
スーパーの値引きシール弁当に群がる人たちって必ずいるよね(画像はイメージ)
人は3度も過ちを犯さないと真実に気付けないのかというセルフ突っ込みは置いておくとして、スーパーの値引き食品によって人生3度目の食中毒患者になったのでござる。
値引きシール=毒入りと読もう
1度目は半額になった鶏肉が原因。
2度目は半額になった大した旨くない親子丼が原因だった。せめて旨い親子丼ならよかったが、弁当の類は調理状態や陳列状態が悪ければ、人を死に至らしめるほどの猛毒となる。
症状は黄色ブドウ球菌のように思えた。内臓をすべて吐き出すほどの勢いで嘔吐した。死ぬかと思った。1週間ほどは嘔吐と下痢で生きた心地がしなかった。
食中毒は生の肉や魚でなりやすいイメージがあるが、調理者の手などから感染したり、土に付着していたり自然界にも食中毒菌があり、それはすなわち、あらゆる食品が食中毒の原因となり得ることを意味する。
菌によっては熱に強いためレンジアップ程度では殺菌できない。菌自体は死滅したとしても毒素は残る。
3度目は業界を代表する某総合スーパーで買った半額のサーモンのカルパッチョサラダ。
原因菌は腸炎ビブリオと考えられた。小腸に感染するようで、へその周りを中心に巨人の手で体を捻りつぶされているな猛烈な痛みに苦しむことになる。
カルパッチョはサラダの上に刺身が載っていて、見た目も味もナイスな食品。
しかし、陳列状態が悪いと魚だけでなく、サラダにも菌が増殖して酷いことになる。
厳密には1度目と2度目の間にも半額の刺身で食中毒になりかけたが、味の異変で察知できたので回避できた。
刺身やカルパッチョはワサビ醤油に浸したり味の濃いタレをかけるけれど、まずは何もつけずに匂いや味を確かめるのが重要だが、そんな値引きシールショッパーの基本を忘れていた。
食中毒の甚大な被害はとても値引きでは割に合わない
世間のニュース的には飲食店や介護施設やイベントなどでの提供メニューによる食中毒だけが取り上げる傾向にある。
「どこどこで何月何日にアレを食べた350人のうち270人が嘔吐や腹痛を訴えた」みたいにね。
だけど、スーパーの値引き食品だと買うタイミングが食べるタイミングがバラバラで、人によってはリスクを感じながらも値引き食品をわざわざ選んで食べていることから、申告しない人も多いのではないかと想像する。
なぜなら、たった一人の人間でさえ、3度も値引きシール食品で食中毒になっている割には、世間でニュースとなったのを見かけないからだ。
保健所に連絡しても飲食店などと違ってスーパーでは食べるタイミングは持ち帰ったそれぞれの家庭によって違うし、お役所なので数十人規模で被害が出ていないと重い腰を上げて調査してくれないことが経験的に多い。
スーパーにしても営業停止処分を恐れて、同情しつつも「値引きシールが貼られているような食品を食ったお前がアホ」くらいな態度で応対されて、せいぜい値引き食品の代金を返金と病院の初診料を持ってくれたりする程度のお詫びしかないのが一般的だと思う。
何日も下痢や嘔吐、激しい腹痛で生死をさまよった挙句にこれでは報われないというもの。仕事や学校があれば、もちろん休まないとならないし、プライベートの予定も全部キャンセルだ。
どこのスーパーでも値引きシールが貼られるとハイエナのように惣菜売り場に集まってくる人たちがいるけれど、食中毒のリスクを考えると値引き食品に安易に手を出してはいけないと思う。
ちなみに、食中毒になった時の対処法は、毒を出さないと治らないので水分をとりつつ、嘔吐や下痢で毒を出し続けるのが基本・・・。食中毒になったことがない人でも、この一文でその恐ろしさをわかって貰えるのではないかと思う。
値引き食品は営利主義の産物でしかない
よくよく考えると、スーパーの値引き食品は賞味期限が迫った食品を廃棄することなく少しでも利益を上げたいという、店側の営利主義の産物でしかない。
食品ロスを減らすとか、お金がない人の胃袋を満たすというようなエコ精神やサービス精神に覆い隠されそうだが、営利企業である以上は利益を出さないとならないから、値引きシールを貼るのである。
その代償は買ってしまった人間に重くのしかかる。
安い居酒屋のメニューと同じく、酒と一緒に流し込めば値引き食品もそこそこ美味しく食べられる一方、最も安全で美味しいのは作り立ての料理に決まっている。