病気と健康

「大学病院で全身麻酔」と20年脅され続けていた親知らずが街の歯医者で10分で余裕で抜歯できた話

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画像は実際のレントゲン写真

何もやる気が起きない気だるい日曜の昼下がり。

こういうブログなんて書くと小さな自由と平和を感じて心地いいわけだけど、悟りを開く境地に至って来てるんではないかしらん、などと脳裏に薄っすら思うわけ。

医療利権への不信感と親知らず抜歯

ところで先日の話。

20年前から歯医者に行くたびに「厄介な親知らずがありますよ」「大学病院を紹介しますよ」と散々脅されきた親知らずがあった。

去年、大学病院は自宅からアクセスが悪いのと、金持ちボンボンの医学生の実験台に利用されるイメージがあったので、プロの医者しかいない総合病院の歯科口腔外科に紹介された。

CT撮るだけで1時間も待たされたり、1時間も待って10分の説明を聞くだけで終わる回があったり、そもそも平日の昼間しかやっていないから普通の社会人は仕事休まないと通えないじゃん、という大問題もあったのだが、そのときは紆余曲折あって抜歯しなかったのである。

担当した医者が何となく乗り気じゃなかったのと、病院の建物は建て替えられたばかりで綺麗なものの、街中の歯医者に比べて雰囲気が悪い。街の歯医者だったらクラシック音楽とかオルゴールのジブリの曲が流れていたりするけれど、そういったものが一切ない。

専門用語を捲し立てながに「全身麻酔の方がいいんじゃないかなぁ」などというワードが飛び交うものの、それが医学的根拠のあるものなのか、それとも病院からしてみたら入院代や手術代を多く取れるからなのか、一般素人には診断が難しいというのもあった。

まぁ、総合病院とか大学病院だと、生死に関わる大病で入院したり通院している患者が多いというか、通常は街の小さなクリニックでは手に負えない人たちが多いわけで、お気楽な雰囲気はあまりないわけである。

水平埋伏智歯はそれほど珍しくはない

医学的には水平埋伏智歯と言うが、これはハンバーグやすりおろしリンゴに代表されるように、柔らかいものばかりを食べている現代人の退化した骨格の永久で、正常に生えるスペースが与えられなかったために、歯茎の中で悶々と水平に埋まったままの残念な状態の親知らずのことである。

完全に埋まっていれば放置しても問題ない場合もあるが、微妙に歯茎から顔を出していたりすると細菌に感染して歯茎が晴れたり痛んだり、周辺の歯にダメージを与えてしまう場合がある。

実際、上のレントゲンは少し昔のものだから隣の7番の歯が写っているが、親知らずが全ての原因ではないにしろ、7番の方が先にダメになって抜歯しているのである。

ハンバーグばかり食べている現代人は、むしろ正常に親知らずが生えている人の方が少数派で、大多数の人は斜めに生えていたり、水平に埋まった状態で生えているのである。

神経に近い場所にあるから、そのへんの歯科医では神経障害のリスクを負いたくないからと大学病院に紹介されてしまうことが多い。

実際は1千人に数人とかのレベルの確率的には低いリスクらしいが、矯正とかインプラントなど金になるものばかりに注力している歯科医からすると、金にもならずにリスクがそれなりに高い水平埋伏智歯の抜歯は、問答無用で大学病院送りにされてしまうことも珍しくない。

入院して全身麻酔のはずが、そのへんの歯医者で抜歯成功

総合病院では入院して全身麻酔を提案されたものの、信頼できる別の歯医者で相談したところ、「30分もあれば抜歯できる」との話だったので乗ってみることにした。

結論を言うと、総合病院では入院や全身麻酔を勧められた親知らずが、歯科治療で一般的な局所麻酔のみで、ものの10分程度で抜歯することに成功したのである。

その歯医者は以前、別の歯の抜歯をスムーズに成功させている実績があるのと、提携している口腔外科の専門医が日程限定でやってくるのがポイントであった。

大学病院や総合病院と違って、予約に3か月も待たされないし、口腔外科の先生の出勤日次第では「来週でも出来る」という素早さもポイント。最寄り駅から徒歩1分だし、平日だけでなく、土日も夜遅めの時間もやっているし、10分の説明を聞くだけで1時間も待たされる面倒っちい総合病院とは大違いの利便性だ。

むしろ普通の歯の抜歯よりラクショー!?

完全な個人の日記だから、他の人間が参考にするにはちとアレだけど、世間一般でネット検索すると、かなりしんどい書き込みにもヒットするから、入院レベルと言われる症例でも、実は街の歯医者で10分程度で抜歯できる場合もあると受け取って貰えると幸い。

ちなみに、拙者が水平埋伏智歯の抜歯体験をネット検索した場合は、大学病院で1時間や2時間かかったとか、入院して入院食を紹介している記事とかもヒットした。

でも、自分の場合は水平なうえに、専門医から見ても、ちょっと斜めに入り組んでて「珍しい症例」と難色を示すようなやつだったけど、やってみたら10分足らずで抜歯完了。

抜歯中や抜歯後のしんどさも、普通の奥歯の抜歯の方が精神的なダメージも含めて2倍はしんどかったら、あえて言えばラクショーだったよ。

水平埋伏智歯で大学病院送りにされそうで心がミニチュアモデルみたいになっちゃってる子羊は、口腔外科を掲げていたり、親知らずに力を入れている街中の歯医者も当たってみるとよいかも。

個人的に思うに、街中の歯医者でもほぼノーリスクで抜歯できるのに、やたら大学病院に送られそうになるのは、学会だとか、学閥だとか、医療業界や歯科業界の利権が絡んでいるような気がしなくもない。

余談 抜歯中の様子はこんな感じ

いくらラクショーと言ってもビデオとかは回していないのだけど、担当の口腔外科の女医はやたらと実況中継してくれる人だった。何も言わずにやられるのもビミョーだけど、実況は好き好きあるかな。

やり方としては、水平埋伏智歯は歯茎に埋まっているから、まずは歯茎を切開して露出させ、そのままでは引き抜けないので骨を少し削って、歯を何分割かにして抜くというプロセスを経る。

「歯茎切りますよー」ビロビロ!!!!

「骨削りますよー」ゴリゴリ!!!!

「歯割りますよー」バキバキ!!!!

やってることかなり大変だと思うけど、手際のよい専門医なら10分くらいでやってくれる。事前の説明とか麻酔とか糸で縫うのもいれて全体で正味25分の素早さ。

麻酔でほぼ痛みはないけれど、音のリアリティだけは半端なかった。顔の骨を通じて聞こえる音だからだと思うけど、最新の映画館の音響効果を上回るほどだった(笑)

ちなみに、費用は3割負担で4700円くらい。別途、薬代が700円くらい。

以上、一般人の親知らず抜歯日記をお届けしてみた。

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