人は無意味なモノに憧れる儚い生き物だが、皆さんも憧れているシャインマスカットという、スーパーの入り口付近で妙に輝いているブドウ、その名もシャインマスカットを先日、人生で初めて食べたのである。
激安スーパーの特売日でも1パック1千円くらいするし、まともなスーパーだったら2千円以上する高級なブドウである。
シャインマスカットは雰囲気込みの料金
シャインマスカットは別名「ぶどう農林21号」というくらいなので、広島生まれのれっきとした日本のブドウである。
ぶどう農林21号だと思って食べると、個人的には正直なところ、コスパが悪いブドウと言わざるを得ない。
1粒1粒を食べるたびに「シャリーン、シャリーン」と小銭が落ちていく音が聞こえてくる。
味はマズくはないが、値段相応の喜びがあるかというと微妙なのだ。
ブランド品や嗜好品のごとく、目で楽しんだり、雰囲気を楽しむブドウなのだろう。
激安スーパーでシャインマスカットを買っても喜びは薄い
駄目だとは言わないが、薄汚れたディスカウントストアでブランド品のバッグを買う感じに近い。
お誕生日パーティーとか、何らかのライフイベントで食べるようなブドウに感じたのである。
なぜ世間でこんなにシャインマスカットが持てはやされているか理解できなかったのは、一般世間の感覚を持ち合わせていないからだと思うと少し寂しかった。
ブドウ業界のことは詳しくはないが、この世にはシャインマスカットより美味いブドウがきっと存在するはずだ。