昔アサインされていた、“困ったちゃん”なとある大手企業のWebデザイン案件のお話。
レスポンシブ神話に惹かれてしまったのか、表組や今さら流行らない2000年代かよ~と哀愁漂うような3カラムのゴテゴテした作りのページで、しかもなんとレスポンシブでブレイブポイントが5つもある・・・。
しかもBtoB商材ばっかりだから、PCとスマホ以外のデバイス、すなわちゲーム機やその他の中途半端な解像度を持つネット端末で閲覧されることなどほぼゼロと言っていいのに、5つのブレイクポイントでデザインするのを盲目的に素晴らしいことと考えているようだった。
いやいや、こんな昭和体質の企業はそこら中に転がっているのである。
レスポンシブWebデザインwは妥協と手抜きの産物
レスポンシブWebデザイン、略してRWD(最初はガンダムかなんかの略語かと思った)が何なのかはという基礎知識はここでは面倒だから説明しない。
その上で言いたいのは、RWDは妥協と手抜きの産物であるということ。異論は認める。1万サイトあれば1万通り考え方があって当然だからだ。独自の考え方がないなら、それこそ手抜きである。
事実、BtoC向けの誰もが使っているようなグルメ予約サイト、ショッピングサイトなどでは、ユーザビリティやデザインを突き詰めるために、PCとスマホでHTMLからデザインを分けていることが多い。
一般的に机に向かってきちんと使われることが多いPC向けサイトと、歩きながら閲覧されるスマホサイト(良い子は立ち止まって閲覧しよう)では、求められる情報量や情報の順番、機能、視覚的なデザインなどが違わなければならない。
RWDで必ず陥る甘い罠とRWDに向くページ
RWDは1つのHTMLを全部のデバイスで使いまわす手法でしかないから、そこには矛盾と混沌が生まれる運命がある。そして、その運命からは逃れられない。
盲目的にRWDが優れていると考えているダメ管理職とかダメWeb担当者はそのことを理解しなければ始まらないだろう。
もっとも、RWDがとても優れている部分がある。
それは、前述のように妥協と手拭きをしたい場合だ。
世の中には短期間で可能な限りスピード勝負で作った方がよいWebページというのがある。
ブログでなるべくリアルタイムに発信したい情報や、新製品の紹介やキャンペーンなどで作るLPの類だ。細かなユーザビリティなんかよりも、大雑把でよいからできるだけ多くのデバイスに1つのHTMLソースで情報を提供したい場合である。
そう考えると、やはり大企業の製品紹介などのゴテゴテしたページがRWDで5つのブレイクポイントで作られているというのは、ナンセンスではないかなと思ってしまう節があるのだ。
とは言っても、RWD古いよ、ダサいよとは大きな声では言えないのが現在のWebであって、とりあえずBootstrapとか、あの手の手法は消滅に向かってくれているのが救いかな。
※当記事は小学生の感想文レベルであり、なんのエビデンスwもないので他人の意見を考えずもせずに鵜呑みにしがちな典型的現代人な方は注意されたし。