PCは様々なパーツで構成されるので不調になる原因は様々。自作したりパーツを自分で交換できるような人なら、不調の時の挙動から何となく「アレが原因かも」と想像がつくものの、不慣れだと想像もつかない場合が多い。
今回はPCの動作が急に重くなったりシャットダウンしてしまう原因の一つであるCPUクーラーの不調について述べたい。
ちなみにCPUクーラーとは、PCの処理の中心的存在であるCPUを冷やすためのファンやヒートシンクのこと。
こんな時はCPUクーラーが不調の可能性が高い
沢山のアプリを立ち上げているわけでもなければ、動画編集など重たい処理をしているわけでもないのに、急にレスポンスが悪くなってしまった場合にCPUクーラーの不調が疑われる。
今どきのCPUは熱処理に余裕がある時は周波数を上げて処理速度を高める一方で、廃熱が間に合わなくなると処理速度を遅める挙動をとる。CPUクーラーが不調になると廃熱がスムーズにいかないので、CPUが本来の処理速度を維持することができなくなる。結果、アプリの動作が重くなったり、最悪PCがシャットダウンしてしまうのだ。
シャットダウンした場合や、完全にCPUクーラーが壊れている場合は、起動時にマザーボードが「CPU FAN ERROR!!」みたいな警告を表示してくれる場合もある。
CPUクーラーが不調になる原因
クリーンルームとかでPCを使っていない限りは、PCの内部にホコリが吸い込まれてCPUクーラーにもぎっしりとホコリが付着してしまう。
ノートPCだと個人で内部にアクセスすると保証外になったりもするが、デスクトップPCでBTOなど自作PC系だとカバーを外すだけで簡単に内部の清掃ができる。PC内部の清掃は定期的に必要なのだ。内部にアクセスする時は電源を抜いて、体の静電気を放電させたりして、自己責任で作業してほしい。
エアダスターなどの清掃道具があるとスムーズ。
CPUクーラーが外れかかることも…
そんなバカな、と思うかもしれないけど、今どきのCPUクーラーはワンタッチ的に付けられるな仕組みになっている。
簡単に付けられるということは、簡単に外れてしまう場合もあるということ。ファンが回転する振動などで、CPUとの間に隙間ができたり、本来の冷却能力が発揮できない場合もあるのだ。
CPUクーラーを交換する時の選び方
基本的にはオーバークロックなどマニアックな設定をしていない限りは、インテルCPUであればインテル純正のもので問題が出ることはない。
純正でしっかり清掃もしているのに問題が出るとしたら、何らかの故障を疑った方がいいだろう。CPUとCPUクーラーの間にはCPUグリスを塗ることで熱伝導性を高めるが、これも乾いてしまったりしていると本来の性能が発揮できない場合がある。