WEB制作

企業Webサイトのベンダー変更案件は大抵キレてるから引継ぎなしが珍しくない(笑)

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長い間、多くの理不尽に耐えてきたのに、最後の最後であっさり切り捨てられる瞬間ほど虚しいものはない。

積み重ねてきた努力も、夜中まで続けた作業も、誰にも気づかれないまま「担当を別の会社に変えます」の一言で終わる。

そんな状況で「引継ぎをお願いします」と言われても、固く閉じてしまった心の扉はもう開かない。長年の疲労と苛立ちが混ざり合い、限界を迎えた前任ベンダーは、ただ一言「引継ぎはしない」と告げて去っていく。

これは某大手企業のWebサイト運営の現場で目撃してしまったリアルな現場のレポートである。

ベンダー変更で引継ぎが消えるのは異常ではない

Webサイトのベンダー変更で引継ぎがないという話は、外から見ると「そんなことあるのか?」と驚かれるが、Web業界では完全に日常だ。

むしろ「またかよ」のレベル。前任ベンダーがキレているから引継ぎがないと言うと乱暴に聞こえるかもしれないが、実際はもっと深刻で、長年の理不尽が積み重なった結果として「もう関わりたくない」という境地に達してしまっている。

引継ぎ拒否は怠慢ではなく、精神の限界を迎えた末の自己防衛だ。クライアント企業は「普通は引継ぎがあるでしょ?」と軽く言うが、その普通を破壊してきたのは他ならぬクライアント企業自身である。

大手企業の外注構造がベンダーを摩耗させる

大手企業のWeb運用は、その資金力を生かして外注に丸投げされることがある。そして、その丸投げの仕方が雑すぎるケースもある。

担当ベンダーは頻繁に入れ替わり、前任ベンダーがOKした仕様が後任ベンダーによって全否定されることも珍しくない。要件は後出し、納期は常にギリギリ、予算は削られ続ける。こうした環境で数年も運用を続ければ、ベンダー側の精神は確実に摩耗する。

そしてクライアント企業側が「別の会社に変えますね」と言い出した瞬間、前任ベンダーの中で何かが切れる。

そこから先は「契約外なので引継ぎしません」「教育行為に該当するので対応しません」「資料はありますが渡す義務はありません」という、怒りと疲労が混ざった鉄壁ディフェンスが展開される。これは嫌がらせではなく、使い捨て構造の中で酷使され続けた結果としての自然な反応だ。

俺が遭遇した“引継ぎ拒否”のリアル

俺自身、これまでに2社ほど、そんなクソ案件に関わった(関わりそうになったものも含む)。

そのときの前任ベンダーの対応は、まさに「怒りの最終形態」だった。契約書の文言を一点の曇りもなく盾にし、他社への引継ぎは教育行為に該当するため実施しないと断言し、資料が存在していても「渡す義務はない」と突っぱねる。ここまで徹底されると、逆に「よく今まで耐えてきたな」と同情すら湧く。

引継ぎなしは“業界仕様”として完成してしまった

こうした背景を踏まえると、Webサイトのベンダー変更で引継ぎがないのは異常でもレアケースでもなく、この業界の仕様だと言える。

丁寧に引継ぎしてくれるベンダーがいたら、それはもう神か聖人か悟りを開いた人だ。普通はキレているし、キレている理由も十分に理解できる。

そして新しいベンダーは、引継ぎなしの状態で「とりあえず現状を把握して」「とりあえず直して」と言われる。前任ベンダーが残した謎仕様やブラックボックス化したコードを解析しながら、クライアント企業側の「なんでこんなに時間かかるの?」「早くレポート出して」という無邪気な言葉を浴びる羽目になる。

こうして使い捨てサイクルは次のベンダーへと受け継がれ、業界の闇はさらに深まっていく。

引継ぎ拒否は構造的な必然

結局のところ、ベンダー変更で引継ぎがないのは「前任ベンダーがキレているから」という単純な理由に見えて、実は業界全体の構造的な問題が凝縮された結果だ。

使い捨て構造、後出し要件、担当者の入れ替わり、予算削減、丸投げ体質。これらが積み重なった末に、前任ベンダーは「もう知らん」と言い残して去っていく。

だから引継ぎなしは異常ではなく、業界の自然現象だ。Web業界の闇は深いが、その闇の中でも引継ぎ拒否は特に分かりやすい症状だと言える。

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