WEB制作

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【考察】Webのテキスト本文を#666とかにするのはアクセシビリティ的によくない

今回はWebデザイン七不思議の一つを考察してみる。

100%の黒である#000はテキスト本文において基本的に使われない。というか、タブー視されているということである。

紙の印刷物だったら本文は100%の黒インクが使われるのは家庭用プリンターでも商業印刷でも普通で、デザイン的に凝った印刷物くらいでしかグレーなどを含む黒以外の色は本文として使われることは少ないだろう。

よく使われるのは#333のグレー

企業のサイトでも個人のサイトでも、本文によく使われるのは言われないと気付かない程度に黒よりも少し明るい濃いグレー色の#333である。

なぜ#333なのかは諸説あるが、白い背景に真っ黒の文字は目が疲れるからとされている。都市伝説かよ、というツッコミはとりあえず置いておく。

東京タワーが333mだからというのは関係がないようだが、Goolgeやアマゾンは#333付近の似たような濃いグレーを使っている。

誰が流行らせたかわからないけど、全世界的にそういう暗黙のルールになっているようだ。

宇宙に漆黒の闇は存在するのかしないのか

地球の自然界には100%の黒は存在しないというのが根拠になっているのかもしれないし、そうでないかもしれない。

Web以外のもっとまともなデザインの世界でも真っ黒は使うな、と言われることがあるんだとか。

100%の黒は宇宙にしか存在しないことになっているから、ちんけなWebデザイナーというか人間ごときが漆黒の闇を使うのは紙に背くということなのか。

ブラウン管時代には焼け付きという現象があったが、それが関係するのかどうかは定かではない。

#333はともかく#666 は薄くて目に悪い

偉い人はともかく拙者みたいな底辺Webデザイナーから言わせてもらうと、#333はともかく#666 は薄くて目に悪いし、普通に読みにくい。

今どきのそこそこマトモなモニターならともかく、一昔前や二昔前の古いモニターを使うと美味ようなグレーは色が飛んでしまって読みにくいのだ。というより、読めないので離脱してしまう。

#333は拙者も世の中の流れに合わせて使うが、なぜ本当の黒ではダメなのか15年くらいWeb界隈の仕事をしていても明確に答えることができない。

アクセシビリティ的にはコントラストを稼いだ方が正義なんだし、それを考えたら#666や#333は間違いにより近いこともなる。

俺が言えるのは、#666派を全否定する気はないし人様の勝手だが、せいぜい#333くらいで世渡りするのがよいのではないかと思う。

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【SEO】コンテンツの更新頻度はSEO評価には全く関係がないという事実

SEO会社の人間は真顔で嘘をつける詐欺師ばかり?!

SEO会社と付き合ったことがある人や、SEOに関する情報収集に余念がない人なら誰でも知っていることがある。

それはSEO界隈ほど嘘がまかり通る業界は少ないということ。しかも、それを高額な商売にしている人たちが大勢いるという事実もある。

言ってしまえば、嘘の情報やアドバイスで金をとるのだから詐欺とも言えなくもないのではないだろうか。

前置きがグダグダになってしまいがちだが、今回紹介するSEOの嘘は「コンテンツの更新頻度はSEOに関係ない」という真実。ソースは俺。

実際に更新頻度を変えてテストしてみた

先日、仕事関係でやり取りしたSEO詐欺会社の人が真顔で言うのは「コンテンツの更新頻度はSEOに大いに関係がある」ということ。

ほんとかよ~、と思ったとしても実際に検証する人は少ない気がするが、俺は個人で運営している複数のサイトで更新頻度を変えるテストをしたことがある。

3年以上かけて複数サイトで検証した結果、毎日更新、週1更新、月1更新、1年間全く更新なしのいずれのパターンにおいても、更新頻度が低い(または更新がない)からと言って、検索流入が下がるということは全くなかったのである。

仮説だが、SEO会社の人はGoogle関係者の解説とかを鵜呑みにしているだけで、自分でテストなんかしてないはずだ。だからエビデンスも出せないし、口から出まかせで金をとっているのではないかと思えなくもない。

まぁ毎日更新すれば1年で365コンテンツ増えるからアクセスは増えるけど

ほんの少しだけSEO詐欺会社の擁護をすると、毎日更新すると1年で365コンテンツ増えるから、その増えたコンテンツ分のアクセスが増加するという効果はある。

下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるので、クソみたいなコンテンツでも多い方が流入は増えるというわけである。

経験上だけど、良質なコンテンツだったら、古くなっても歴史的な意味などでコンテンツの価値は下がらないし、自動販売機のごとく勝手に流入して稼いでくれるサイトにすることもできるから、個人でやってるサイトなんかだったら、SEOの定説とか考える必要ないと思う。

サラリーマンが上司に睨まれながら運営している会社のサイトだったら、わけわからんSEO会社のアドバイスに従った方がまぁ楽だよね、というか給料貰うのを目的でやってるから、会社の金使って頑張ってるポーズは出来るんじゃないかしらん。

※この記事は独自検証によるエビデンスを元にしたものであり、銀河系全体の全てのケースを検証したものではないでござんず。

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ウェブアクセシビリティに取り組む企業の社内研修がズブズブすぎた件

アクセシビリティとは障がい者や高齢者対応のことではない

それなりに実務数年くらいWebデザイナーやコーダー、ディレクターなどの仕事をしていると「アクセシビリティ」とか「Webアクセシビリティ」という言葉に出くわすと思う。

Web系の人でも個人サイトとかフリーランスの人、零細~中小企業、エンタメやECなどの特定のジャンルだとそんなに関係ないというか、気にしてない、むしろ「アクセシビリティって美味しいの?」というスタンスの場合も多々あると思う。

大体はWebアクセシビリティが問題になるのは、日本では主に大企業や地方自治体など公的なWebサイトの場合である。

ウェブアクセシビリティとはなんぞ?

なぜかWebアクセシビリティではなくて“ウェブ”アクセシビリティと全部カタカナ表記する場合が比較的多い。俺は前者の方がしっくりくるけど。

検索したら色々な説明が出てくるけど、かなり解釈が色々あって説明がまちまち。一つの用語でこれほど色々解釈があるのは珍しいのではないか。

総務省の資料によると「ウェブアクセシビリティとは、高齢者や障害者を含め、誰もがホーム.ページ等で提供される情報や機能を支障なく利用できることを意味します。」となっている。

障がい者や高齢者対応のことではない

総務省からして「高齢者や障害者」というワードを先に持ってきているので、制作者側がすべきことは技術的な高齢者や障害者対応のことだと認識しがちなのが問題点である。

具体的には技術面でいうと、視覚障がい者でも内容が把握できるように画像にAltを入れるとか、文字を大きくするとかがわかりやすいが、本格的にスクリーンリーダーだけでもOKなサイトを作ったり、キーボード操作だけでピンピンしてしまうようなサイト制作は普通のWebデザイナーでは無理だろう。

なにしろ、普通のWebデザイナーはクソ上司とかクソみたいなクライアントから頼まれた通りに、バナーで使う背景素材を合成したり、ややこしいレイアウトをCSSで組んだり、冷や汗書きながらJSやjQuelyの挙動を組み込むのがメインの仕事だからである。

5年や10年Webデザイナーをやっている人でも、視覚障がい者でも不便利用できるサイト制作など全く取り組んだことがないという人が多いことだろうか。

すべての人に使いやすいWebサイトを作るのが目的

前述のように、ウェブアクセシビリティと口うるさく言われる場合、わかりやすいのが障がい者や高齢者対応だからというのはあるだろう。

実際、日本は世界一の高齢者大国で人口の3割くらいは高齢者だし、これから高齢者はもっと増える。

東京や大阪をはじめ、政令指定都市級の地方都市にいると実感しづらいが、今どきは田舎の市町村にいったら平日の昼間に大通りに行っても、そこには老人以外は誰もいないのが普通である。街全域が老人ホームみたいな光景だ。

話を元に戻すと、ウェブアクセシビリティの最大の目的は、どんなデバイスだろうと、どんな人間だろうと、誰もが使いやすいウェブサイトを目指すというところにある。

ウェブアクセシビリティで想定しないとならない人の例

大手企業の社内研修や、アクセシビリティ専門のコンサル会社などでよくやるウェブアクセシビリティ研修ではさらっとしか言われないが、筆者が考えるには次のような人であろう。

というよりは、すべて筆者の要望である。

気の短い人でも使えるサイト

知りたい情報をサクッと短時間で調べられること。

まどろっこしいメニューや、季節の挨拶的な導入部分は最小限に抑えるか書かないこと。

頭の悪い人でも使えるサイト

みんながハーバード大学を出ているわけではない。

小3の知能と経験だけで使えるサイトを目指すこと。

回線が細いでも使えるサイト

自宅の光回線ならともかく、出先のスマホの通信速度は遅いので、重いサイトは表示されるのに20秒はかかる。

5Gがあるからダイジョウブじゃんなんて思っている人は、味噌汁で顔を洗って出直さないとならない。

企業で行うウェブアクセシビリティ研修がズブズブに感じた理由

筆者は仕事側、某大手企業と別の某大手企業でウェブアクセシビリティ研修を受けたことがある。

その内容は主に新人Web担当者向けに外部の専門家を招いて講義を行うものであって専門的なものではあるけれど、主催者側の企業が全くもって言うほどアクセシビリティが出来ていないと思わざるを得ないなぁ、という感想を持ったのであった。

なぜそう思ったのかを挙げてみる。

トップページのファーストビューで強制的に動画再生

制作会社とかデザイン重視のサイトやエンタメ業界では多いし、しょぼい内容でもリッチに見える効果はあるけれど、電力会社とかBtoBで古くからの顧客メインで商売している企業がトップページのファーストビューでしょうもない動画を強制的に流す意味がわからない。

意味があるとしたら、企業の傲慢さと担当者の自己満足であろう。

閲覧者側は迷惑でしかない。

トップページで動画を流すレベルの企業だったら、画像の容量も不必要に大きいことが多いので、格安SIMを使っているユーザーだったら、あっと言う間に通信上限に達してしまう。

高額の外部講師の研修をやっておきながら、アクセシビリティを考えていない良い例。

画像のaltが入っていなかったりまちまち

ウェブアクセシビリティに加え、SEO研修までやっている企業なのに画像のaltが入っていたり入っていなかったりとマチマチ。

実際、マシンリーダブルなサイトを作るにはもっと色々なパラメータなりプロパティやらが必要だが、超基本的なことすらできていない。

無駄にゴチャゴチャしたり作り

こういう企業に多いが、無駄にゴチャゴチャしたレイアウトを作りたがる。

時代はスマホファーストで1カラムのシンプルなサイトが主流になろうとしているが、何カラムにも複雑な構成にして、jQueruのギミック満載が良いことだと勘違いをする。

無駄にレスポンシブ対応が細かいのも特徴。

アメリカだとアクセシビリティができてないと訴訟に

日本では国の定義や、Webに関わる職業の人でもアクセシビリティをよくわかっていなかったり、わかったつもりになって実践できていない大企業なども多いが、訴訟大国のアメリカではウェブアクセシビリティができていないと訴えられるのだそうだ。

グローバル展開する企業なんかでは真摯に取り組む必要があると言えるだろう。

にしても、スクリーンリーダー自体は今どきのPCのOSやスマホには標準で組み込まれているけど、スクリーンリーダーでの読み上げチェックなんて個人サイトレべルでは普通やらないよね。