
画像は味噌ラーメン(記事と関係ありません)
まず最初に整理しておきたいのは「生命保険=死亡保険」ではないということだ。
生命保険という言葉はとても広い概念で、死亡だけでなく、病気やケガはもちろん、人生の広い範囲に関係した保険の総称である。医療保険、がん保険、介護保険、さらには養老保険や学資保険のような貯蓄型の保険までも含んでいる。
しかし、世間の半分くらいの人は「生命保険=自分が死んだときにお金が出る保険」と狭く理解しているものの、この記事で扱うのは生命保険の中でも「死亡保険」と呼ばれる特定ジャンルについてである。
目次
死亡保険の目的は遺された家族の生活を守ること
死亡保険の役割は非常に明確で、自分が死んだあとに遺された家族が困らないようにするためのものだ。
配偶者の生活費や子どもの養育費など、家族の生活基盤を維持するための資金を確保するのが目的である。
つまり、死亡保険が必要かどうかは「自分が死んだときに困る人がいるかどうか」で決まる。独身で扶養家族がいない場合、良くも悪くも、自分が死んでも困る人が誰もいないため、死亡保険の必要性は自然と低くなる。
独身者には保険金を受け取る相手がいない
死亡保険は、自分が死んだときに誰かの生活を支えるためのお金を生み出す仕組みだ。
しかし、独身者の場合、養っている家族がいないケースでは、保険金を受け取る相手が一般的には存在しない。死亡保険は自分の死後に支払われる性質上、自分では受け取れないため、「自分のための死亡保険」というものは成立しない。
葬儀費用のために死亡保険に入る必要はない
独身で家族がいない場合、そもそも「葬儀をする必要があるのか」という問題がある。
誰かを呼ぶ必要もなく、形式的な葬儀を行う理由もない。実際、身寄りのない人や単身者の多くは、火葬のみで済ませるケースが増えている。葬儀をしないという選択は、今では珍しいものではない。
直葬・火葬式なら10万〜20万円台で済む
仮に最低限の火葬だけを行う場合、費用は10万〜20万円台で収まることが多い。
一般的な葬儀のように100万円以上かかるわけではない。自治体によっては、さらに安く済むこともある。つまり、独身者が必要とする葬儀費用は小さい。これは死亡保険に毎月保険料を払って備えるほどの金額ではない。
この程度の金額なら医療保険の死亡特約などで十分対応できるし、県民共済などでは独身者にはオーバースペックなほど死亡時の支払額が設定されていることもある。仮にそういったものに加入していなくても、普通に現金で貯金しても対応できる程度の金額だ。
独身者が優先すべきは医療保障と生活防衛資金
独身者にとって本当に重要なのは、自分が生きている間に直面するかもしれないリスクだ。
病気やケガで働けなくなる可能性や、入院費がかかること、生活費が不足することなど、現実的なリスクに備える必要がある。これらにはネットの安い掛け捨て医療保険と生活防衛資金(貯金)の組み合わせが最も合理的だ。
例外的に死亡保険が必要になる独身者のケース
ほとんどの独身者には死亡保険は不要だが、例外もある。
親などを扶養している場合や、事業をしていて借金が残りそうな場合、あるいは誰かに遺産を残したい明確な理由がある場合などだ。
しかし、そういった状況にない独身者に必要性は薄い。
独身で扶養家族がいないなら死亡保険はほぼ不要
独身で家族がいない場合、葬儀を行わないという選択肢も普通にあり、仮に火葬だけ行うとしても10万〜20万円台で済む。
これは医療保険の死亡特約や、貯金で十分対応できる金額であり、死亡保険で備える必要性はない。
守るべき相手も保険金を受け取る人もいない以上、死亡保険に加入する合理性は限りなく低い。独身者が優先すべきは、自分の生活を守るための医療保障と生活防衛資金であり、保険は「誰を守るための保険なのか」を考えることで、本当に必要なものだけが見えてくる。








