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ネット通販業者の“裏交渉”は社会の仕組みそのものかもしれない

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ネット通販で商品を買うと、ときどき妙なメッセージが届く。

「悪い評価を消してくれたら全額返金します」「星を増やしてくれたらクーポン差し上げます」「星5にしてくれたらキャッシュバックします」などだ。最初は驚くし、次に呆れるし、最後には「いやいや、レビューってそういうものじゃないだろ」とツッコミたくなる。

けれど、ふと冷静になると、この構造は別に珍しいものでもなく、むしろ世の中の仕組みそのものではないかという気がしてくる。

実力より交渉で決まる世の中

本来レビューとは、商品や出品者の対応などの良し悪しを他者に伝えるための仕組みだ。

ところが、現実には見返りを提示すれば評価は動く。星の数は業者の交渉力で決まる。

これは仕事の世界でもよく見る光景だ。実力よりも印象で評価が決まり、根回しの巧さでプロジェクトが動き、誠実さよりも声の大きい人が得をする。ネット通販などのレビュー欄で起きていることは、社会のミニチュア版にすぎない。

真面目な人ほど損をする世の中

こちらとしては他者のために真面目にレビューを書いたつもりでも、業者から「評価を消してくれたら全額返金します。商品も返さなくていいです」と言われると、真面目さが急に“損な選択肢”に思えてくる。

これは一般社会でも同じだ。真面目に生きる人ほど報われず、ルールを守る人ほど損をし、ズルい人ほど得をする。レビュー欄は、社会の不条理をそのまま映し出している。

政治でもマスコミでも同じ

さらに言えば、「見返りで評価を買う」という行為は、規模を変えれば政治でもマスコミでも普通に起きている。

寄付をすれば政治家が動き、スポンサーがいればメディアの論調が変わり、広告費を払えば検索結果が変わる。レビュー欄で起きていることは、社会の大きな仕組みと同じロジックで動いているだけだ。

レビュー欄は嘘だらけ

悪い評価は見返りで消されるため、レビュー欄は“真実の墓場”になる。不都合な事実は隠され、声を上げた人は消され、本当の問題が見えなくなる。これは社会でも同じ構造だ。

結局、私たちは数字の世界で生きている。レビューの星の数、フォロワー数、売上、偏差値、年収。数字がすべてを支配する世界では、誠実さよりも“数字をどう操作するか”が重要になる。ネット販売業者の裏交渉は、その仕組みを小さく、分かりやすく、露骨に見せてくれているだけだ。

レビューの仕組みは世の中の仕組み

裏交渉で送られてくるメッセージを見ると、「おかしい」と思うと同時に、「まあ、世の中ってこういうものだよな」と妙に納得してしまう。

レビュー欄は社会の縮図であり、そこに現れる歪みは、社会全体の歪みと同じだ。見返りで評価を操作しようとする行為はもちろん間違っているし、規約でも禁止されているはずだ。

けれど、その構造自体は、私たちが日々暮らしている世界と何ひとつ変わらないのであった。

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