サラリーマンとか無職、フリーターなどが中途半端に株をやっても良いことは何一つないという話。
ここらで人生一発逆転したいという気持ちは痛いほどわかるが、一発逆転どころか、再起不能なほど転落してしまう可能性の方が高い。
株をやると目先の生活費にリスクがあるのはもちろんのこと、それ以外にも目に見えない損失が高い確立で発生する。
株をやると仕事や日常生活に集中できなくなる
平日の日中は株が盛んに売買されるため、相当図太い神経を持っているか、リスクを認識していない人である場合以外は、常に自分の持っている銘柄の変動にビクビクして過ごすことになる。
含み損が出ている時はもちろん、含み益が出ている時だって暴落しないかとビクビクしている。
サラリーマンの人だったらトイレでこそこそスマホをチェックしないとならないため、本業に身が入らなくなる。
毎日、株関係のニュースをチェックしないとならないし、夜間も夜間取引があるから、仕事の勉強や趣味に没頭することもできなくなる。
逆に、株をやっているのに本業と両立できているのも危険。
暴落した時に自動で損切りできるように設定できているならまだいいが、ほったらかしにして儲けられるほど株の世界は甘くない。
え? 「俺は、私は、株を持っていてもビクビクなんてしない」だって?
いや、それはそれでかなりヤバイ。もっと気にするべきだ。大手安定企業の株だって、1年の間で半分以下になったり2倍以上になったりするのはよくあることだから。
やがて精神を消耗して食事すら美味しく食べられなくなる
そもそも、株は何のために存在するのか考えたことはあるだろうか?
大抵の人は「そこに株があるから株をやる」くらいの認識で株を始めたと思うが、株というのは文明経済の行き着く果てなのである。
人類は元々は物々交換をして暮らしていたが、カネの登場によって分業や個人の社会における役割分担が極度に進んだ。
その延長線上に現れたのが株式市場だと考えることができる。ヒトの肉体から相当遠い所でカネだけが売買されるような世界なのだ。
日本は国民不在の国家と言われたりもするけれど、株は経済のための経済であり、そこに一般個人が介入して得られる幸せは小さい。
株をやることで幸せが5つ手に入るとしたら、95もの不幸を背負わされるのがオチなのだ。
株を知った上で株をやらない強さというのもある
とは言っても、今の文明社会の経済から株をなくすのは難しいだろう。
人類のイノベーション(笑)を加速させるのに株が役に立っているとされるからである。
勢いのある企業に世界中からカネが集まることで、人類の暮らしを変える革新的な製品やサービスが生まれやすくなる。
株式市場に参加することで、人類のイノベーション(笑)への貢献は多少なりともできていると言えるだろう。
ただ、個人の幸せと人類のイノベーション(笑)のどちらの優先度が高いかというと、普通は個人の幸せであるはずだ。
コツコツ貯めたカネを株で失った人の話を聞くたびに、幸せの優先度というものを考えてしまう。
確実に言えるのは、夕飯の豚カツを買うカネを犠牲にしてまで株をやらない方がいいということだ。
株は中毒性があるから、含み損に困っている小鳥ちゃんたちはサッサと損切りしてしまった方が幸せな気がする。
あらゆる株主優待は損失の元凶
株主優待という日本独特の仕組みがあるが、これはお得でも何でもなく、一般人が手を出すと損失を生む元凶となる。
例として、大手ビール会社だと権利発生日に100株所持している場合、スーパーで買ったらビール4缶、せいぜい800円程度の優待品が送られてきたりする。
株の初心者だった頃は、タダでビールが貰えて株って何て素晴らしいのだろう・・・とアホなことを思ったものだが、実際のところ、せいぜい800円で買えるビールである。そんなんものに喜んでるようでは未来はない。
大手総合スーパーのイオンだと、100株所持でイオン直営売り場の大体の商品が実質3%引きになるオーナーズカードが送られてくる。
これはわかりにくいが、実際はイオンが得するだけである。
イオンで買い物すればするほど本人は得になるが、裏を返せばイオンで買い物しないと得しないという特長があり、結局はイオンだけが常に得する仕組みになっている。
そもそも、イオンの食品はそこらの中堅スーパーより5%くらいは何でも高いので、オーナーズカードなど使わずに、そこらの中堅スーパーで買った方が安い。
薄々思ってはいたが、これを100%理解するまでに3年半もかかったのは我ながらアホだと思う。
ついでに言うと、イオンの株主が入れるイオンラウンジも以前別記事で書いたがショボすぎて行く価値はない。
株主優待で得するはずが大損することが多い
株主優待は特に要注意である。
小学生の時に習ったと思うが、タダより高いものはないのである。
よくあるパターンが権利発生日に800円相当のビール欲しさに高騰して翌日に暴落するパターン。
その会社が儲かっている場合は1~2週間くらいで元の株価に戻ってくることも多いが、2020年頃に優待品であるオーナーズカード目的で買ったイオンの場合はそうではなかった。
当時3300円くらいで買ったが、2000円台前半まで下落して元の株価に回復するまで3年間もかかったのである。
二度と戻ってこない場合もあるので10万円くらいの損失が出た時点で損切りした。
3%引きのオーナーズカードなんて、せいぜい頑張ってイオンで買い物しても半年で3千円くらいの還元を受けるのが精いっぱいなので、99.700円も損したことになる。細かく言うと半年で2千円くらいの配当があるが、それでも9万円以上も大損したのは間違いない。
普通の人が暮らしている場合、普段の生活で9万円も損失を出すことは株以外ではギャンブル以外にないだろう。そもそも一般人が勘でやるような株はギャンブルそのものだが、駐車違反やスピード違反でもこんなに罰金取られることはないはずだ。
これが株主優待の実態なのだ。
もっとも、うまくやる人は信用取引で売りを仕込んだりするが、半端な一般人が信用取引で失敗すると、それこそ命まで取られることになりかねない。
株や経済ニュース自体が相当つらないものである
社会人だったら経済ニュースくらい目を通すのが「世間」の普通なのかもしれないが、経済ニュース、特に株の値動きなんてものは相当つまらないものである。
何かの製品がヒットしたら「材料」と取り上げられて株価がその日に限って上昇する。
だが、一般人がそのニュースを把握したタイミングでその銘柄を買ったとしても、大体はジャンピングキャッチする。
やっと買えたと思ったら、一番上がり切ったところで買ってしまうのである。
早ければその日の午後か、翌日には確実に値下がりするので結局はほとんど儲けられないか、損失が出るだけで終わってしまう。
経済や株のニュースを追いかけたところで、こんなつまらないことばかりを経験することになる。
経済が発展すると人間の生活が脅かされることになる
やれ世間は消費を増やせ、経済を発展させろという風潮がある。
そもそも、世間にある会社というものが利益を追求する組織であるが、株は(株式)会社の発展を加速させるために出来た仕組みである。
普段の生活を見渡せばわかるが、消費を増やすと一人当たりが出すゴミの量が増える。
自分の場合、消費と言ってもスーパーの惣菜くらいしか買っていないにも関わらず、1週間で大きいゴミ袋がパンパンになる。
1人ですら1週間でゴミ袋がパンパンになるのだから、何十億人が同じくらいゴミを出しているとしたら人類の未来は暗い。
自分の地域では燃えるゴミの日が週2回あるが、最大で週2回のペースでゴミ袋がパンパンになるのを想定しているらしい。
人によっては服や雑貨、家具、家電などを必要以上に買いまくっては捨てているだろうから、人類が出すゴミによって地球環境は日々破壊されているのだ。
人類を自ら破滅に追いやる経済の仕組みの一つが株だとしたら、もはやそれに打ち込む価値は微塵もないと結論を出すことができる。
環境破壊の進行を遅らせるには消費や経済活動を最小限に抑えることが大事なのである。
株をやる→環境破壊が進む→世界平和の否定
日本でも環境破壊に対する問題意識はそれなりに世間に浸透していると思うが、先進国である日本と開発途上国などにおける環境破壊によるダメージは次元が違う。
途上国では環境破壊によって自然災害を誘発し、食料難に陥ったりして部族間の戦争を誘発する事態になる。
何気なく株をやることで企業の経済活動を活発にさせ、その結果として環境破壊を加速させることになり、さらには戦争を誘発する可能性すらなある。
株をやるというのは極論を言えば、平穏な暮らしや世界平和を否定する行為とも言えるのではないだろうか。
それでも株をやり続けるかどうかは、あなたが自分で決断しないとならない。