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JR石北本線を守れ! オホーツクへの輪行ができなくなる!?

石北本線はオホーツクへのアクセスの要

JR北海道が発表した「単独では維持困難な路線」に石北本線が含まれており、沿線自治体は危機感を募らせている。

大雑把に言うと北海道の人口分布は札幌周辺や函館、旭川など西側が多く、旭川以東の地域は人口が少ない。現在も鉄道が残っている地域としては、石北本線沿線は人口約10万人の北見市が最大で、他は人口3万人台の網走市、約2万人の遠軽町が主要な街。

筆者はこの地域で育ったが、多くの家庭が自家用車を持つ地域なこともあり、2~3時間以上の待ち時間が当たり前のダイヤの不便さもあって、地元の人はちょっとした移動ではまず列車に乗らないというのが根本問題と思う。

道東地域は太平洋側の釧路周辺は釧路湿原などがあることから観光客が多いのだが、オホーツク地域はこれまで真剣に観光客誘致を実行してこなかったのではないかと思う。

地元も路線維持に本腰を入れる構え

沿線自治体である遠軽町では広報誌にて路線維持のためのアイデアを募集していた。


・遠軽町出身の漫画家である安彦良和さんが作品に携わった「機動戦士ガンダム」のラッピング列車を走らせる
・「生田原駅」を「生田原温泉駅」に改名する

出典: engaru.jp

地元出身の漫画家とのコラボは、ルパン3世の車両を走らせている根室本線があるが、なぜか石北本線にはそういったものがなかった。地元出身者としては、もっと前から取り組むべきだったと思うが、こういったことは観光客誘致のためには早急にやったほうがいいと思う。

「生田原駅」は駅前に温泉ホテルがあのだが、確かにこのままの名称では知らない人は誰も降りない。釧網本線では川湯温泉などの温泉という名のついた駅があるので、これももっと前から見習うべきだったと思う。

個人的には観光客に依存し過ぎるのはよくないので、地元の人が利用しやすいように、道央などのように「休日フリー切符」のようなものを出してはどうかと思う。例えば、遠軽~網走の普通列車フリー切符で3,000円くらいだったら、ぶらっと地元の人が列車で旅しようという気持ちになるのではないだろうか。

列車がなくなると自転車輪行もできない

筆者はこの地域の列車をよく利用するが、最近のライトな大学生などの自転車旅行グループは峠越えを好まず、輪行でパスするようなケースも多いようである。

確かに経験者でも峠越えは体調や天候などによっては危険が伴うので、一つの方法だと思う。

しかし、石北本線がバス転換などすると北見峠は自力で越えるしかないし、万が一の時に駆け込み寺的に輪行するというのが選択肢からなくなってしまう。自転車を始めて間もない人が気軽に訪れることができなくなってしまう。



沿線の見所スポット

・遠軽町
人口約2万人の沿線では比較的大きな町。紋別、湧別、サロマ湖方面へ自転車、バスで行くことができる。秋にはコスモスが満開でイベントが行われる。2017年にはMay.Jが来て熱唱した街。


・北見市
冬季は-20度くらいだが真冬に外で焼肉をやるイベントが有名。沿線最大の街だが、玉ねぎの街としても知られる。

・網走市
網走湖に無料のキャンプ場があり、また日帰り温泉施設も多いので、旅行に便利。オホーツクでは最も観光客に目を向けている街だろう。

道外から訪れるには飛行機+鉄道がおすすめ

北海道に来る旅行者はレンタカーを利用する人もいるが、慣れない道であることや北海道特有の交通事情もあり、便利な反面、事故に合うリスクもある。

当サイトでおすすめしたいのは、飛行機で現地に訪れ、鉄道+自転車で沿線自治体を回るスタイル。

道東地域では女満別空港が最も大きな空港で、東京や大阪などから発着便が多い。旅行日数を確保できる場合は、全国主要都市に航路がある札幌の新千歳空港から、特急が使用できるフリー切符を使って道東にアクセスのもオススメだ。移動距離は長くなるが、広い北海道を満喫できることは間違いない。

この記事では自転車旅行者にも大切な鉄道の存在を、今一度考えてみた。



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【オホーツク】生田原のちゃちゃワールド再訪

以前、自転車旅行記本編でも訪れた『ちゃちゃワールド』に再訪した。

車での旅行者が多いが・・・

現・遠軽町内である生田原にある、世界の木のおもちゃをテーマにした博物館、ちゃちゃワールド。車社会の北海道で、老朽化したキハ40とキハ183しか走らない土地であることもあって、やはり車で訪れる人が多いのだが、生田原駅からも徒歩10分程度とそんなに遠くはない。

この地域、駅付近に万人におすすめできる観光地は少ないのだが、生田原駅の目の前には地元ではよく知られた温泉ホテル、ノースキングがある。朝6時~朝8時までの朝風呂は300円で、10時以降も500円と非常にリーズナブル。朝食やランチが付いたお得なパック(いずれも千円程度)もあり、ちゃちゃワールドとの入館セット券などもある。

無料休憩施設と有料部分

道の駅ではないが、道の駅的な休憩スペースもあり、お土産などが売られている売店などは入館無料ゾーンにある。

大人600円程度を払うと魅惑のおもちゃ展示スペース。館内は観光シーズンの土日などを外せば空いており、ゆっくり見学できるだろう。一部には機械仕掛けされたオモチャを動かしたり、ブロックタイプのおもちゃで遊んだりすることもできる。

意外と便利なJR石北本線

北海道の道東や道北としては、意外と石北本線は便利。朝6時25分くらいの遠軽発の普通列車で生田原で降りて、温泉と食事を楽しみ、8時50分くらいの列車で北見に行き、夕方の北見発遠軽行きの列車に乗ったりすることも可能。

特急が走っていない釧網本線や花咲線などは、1両編成の車両に観光客がびっしりということもあるが、石北本線ではリッチな観光客やビジネスマンは特急利用と住み分けされているのか、普通列車は1人1ボックス確保できるのが通常。

運転感覚も釧網本線や宗谷本線みたいに4時間以上空くということはなく、利便性は高い。

生田原駅すぐで、ちゃちゃワールドにも歩いて行けるホテル。
レストラン、日帰り入浴あり。