たまに制作者的な意味で意識高い系のWebサイトを閲覧しているとき、ふと色々な意味で保存したくなるような画像を掲載していた場合、画像をローカルに保存したのはいいけども、拡張子がWebPとかいうクソ形式でドギマギした経験はないだろうか?
皆さんも1度や2度、いや、もしかしらそれ以上、そんな経験があることだろう。
インターネッツの世界では先祖代々3形式の画像が使われてきた
WebPの圧倒的なウザさを理解するために、Web上で先祖代々使われてきた歴戦の三銃士についておさらいしておこう。
Gif形式
1987年に登場した古参。岐阜じゃなくて、ジフと呼ぶのが一般的。
登場当時のコンピュータは16色とか、ハイスペックなものでも256色とかしか表示できなかったが、Gifは伝統的に256色までの表示しかできない。
従って、写真や滑らかな美少女イラストなどには向かない。
一見すると過去の産物とか時代遅れで存在しているわけがないと思えるが、驚くことに2024年現在のインターネッツでもアニメーションが使えることから、Web上のちょっとしたアニメーションなどでけっこう使われている。むしろWeb上のアニメーションと言えばGifというくらい。
その間に出現して消えていったFlashなどと違って、ブラウザ標準で対応している枯れた技術で安定的なことも人気の理由だろう。
Jpeg形式
フルカラーに対応していて、ファイルサイズと画質はトレードされるが、一番多用途で汎用的。
関連する形式として、Jpeg2000という高画質を目指しただけの圧倒的にいらない子も存在する。PhotoshopはCS6でも書き出せるものの、一般的なデジカメやOS、ブラウザが全く対応してない。
そのため、一般消費者には全く普及していない。これは高画質を実現するの犠牲として、処理がJpegの100倍くらい重たいのが原因らしい。医療などの特殊な分野や、日本の免許証やパスポートの写真には、画質重視なのと利権絡み(?)でJpeg2000が使われているという。
PNG形式
フルカラーでjpeg特有の圧縮ノイズがいや~んな画質重視の時に使われる。デザイン的な意味では、透過が使えるのでアイコンやロゴなどに使われることも多い。
画質がいいんだったら常にPNGを使えばいいというわけではないが、ファイル容量が大きくなってしまうのでjpegと使い分けるべきだが、企業のWebサイトなどでは出来損ないの低賃金の雇われデザイナーなどが、どうでもいいイメージ画像に2MBとか3MBとかの恐ろしく重い画像を吐き出しているので注意。
それなりのリテラシーがあれば問題なく使い分けられるが、使いわけにはそれなりのリテラシーが必要なわけで、そこに付け込んできたのがWebPなのかもしれない。
WebPの読み方はウェッピーだと(笑)
Googleが2010年に発表した新時代の画像形式。
Photoshopで書き出せるようになったのは2022年のバージョンからなので、CS6などの古いバージョンでは標準機能としては書き出せない。
世界がひっくり返るほどの真新しい機能がないのが特徴なものの、よりファイルサイズに対して高画質であり、アニメーションや透過にも対応していたりと、過去の三銃士たちの特長を全部取り入れているようなフシがある。
人間は堕落する生き物だ。使い分けを考える必要がないことから、一部のニュージェネレーションたちには使われているということだろう。
WebPがウザい理由
まず、書き出すのに最新のPhotoshopだとか、対応した変換ツールなどが必要になる。
OS標準の画像ビューアーで表示できなかったり、使い慣れたソフトに読み込んだりできない場合が多く、ネットでダウンロードした画像をプライベートで使おうと思った時に不便を感じる。
う~ん、やっぱり過去の3形式があれば事足りんだけどね。
ファイルサイズだって、微妙な画質の違い程度だったらJpegの圧縮率を下げれば済むこと。ネットの回線やデバイスのスペックもアホみたいに上がっているのだから、使い勝手を犠牲にしてまで新形式に替える必要はないと思う。
キヤノンがEOS Mを葬り去って新しくレンズマウントごと作ったRシリーズという新型ミラーレスカメラみたいに、企業の商売の一環なんだろうけどね。
一般ユーザーにしたらどっちも迷惑な話だ。