筆者がパティシエを目指して修行していたまだ可愛かった頃、比較的簡単に作れることからマフィンを焼くことは多かった。
例のマフィンによる大規模な食中毒事故でマフィンが風評被害を受けるのではと思うと、マフィンが好物である筆者としては心苦しい限りだが、あの事故で思ったこととマフィンへの思いと共に綴ってみたい。
そもそも小麦粉や米なども食中毒の原因になる
食中毒というとカキだとかの魚介類や肉、生物が原因になると思われがちだが、小麦粉や米などの主食級の穀物だって食中毒の原因になる。
スーパーの値引き弁当をタイミングを見計らって好んで買いに行く人は一定数いると思うが、空調をかけた程度の常温で長時間保管された米なんかは食中毒の原因になる場合があるのだ。
筆者は昔、値引き弁当を食べて、おそらく米に付着している細菌が原因と思われる食中毒にかかったことがある。あの時はすぐ病院に行ったが、3~4日ずっと昼夜問わず下痢と吐きっぱなしで死ぬかと思うほど辛かったのである。
小麦粉も同じく、管理状態が悪いと食中毒の原因になり得る。
例の食中毒事故においても、18度の常温と言える温度で5日程度も保管していたというから、調理状態によっては腐敗が進んでも全くおかしくはない。
むしろ添加物不使用は危険
世間では無農薬を売りにしている野菜が売られていたり、添加物不使用をセールストークに使ったりする場合も多いが、むしろ健康被害が起きる場合もあるのだという教訓にはなったのではないかと思う。
大企業が大量生産している加工食品は添加物の産物ではあるけど、添加物を使わずに中途半端な管理状態や知識で作られたマフィンほど危険なものはないと言えるだろう。
大きいフルーツが入っていたりすると加熱にムラができるし、食中毒の原因菌を持ち込むことにも繋がり得る。
道の駅や農産物直売所とかで個人の生産者が作った弁当とかの加工食品を買うことは結構あるが、手作り=安全とは言えないのが現実ではないかと思う。
自作のマフィンが一番おいしい
言えることは、マフィンはオーブンがあれば初心者でも簡単に焼けるから、自分で焼いた方がいいということ。
初めて作ると砂糖たっぷり過ぎて驚くと思うけど、自分で作れば生半可な経験では5日も常温保存できるシロモノではないと想像が付くのではないかと思う。