野にジンギスカンを食べに行ってきたぞ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

JR遠野駅。新花巻から釜石線のほか、盛岡から直数する快速もある

私は北海道で生まれ育ったが、北海道では毎週末は必ずジンギスカンを食べる。週末じゃなくても何かあれば必ずジンギスカンを食べる習慣があるのが北海道だ。

極端な話、ジンギスカンがないと生きていけないし、生きる価値がないと思うのが北海道出身者である。少なくとも私は。

10年前だったか20年前だったか正確には忘れたが、地球には北海道以外にもジンギスカンを日常的に食べる地域があることを知った。

それが岩手県の遠野市というピンポイントな地域なのである。

岩手県は北海道の次に面積が大きいので広大な地域と言えるが、岩手屈指の大都会である盛岡市では盛岡冷麺とじゃじゃ麺というものが食べられているから、ジンギスカンの店など目にしないことから、岩手全域でジンギスカンが食べられているわけではないのだろう。

遠野のどこでジンギスカンを食べるのかが問題

私にとってはジンギスカンは北海道のド田舎なローカルフードだから、本州の都会人がジンギスカンを日常的に食べているとは信じがたい。

遠野の観光協会のサイトを見ると、確かに食事処のページにジンギスカンの店が何店舗か紹介されている。

ジンギスカン事情を探るのも兼ねて、北海道生まれで遠野にジンギスカンをわざわざ食べに行くという趣旨を説明して、観光協会にオススメの店を紹介して貰うことにした。

しかし、駅から徒歩で向かうという条件があったからか、駅から一番近い店を紹介された。

聞いておいてアレだけど、事前調査では遠野で一番の老舗という「じんぎすかんあんべ」の方が気になっていたのと、中心市街ではないが駅からも歩けるし、大きい店のようで入りやすそうだったから、結局、あんべに行くことにしたのである。

雪が舞う中、じんぎすかんあんべに向かった

精肉店にレストランが併設している感じ

雪が舞うし、1年以上ぶりの雪道を歩く。めずらしく去年買った雪道用の靴を履いているから何でもない。

この日、関東は最高気温14度だったが遠野は2度くらいだった。寒いだろうと思って北海道に行く時用の防寒態勢で来たが、さすがに北海道に比べるとかなり暖かいので、歩くと少し暑くなってしまった。

15分くらい歩いて目的地のあんべに到着。

地元で言うとミートパビリオンと同じタイプで、精肉店にレストランが併設している店である。

景色もそうだし、段々と北海道にいるような気持ちになってきた。

普通にジンギスカンを食べている人たちがいて驚いた

マトンのジンギスカン定食は税込1380円だった

新幹線が遅れたせいで在来線に乗り継ぎできなくて、遅めのランチタイムというのもあったけれど、店内に入ると地元の人が何組かジンギスカンを食べている!!

一瞬、私を驚かせるために用意された役者なのではと思ったが、そんなこともなさそう。

ぶっちゃけ、北海道でも観光客を別にするとランチではジンギスカンはそんなに食べないよ。特に自分で焼いて食べるやつは。ジンギスカンへの愛情表現が違うのかもしれない。

ジンギスカンのランチ定食があるが、ジンギスカン鍋で自分で調理する本格的なタイプだけど、40~50第くらいの地元の人たちが2組と、あとから家族連れがやってきた。1人でジンギスカンランチをしている人もいるし、ごく普通に遠野の人はジンギスカンを食べるというのが驚きであった。

遠野のジンギスカンの味は北海道とは違った

言うほどジンギスカン鍋に慣れていないが北海道人のプライドで焼く

ジンギスカン鍋で自分で焼くのは、すんごい久しぶり。記憶の範囲では14年ぶりなので緊張するが、北海道人のプライドとして絶対に失敗はできない!!

自宅はIHコンロ(最近は火災防止で安い賃貸物件でもIHが多い)だというのもあるし、私が食するタレを予め漬け込んだ漬け込み式だとフライパンの方が調理しやすかったりするし、人によって主義主張があるから異論は認めるけど、個人的にはジンギスカン鍋は普段は使わないのだ。地域によってはタレでぐつぐつと煮込むジンギスカンもあるし。

普段、何かにプライドを燃やして闘うというのは滅多にないが、こればかりは話が違う。無駄に早起き(というかほとんど寝れなかった)して遠路はるばる夢にまで見た遠野にまでやってきて、ジンギスカン鍋から野菜を落とすとかあり得ないけど、もやしを1本だけ落としてしまったのは、ここだけの内緒にしてくれ!!(笑)

北海道のジンギスカンと言っても地域によって違うのだけど、田舎に多い漬け込み式と、札幌などの都市部や観光客向けの店に多い後付け式がある。

遠野のジンギスカンはタレを後付けするタイプで、北海道で言えば札幌風のジンギスカンとなる。

タレが北海道の平均的なジンギスカンのタレとは違う

私のジンギスカンの基準が田舎の漬け込み式なので、札幌風はそんなに知らないのだけど、遠野のジンギスカンを食べた感想としては、マトン焼肉を食べているイメージだった。

マトンという肉の種類もあって匂いは強め。ジンギスカンが好きな人は独特の臭みを好む人が多いし、私も北海道出身だからジンギスカンという感じがしていいと思うけれど、漬け込み式にはあまりこの匂いはない。

肉は私がイメージしている北海道のジンギスカンより厚切りで、歯ごたえが結構ある。自家製というタレはピリ辛な感じがあって、北海道のジンギスカンで食べるような甘ったるいフルーツっぽいタレとは少し違うなと思った。

これはこれでおいしいけれど、逆に北海道のジンギスカンと違ってよかったなぁ、という気がした。

ちなみに、北海道の地元精肉店で食べるジンギスカンランチはこんな感じ。

北海道の漬け込み式のジンギスカン

全然違うでしょ。全国の北海道以外の人のイメージとも違うかもしれない。

遠野の人も「こんなのジンギスカンじゃない」と思うかもしれないけれど、北海道の田舎の方では店で食べるのもこんな感じのジンギスカンなのだ。

家で食べる場合は家庭にもよると思うけど、我が家では豆腐とうどんが入っている。

遠野など北海道以外でジンギスカンが食べられている理由

北海道を旅した先人がジンギスカンの味を気に入って地元に広めたという理由であって欲しかったけど、羊を多く飼っていた地域だったというのが理由らしい。

北海道の場合は当時の国の方針で羊を多く飼っていて肉も有効活用しようみたいな話だったと思う。長野県のジンギスカンを食べている地域も同じく羊理由らしい。

ジンギスカンの料理としての起源自体は中国にあって、戦前に日本陸軍が満州に進出したことがきっかけで日本人向けにアレンジした上で日本に伝わったという説が有力だが、名称や起源など素性については明確にはなっていない謎な食べ物でもある。

遠野へのJRでのアクセス方法

遠野には東北新幹線の駅はないので、東北新幹線の新花巻か盛岡からアクセスする。

今回は「キュンパス」という新幹線乗り放題切符を使ったが、キュンパスについては別記事にした。

新花巻から遠野にアクセスする場合

新花巻駅の外観。ぎりぎりで乗り換えは不可能かつ、待ち合わせしてくれない

快速「はまゆり」で40分程度。私が乗った時は3両編成で、1両は指定席だったけれど、自由席も北海道のローカル線に毛が生えた程度の乗車率だった。雰囲気は北海道でいうと釧路から厚岸や根室に向かう花咲線を彷彿とさせたかな。

普通列車もあるけれど、快速と合わせても1~2時間くらい間が空く場合もある。

新花巻駅は結構いわく付きの駅なのだけど、経緯としては東北新幹線が花巻市に駅が設置されない方針だったことを地元が激怒して、住民運動などを経て地元負担で作られたのがある。

新花巻駅も花巻市街からは離れた場所で、新幹線と釜石線の乗り換えだけの駅という印象が強い。駅前風景も地方の空港みたいに、広い駐車場とレンタカー屋があったり、ポツンと土産物屋があったりする。

新幹線の駅舎と在来線の駅舎は一応連絡通路はあるものの、乗り換え時間は最低5分はみておいた方がよいだろう。乗り換えアプリでも5分とあった。

この乗り換えは結構ネタになったりするみたいだけど、東京駅と大手町駅の乗り換えの方が複雑で長距離だし、東北新幹線の小さい駅は在来線がかなり離れていることが多いのでネタってほどでもないかな。

あんまり乗り継ぎを考慮したダイヤにはなっていなくて、元々7分しか乗り換え時間がなかったけれど、新幹線が15分ほど遅れたせいで在来線も待ってはくれてなくて乗り継ぎできなかった。

盛岡駅からアクセスする場合

快速「はまゆり」が新花巻経由で遠野に直通する。盛岡から新花巻は30分程度。ちなみに新幹線だと10分で移動できる。

時間帯によっては盛岡から快速でアクセスした方が便利かもしれない。

【PR】山あり海あり都会もあり! 夏も冬も魅力たっぷり!
至福の北海道ツアー

四方を海に囲まれ、の国土の約1/4を占める北海道。自然を満喫したい時も、人口約200万人の札幌の街で過ごすも自由。人それぞれの楽しみがあるのが北海道の魅力だろう。

夏場はもちろんのこと、北海道は冬も実は魅力が満載。さっぽろ雪祭りをはじめ、各地で冬ならではの大型イベントが行われるからだ。

楽天トラベルならホテルだけの予約はもちろん、飛行機とホテルを同時に予約することも可能。北海道をはじめ、全国各地への航空券と好きなホテルを組み合わせるだけで、自由に旅の計画が出来る!!

楽天トラベルで旅行計画を立てる