人との関りが希薄になりがちな現代社会。
そんな現代社会ではあるが、進学や新しく社会人になったり、転勤その他でアパートやマンションに引っ越しをする時に「隣人に挨拶すべきなのか?」というのは一つの悩みの種になっている人もいるのではないだろうか?
世間一般の常識としては挨拶するのが一般的
世間一般の常識としても、個人的な感覚からしても、両隣や上下に入居者がいる場合は挨拶するのが好ましいとされている。
むしろ、挨拶することのメリットは計り知れなくて、デメリットは何も存在しない。
挨拶することで得られるメリット
あくまで一例だが、入居時に隣人に挨拶することで得られるメリットを挙げてみよう。
その物件ならではのローカルルールを教えて貰える
隣人が長く住んでいる人の場合、長く住んでいる人間だからこそわかるローカルルールや知恵の類を教えて貰える可能性がある。
ガスが急にでなくなった時はどうしたらいいだとか、怪しげな訪問販売への対処法だとか、不審者の情報なんかも共有して貰えるかもしれない。
昨今の不動産会社や管理会社なんてそっけないものなので、実際にその物件に長く住んでいる人を見方に着けるメリットは計り知れないのだ。
そもそも、夜間や休日は管理会社なんか急に対応してくれるわけはないから、身近な隣人の助けほど頼りになるものはない。
災害や緊急時に助け合う気持ちが生まれる
大地震や火災などの緊急時が起きた時、顔を知っていることで助け合うという気持ちが生まれやすい。
緊急時において、顔もわからずにどんな人間が住んでいるのかも全くわからないのでは気に掛けることもないけれど、挨拶して顔を売っておけば連帯して危機を乗り越えようという気持ちが生まれやすいものである。
お互いに生活音などに配慮しようと気持ちが生まれる
アパートやマンションというのは物件のグレード等にもよるが、大なりの小なり、生活音が隣室や上下階に伝わってしまうものである。
どんな人間が住んでいるかわかっていればお互いに注意しようという気持ちが生まれやすいし、大きなトラブルに発展する前に本人たち同士で解決できる道も生まれやすい。
逆に、隣人の顔も知らないのでは悪い感情ばかりが増幅されて大きなトラブルに発展してしまう場合もある。
思わぬコミュニティに入れる場合もある
年齢や趣味などが近い場合は、挨拶がきっかけで思わぬコミュニティに加入できる場合もある。
昔、住んでいたマンションで実際にあったことだが、同じフロアに住んでいた人がパーティー好きな人で、挨拶がきっかけでその人のコミュニティに入れてくれたことがあった。その土地に初めて住んだばかりで、まだ知り合いなどもいなかった時期なこともあって嬉しかった。
醤油が切れた時に貸して貰える(かもしれない)
隣人や貴方の人となりにもよるけど、急に醤油が切れて困った時に貸して貰えるかもしれない。
隣人が唐揚げをいっぱい上げ過ぎた時にお裾分けして貰えるかもしれないけど、これはお互いの人柄次第と言えよう。
挨拶をしないデメリット
基本的には上記メリットの真逆である。
メリットこそあって、特にデメリットは存在しない。
世間一般の社会人としての常識的なマナーなので、しょっぱなから常識やマナーのない人と思われてしまうだろう。
考えてみると、越してきた隣人で挨拶がなかった人は、昼夜問わず人を呼んで騒いだりと、全員もれなく非常識人間ばかりであった。
人見知り等が理由で挨拶をしなかったとしても、遅かれ早かれ、出入りの際に必ず隣人と顔を合わせることにあるから、その度に気まずい思いをしながらずっと生活していくことになる。
これは相手にとっても本人にとっても大きなデメリットであろう。
挨拶をするのは防犯面で良くないとされることもあるけれど
隣人に挨拶をするのはメリットこそあって、デメリットは存在しないものと思うけど、女性の一人暮らしなどで防犯面から挨拶をしない方がいいとされるケースもあるという。
ただ、個人的な経験では今までに隣人が何人も入れ替わったが、挨拶をして来なかった場合でも2~3か月以内に必ず出入りの際に顔を合わせることはあるので、挨拶しなかったとしても、いずれは隣人と顔を合わせることになるのは確実である。
例外として挨拶をしなくてよいと思うケース
メリットを考えると挨拶をした方がよいケースが大半な一方で、以下のケースでは挨拶は必須ではないと考えられるものを揚げてみる。
1~3か月程度の短期滞在が確定している場合
マンスリーマンションなどで一時的な滞在の場合は、長い付き合いではないので省略しても良いと思われる。
全室がマンスリー契約の場合は隣人も短期滞在の可能性が高いが、物件によっては賃貸や分譲などが混在している場合もあるので気を付けよう。
ちなみに、レ〇パ〇スはマンスリー契約もある一方で、物件によっては普通に賃貸契約が大半だったりする。自分の契約形態だけで早とちりしない方がよい。
具体的に挨拶はどうすればよいのか
最近の若い人などは、考えることよりも何でもググったり他人に聞かないと判断できないので以下は挨拶のパターンの一例。
挨拶のテンプレート
「こんにちは(こんばんは)、〇号室に引っ越して来た△△(苗字)です。お世話になりますがよろしくお願いします」
渡すもの、手土産など
手ぶらじゃ大人としてアレなので、500円程度で買えるタオルなどの生活必需品や、遠方から越して来たなら地元の銘菓などがグッドである。
あまり高額な物や貰って困るものはNGだが、手土産を貰って嫌な気持ちになる人はいない。
手土産があれば、緊急時など何かあった時にきっと協力して貰えることだろう。