人間は自分の人生の目的を見つけ出そうと、日々もがき苦しむ生き物ではあるものの、近々の課題として、明日の会議ですぎに提出しないとならない書類を失くしたり、身近な物品を失くしてしまう状況に出くわすことは多々あるだろう。
ヨーグルトにかけるハチミツが見つからなかったり、ラーメンに湯を入れたのに箸が見つからないなどが代表的な無くし物である。
人によっては、財布やICカード、クレジットカードなどを失くしたという場合もあるだろう。
今回は探し物のプロになりかけている筆者が「こういう無くし物はこういう場所に潜んでいることが多い」というのをケーススタディとしていくつか紹介する。
無くし物その1「大吉のおみくじ」
地元の神社で引きあてた大吉のおみくじを失くしてしまった事案。
おみくじ自体、15年に1度しか引かないというのに、たまたま引いたおみくじが大吉だったので部屋の壁にセロテープで貼っていたのにもかかわらず、いつのまになくなっていた・・・。
持ち出さないし、下に落ちてもいないし、ありえん。
始めに疑ったのは何らかの拍子で衣服にセロテープごと付いてしまって、クローぜっの衣服に付いているのでは? という可能性。
もしくは、その衣服からテープが外れてクローゼットの下に落ちているという状況も推理できた。
しかし、すべてのクローゼットの衣服を確認してもどこにも大吉のおみくじは見当たらない。
それどころか、下にも落ちていない。
部屋の中でゴタゴタがあったので、何かにくっついてゴミと一緒に捨てた可能性も出てきたが、1週間後に改めてクローゼットを確認したところ、記事上にあるようにクローゼットの壁に付着していたのである。
この事案から学べること
探し物を見つけるコツは、実際に探すよりもどこを探すかという目星をつけること。推理すること。足で闇雲に探すよりも、頭を使うデスクワークに力をいれよう。
世の刑事や探偵は現場に出ているよりも、推理したり書類を作る時間の方が長いものである。
目星を付けた場所は隅から隅まで、上下左右、表裏、すべて徹底的に探すことだ。
無くし物その2「わんさかチャージしたSuica定期券」
財布や現金を失くしたことは一度もないが、Suica定期券を失くしたことは一度だけある。
東京メトロの赤坂見附と永田町を結ぶ長ったらしい連絡通路があるのだけど、その付近に通勤していた時代の話だ。
ある時、帰宅するとSuica定期券が無くなっていたのである。落としたであろう場所を探すにも、あまりにも捜索範囲は広いし、大東京だけに誰かに拾われて使われてしまっているだろうなぁ、という推測ができた。
通勤経路のどこかで失くしたことは明白だったが諦めかけていた時であった。
赤坂見附や永田町か忘れたが、駅員から拾得物が届けられたという電話が来たのである。
誰かが拾って駅員に届けてくれたようであった。
この事案から学べること
意外と東京人は優しい。
田舎出身の私にとっては東京人は喰うか喰われるかのサバイバルを生きているし、ジャイアンみたいな考え方の人が多いイメージがあったから、届けてくれる人なんているわけないと思っていたのである。
Suicaの場合、無記名式のものと定期券などで名前や電話番号を登録するタイプのものがあるが、落とした時の場合も考えて名前や連絡先が入っているものの方が有利とも言える。
さすがに無記名の場合は落としたら戻ってくる可能性は相当低いと言わざるを得ないので、ICカードの類は連絡先がわかるようにしよう。
あと、その時代は胸ポケットに裸のままいれていたが、胸ポケットは他の物を出し入れする時に落ちやすいので辞めた方がよい。
財布や定期入れなどにいれるようにしよう。
無くし物その3「会社の800万円を紛失してしまった」
これは自分のケースではないが、以前勤めていた会社で出くわした話。
ある担当者が会社の金800万円を銀行から下ろしてきて金庫に入れたものの、なぜだか金庫に入っていないという事案である。
本人は間違いなく金庫に入れたはずなのに、どこをどう探しても金庫にはなかった。誰かが持ち出したという形跡も見当たらず、本人は青冷めるばかり。
消えた800万円を追うべく防犯カメラの映像を確認すると、なんと金庫に入れるはずが冷蔵庫に入れていたことが判明。
800万円は冷え切っていたが事なきを得たのである。
この事案から学べること
人間は疲れていたり焦っていたり色々していると、有り得ない場所にモノを格納してしまうことがあるということ。
現金800万円に動転して金庫に入れるべき所を冷蔵庫に格納してしまうという珍事だが、時と場合によっては誰にでもあり得ることである。
探し物が見つからないで困っている人へのアドバイス
目安として年に3回以上も無くなると困るものを紛失してしまうという場合、自分でも把握できないくらいにモノに溢れた生活をしていると言える。
100個のモノを管理するには、50個を管理する時の2倍の処理能力が必要なのである。
シンプルな生活を目指すのが得策と言えるが、それでも近々で探し出さないとならない場合には以下を参考にしよう。
最初に目星を付けた場所を徹底的に探す
最初のケーススタディが良い例だが、70%の場合において最初に目星を付けた場所の付近に潜んでいることが多い。
一人暮らしかつ家の中での無くし物だったら、あちこち捜索範囲を広げるよりも、目星を付けた場所を徹底的に探した方が見つかる確率は高い。
時間を置いて探してみる
推理に時間を割くということと同義。
あちこち探し回ったところで、見つからない時は本当に見つからない。
最後にどこで使ったか? どこに収納したか? どこに移動している可能性があるか? などを紙に書くなりして推理してみよう。
フローチャートを作ったり、マインドマップなどを作成して考えを整理するのが大事だ。
あてもなく闇雲にそこら中を引っ掻き回すような真似は絶対にしてはいけない。見つかるものも見つからなくなる。
有り得ない場所も一応探してみる
ありそうな場所をあらかた探しても見つからない場合、冷蔵庫や電子レンジの中とか、通常では有り得ない場所に潜んでいる可能性もある。
常識という枠口を飛び越えた先に探し物が見つかるなんてことも、万が一、いや百が一には有り得ることなのだ。
他力本願に頼ってみる
最初から他人をアテにするのはよくないが、家の外での無くし物の場合は他人に持ち去られいたり、交番や失くした場所の管理者などに届けられている可能性も相当ある。
無記名かつ風で吹き飛んでしまうようなものなら他人からの連絡で戻ってくる可能性は皆無だが、持ち物に名前と連絡先を書くのはあながち無駄ではない。
でも、子供の時は何にでも名前を書いていたのに大人になってからは名前を書かなくなったよね。
まぁ、それでも無くし物に困らないようなシンプルな暮らしが理想なのは間違いないかな。
なくしものに困っている小鳥たちの参考になれば幸いである。