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【Err 20】EOS M2のシャッターの寿命が尽きた話とCanon一眼の累積シャッター回数の調べ方

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画像はカメラのイメージ

デジタル一眼レフやミラーレス一眼には、フィルムの一眼レフ時代から使われているフォーカルプレーンシャッターという、露光を制御するアナログ部品が使われている。

100年以上前に発明された古いアナログ部品が現代の最新カメラにも使われているというのは凄いことだと思う。

最近のミラーレス一眼の高級機などには、スマホやコンデジと同じように電気的にシャッターの動作を再現する「電子シャッター」が選択的に使えたりするそうだけど、撮影条件によって画像が安定しないデメリットがあるため、完全に置き換えるには至っていないっぽい。

アナログ部品であるシャッターには寿命があって、いくらでも撮影できるよう錯覚しがちなデジカメでも、実は1枚1枚のショットによってカメラの寿命を削っているのだった。

ちなみに、「思う」とか「っぽい」と書いているのは、大昔や最新のカメラ事情には疎いので雰囲気で書いているからである。

シャッターの故障は突然やってくる!!

デジタル一眼やミラーレスを使っている人は肝に銘じないとならないが、シャッターの故障は突然やってくるのだ。

前触れはほとんどなくて、事実、3年ほど前に中古で買って主に旅行用として使っていたCanon EOS M2というカワイコちゃんは、壊れる3ショットまでは正常だったのだ。

いつもは「カシャン!」という少し高めの金属音のシャッター音だったのが、壊れる2ショット前から「くぅしゅっん?」という鈍い音になったのである。

その後はどんなシャッタースピードだろうと撮影すると「Err 20」の表示でカメラがハングアップするようになった。

このエラー番号はシャッターの異常を検知したものだという。

こうなると一般ユーザーにはどうにもならないし、時間を置いたりしても回復することはなかった。

ちなみに、EOS M2の場合は動画撮影は電子シャッターでアナログのシャッターは使わないため、Err 20の状態だろうと動画だけは撮影することができた。

シャッターの寿命はエントリー機で5万回くらい?

メーカーが公式で発表している場合もあれば、なんとなく知られている情報としてしか出回っていないものの、値段が安めのエントリー機だと5万回くらいが目安。

中級機だと10万回以上だったり、プロ用機だと数十万回くらいなので、買い物をする時はシャッターの寿命も少しは考えないとならないのだ。

使用条件などにもよるのできっちり5万回で壊れるわけではなくて、もちろん前後する。

仮に5万回で壊れるとしたら、カメラ好きの人なら毎日の散歩で100枚、週末やたまに行く旅行で数百枚~千枚くらい撮るとしたら、1年弱くらいで寿命を迎えてもおかしくないのだ。

電子シャッターなら、この寿命からとりあえず解放されるので、電子シャッターの技術が進んでくれればいいのにと思う。

メーカー保証をやっている期間だったら修理も可能だけど、エントリー機だと新しいボディが買えるくらい料金がかかるのが相場。

ちなみに、EOS M2はメーカー修理も2022年10月末日で終了している。部品がないとどうにもならないシロモノので、サードパーティーの業者などでも修理は望めないだろう。

Canon EOSシリーズのシャッター回数の調べ方

シャッター回数は実質的にそのカメラが使える使用期限とも言えるものだけど、こんなにも重要なものなのに、下記のフリーソフトを使わないと調べることができない。

調べるためのAPI(プログラムの部品のようなもの)は公式で配布されていて、それを使って開発されたソフトなので裏の手を使っているような怪しいソフトではないと思う。

このソフトを使ってWindowsのPCとUSBケーブルを繋げば、一昔前の機種だったら調べることができる。

ただ、壊れたEOS M2を繋いでも機種としては対応しているはずなのにエラーが表示されるだけだった。

まぁ、壊れてから調べても意味がないので、壊れる前に寿命がどのくらいなのか調べておくのは良い心がけだろう。

機種によっては撮影画像のExifとかに記録されている場合もあるそうだけど、残念ながらキヤノン製カメラの場合は画像には記録されていない。

個人的には超大事な情報だと思うので、メニュー画面に表示して欲しいくらいだし、中古販売の時はシャッター回数の表示を義務付けて欲しいくらいだ。

メーカー修理が切れた寿命ギリギリの個体を買っちゃったら泣くに泣けない。

昔はシャッターがヤバくなる前に3~4年くらい使ったら中古で売るようにしていたけど、同じように寿命が来そうなタイミングで売る人も多い気がするから尚更だ。

使い込んでいればグリップに擦れがあったり、底にヘコミがあったりするものなので、外観チェックでもある程度は寿命が把握できるけどもね。

Canon EOS M2の良かったところ

2013年12月に発売されたミラーレス一眼で、キヤノンとしては2機種目のミラーレスであった。

同時期にラインナップされていたKiss X6iとか60Dあたりと画質的に相当マニアックでない限りは同等でありながら、コンパクトで軽量、金属ボディで安っぽさがないのがよかった。

最近のデジカメでは当たり前かもしれないけど、EOSシリーズとしてはM2くらいからWIFiに対応し出したようで、出先でもケーブルいらずにスマホやPCに画像を転送できるのも素晴らしいポイント。

画素数も1800万画素もあったら十分すぎるし、動画もフルHDで十分。4Kとか人によっては扱いが困るだけだしね。

2020年に中古で買ったが、ほとんど使用感がない標準ズームレンズやアクセサリーのセットで2万5千円くらいだった。

最近は一般人はスマホで撮るので、デジタル一眼やミラーレスは新品だと最近は妙に高級路線が中心。

どうでもいいようなモノを撮るのに向いている安い一眼レフがあまりないからか、EOS M2みたいな必要十分な機種は中古市場で人気があるようで、2020年頃と値段があまり変わっていない。むしろ高くなっている気がするくらい・・・。

スマホ時代でエントリークラスがあまり売れないのだろうけど、本当の意味での良い製品が市場に存在しないのは微妙だと思う。

いっそ、どうでもいいスナップはコンデジでもいいのかなと一瞬思ったけど、ミラーレス一眼の高画質はやはり大きな魅力である。夜の街並みとか夜景なんかはスマホやコンデジでは悲しい写りになることが多いし。

カメラ使っている感じも一応あるしね。

EOS M2の未使用品とかあったら普通に買いたいけど、メーカー修理の切れた中古品を今から買うのは愛着あっても、さすがにリスキーな気もする。

余談1 人知れずキヤノンはEOS Mシリーズを終了していた

上位機種の画質そのままに小型、軽量、低価格の3拍子揃ったカメラで自分は大好きだったのだけど、キヤノンは約11年続いたEOS Mシリーズの展開をすでに終了している。これにはがっかりだ。

最初から競合他社にミラーレスでは遅れを取っていたし、小金持ちのマニアック層には小さいだけの特長ではオモチャにしか見えないから、キヤノンからしたら儲けどころのない“お荷物カメラ”だったのだろう。

実際、レンズ交換式ながら、EOS M用のレンズなんて数えるほどしかないし、ほとんど出回っていないから中古カメラ屋でレンズを探す楽しみが全くなかった。そのへんもマニア層に見向きされない要因だったのではと思う。

それに加えて、軽くて小さくて高画質ってだけだったら、スマホカメラと競合してしまうから生き残れなかったのだろう。

というより、EOS Rというレンズマウントすらも新規格の本格仕様ミラーレスカメラをキヤノンが展開し出したけど、最初はフルサイズのみだったのがAPS-Cまでやり出したもんだから笑ってしまった。

どんだけキヤノンはEOS Mを消滅させたかったのだろう・・・(笑)

まぁ、マウントごと新しくすれば全部買い替えるから大儲けできるもんね。俺のEOS Mのレンズ資産どうしてくれるの。

余談2 SDGsの時代(笑)にメーカーが7年で修理打ち切るのは欺瞞過ぎる

どんだけEOS M2の思い入れというか、恨みつらみがあるのかわからんが余談はまだ続くってか。

このサステナブルだとかSDGsとか、田舎の年寄りとかには絶対わからん横文字とアルファベットを企業が駆使する時代だっていうのに、メーカーが7年ばかしで修理を打ち切るのは欺瞞も商業主義もいい所である。

俺のEOS M2だって、ダイヤルがバカになっている程度の故障を除けば致命的な故障はない。

キヤノンがシャッターさえ交換してくれれば元通りになって、あと5万枚くらい撮影できるはずなのに、サポートに一応問い合わせても修理用部品の在庫がないという決まり文句の返答のみで、カメラがただの置物になってしまった。

別に無料で修理してくれと言ってるわけじゃないんだし、サステナブルとか言うなら生涯保証まで行かなくても15年か20年くらいは修理サポートすべきだと思う。

一眼レフやミラーレスなんて、ぶっちゃけ、この10年くらいしょうもないないレベルの進化してないのに、寿命でぶっ壊れるタイミングを見計らってレンズもろとも新規格のカメラを投入するなんて、どんだけ非サステナブルな会社なのかと思うわ。

まぁ、営利企業がエコとかSDGsとか言う時は、必ず営利と結び付けているわけで、本当に環境を考えるなら会社を畳んで経済活動をしないのが一番なんだけどね。企業の活動自体が環境問題の主要な原因なのである。

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