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新潟の車麩で沖縄料理「フーチャンプルー」を作る夢のコラボ

新潟で買ってきた三回巻き車麩

世間的にフーチャンプルーという料理がどの程度知られているのか未知数だけど、知らない人はゴーヤーチャンプルーのゴーヤーの代わりに麩が使われているものと思って貰えばよい(たぶん)。

沖縄の定食屋や沖縄の家庭、沖縄料理系のランチバイキングではポピュラーなメニューである。

ちなみに、本土で麩と言うと、味噌汁で器の端に浮かんでいる小さいやつだったり、酷い場合だと金魚の餌のイメージかもしれないけど、沖縄では主役級のメイン食材である。

沖縄の麩は本土では入手しづらい

そんな主役級の麩だけど、本土ではおいそれとそのへんで手軽に買うことができない。

通販や沖縄物産の店とかだと買えるけれど、送料のぶん割高になってしまう。

でも、よくよく考えると形状こそ沖縄の麩は本土の麩と違うけど、新潟とか、或いは他の地方に存在する車麩も、割と沖縄の麩に近いのではないかという疑惑があった。

新潟三条の三回巻き車麩で代用してみた

この間、新潟に行った時に買ってきたのは、新潟県三条市のマルヨネというメーカーの商品名「ぜにふ」という車麩。

見た感じは沖縄の麩に少し近いような気がする。

実際に手にもって水に漬けてみると、沖縄の麩がほわ~んとしててやる気がない感じがするのに対して、ぜにふは密度が高い印象だ。

それでも構わず、いつも通りに卵を絡めてフーチャンプルーを作ってみた。

新潟の車麩で作ったフーチャンプルーの味は・・・

良くも悪くも惜しい線まで行っていたと思う。

思ったことは、フーチャンプルーの美味しさを決定付けているのは、沖縄の麩が持つ独特のやる気のないほわーんとした感じにあるのだと思った。

新潟の車麩で作るのもアリではあるが、どうしても芯が強いしっかりしたフーチャンプルーになってしまう。

揉んだり水を徹底的にしみ込ませたり工夫すると変わるのかもしれないが、特段の工夫をしなくても美味しいフーチャンプルーが簡単に作れるという意味では、やはり沖縄の麩がフーチャンプルーに向いていると思う。

麩は全国色々なので、もっと沖縄の麩に近い麩もどこかにあるのかもしれない。

旅モノ

なぜ人は沖縄病になってしまうのかを論理的に考えてみる

日本人の2~3割くらいは俗に言う沖縄病を患っていたり、過去に沖縄病だった、もしくは潜在的な沖縄病患者である。

大きな意味もなく足繁く沖縄に3~4回と通っていたら、ほぼ沖縄病。10~20回以上なら完全な沖縄病。

内陸県に在住しているような人が、たった1度だけの沖縄旅行で海の青さに感激したあまり、急に会社を辞めて荷物をまとめて1か月後には沖縄に引っ越してしまうというのも、ある意味で重度の沖縄病患者だろう。

年間2万7千人引っ越して2万6千人くらいは逃げ帰る

2000年代前半は空前の沖縄ブームだった。

ドラマとか音楽アーティストだとかメディアの影響が大きかったと思うが、AIブームみたいに一定の周期でブームがやって来ては去っていくらしい。

その頃に何冊か発刊されていた『沖縄スタイル』という、銀座や六本木を闊歩するハイグレードOL(笑)を思わせるハイソな沖縄移住成功者たちを紹介するムックによると、その頃は年間2万7千人くらい沖縄に移住していたという。

ただ、憧れだけで引っ越したわけで、現実(要は島での仕事や人間関係)に打ち砕かれて年間2万6千人くらいは逃げ帰ってくるという。

それだけ聞くと、煽るだけ煽って酷い媒体だなと思うかも知れないけど、40代や50代とか微妙な年代で移住した人たちも紹介されていて、個人的には勇気づけられたりもする(そうなのか!?)。

でも、あのムックだけを見ると、沖縄には芸術家や「なんとか士」とかみたいな立派な職業の人や、引っ越していきなりホテルのオーナーになれるくらい金と実績がある人ばかりが移住しているのではないか・・・という浮世離れした思想に陥りがちだから怖い。

沖縄で見かけるあの店もあのホテルも、実は移住者がオーナーだったのかと驚くことが多いムックだ。

個人的には、あのムック自体が沖縄病の匂いがプンプンしてきて嫌いではない。

ちなみに、このムックは30冊も続いたがブームが去った頃合いなのとネタも尽きたからか2009年に休刊した。

なぜ人は沖縄に憧れるのかを真面目に考える

ここからが本題のつもり。本来は日記帳に書くようなことだけど、ここが日記帳みたいなものだから、まぁいいか。

主に自分の場合で解説するけれど、他人のケースでも多くは当てはまるのではないかしらん。

沖縄が日本語の通じる外国だから

前述のハイソなムック『沖縄スタイル』によればだけど、沖縄は日本語の通じる外国だからというのが大きい。

ちなみに、フィリピンの東の方にあるパラオで使われているパラオ語は、日本統治時代の影響で日本語の単語が数百程度も含まれているという。

だが、沖縄の場合は方言を除けば日本語そのもの。

通過も日本円だし、インフラ周りも日本そのものなので極めて日本に近い外国であろう。

日本人国籍があれば自動的に沖縄の永住権がある

日本の環境が合わないので海外移住も何度も考えたが、思った通り、海外移住のハードルは高い。

海外展開している大企業や国の機関などの駐在員としての後ろ盾があれば、そういう組織に入るのが低スペック人間には絶望的に無理という問題を別にすれば、一時的な海外移住であればそう難しくないだろう。

だが、完全に個人で海外に永住するのは相当にハードルが高い。

富士山、いや、エベレストくらい高い。

先進国ではもちろんだが、東南アジアなどの国でさえ、ハードルは相当に高いのだ。

その国の企業に雇われればビザの発行はしてくれるだろうが、その企業を退職したら住み続けることができなくなってしまう。

外国に永住権を取得するのは国によっても違うが、住むというくらいだからその国の言語が相当できないと厳しいし、学歴や仕事の実績(医師その他の職業的ステータス)が国際レベルで高くないとならなかったりする。

投資家ポジションとして金で永住権を買う方法もあるが、日本円で最低1億円くらいの資産が必要な国が多く、総合的に考えると前述のようにエベレスト級に外国の永住権を取得するのは高い。

どんな方法をとったとして、どう考えても絶対に必要なのは『健康』『語学力』『金』の3つであり、これが1つでも足りていないと海外移住など不可能な話だ。

抜け道があるとすると国際結婚くらいだけど、これは真面目に考えたことはないから、その諸問題などはここでは書きようがない。

日本の中では南国に近いから

沖縄は常夏ではないものの、日本の本土に比べると相当に暖かい。

北海道出身なのにそこいらの東京人はもちろん、そこいらの沖縄人よりも寒がりな自分からすると、これは大きな魅力。

1年の半分が雪に覆われている北の大地でどうやって過ごして来たのか今では想像もできないが、寒がりな人間にとっては寒さは生命力とあらゆるモチベーションを奪う。

つまり、沖縄が格段に暖かいということは、生命力とあらゆるモチベーションが満ち溢れてくるはずだ。・・・本当か?

DNAにより本能的に外へと向かわせるから

人類はアフリカで誕生したが、DNAにより本能的に領域を拡大して、外へ外へと広がっていった。

その結果として日本に人が住んでいるのだと思う。

アメリカ人はうまく行かなくなったすると、生まれながらの当然の権利として西へ西へと大地を開拓していったが、日本人に当てはめて考えると、うまく行かなくなったりすると、当然の権利として西へ西へと沖縄を目指すことになるのであろう。

現状に大満足している人は沖縄を目指すことはないし、現状が上手くいっていないか、少なくとも現状がパッとしない人が沖縄病になるのである。

なぜ沖縄が好きかと聞かれたらこう答えるのがベスト

あんまり初対面レベルの人に「なぜ沖縄が好きか?」という込み入った質問をされたくはないが、仕事上の付き合いなどがある人に聞かれたとしよう。

「DNAによる本能で・・・」と答えるのも変な人と思われるだろう。

わかりやすく平易な言葉にすると「現実逃避で・・・」→「現実を変えたくて・・・」と言葉を濁しながら説明することになる。

これが会社の上司や先輩とかだと後々面倒なことになるから、「沖縄そばが好きで・・・」、「青い海に恋をして・・・」くらいの思ってもいないようなことを言うのが無難だと思う。

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イカ墨好きには堪らない!? 沖縄のイカ墨炊き込みご飯(じゅーしぃ)を初試食!!

この世にはイカ墨料理なるものがあるという。

イカ墨パスタ、イカ墨リゾット、イカ墨パエリアなど、地中海を連想させるメニューが中心だが、沖縄で見つけたのがイカ墨じゅーしぃである。

じゅーしぃとは、沖縄風の炊き込みご飯のこと。

沖縄の一般家庭でも作られているし、ホテルのバイキングなどでも頻繁に見かけるポピュラーなメニューではあるが、イカ墨じゅーしぃなるものは生まれてこの方初めて。

日本人は強制的にイカ好き人間にさせられる

日本では食糧計画などに関連する国家戦略かどうかわからないが、物心ついた頃からイカの駄菓子を食わされて育つ運命にあるため、アレルギーなどがない限りは幼少期を過ぎてもイカを日常的に食べるという人が多くなる傾向にある。

人間の味覚というのは12歳頃までに決まると言われているので、幼少期にハンバーガーを食わせるべく、マクドナルドのCMには子供が旨そうにハンバーガーを頬張るシーンを流すのである。そうすることで、死ぬまでハンバーガーを食べ続けるハンバーガー大好き人間を量産できるのだ。

米食ってきた民族が今では年中無休でハンバーガーを食っているのだから、幼少期の洗脳というのは実に恐ろしい。

イカについても同じことが言える。

日本人は幼少期からイカを食べさせられる環境にあるために、大人になれば大半の人間は酒のつまみに裂きイカを食べることになる。

日本にはイカが大好きという境地にまでは達していなくても、どちらかというとイカが好きだったり、少なくともイカは嫌いではないという人間が多数派だと思われる。

筆者もイカが大好きというほどではないが、どちらかというとイカは好きな食品だ。

まぁ、少なくとも嫌いではない・・・。運命に抗うことは難しい。

ちなみに、マクドナルドは1971年に銀座に日本で最初の店をオープンしたが、沖縄の方が早くて1963年にA&Wが北中城村の屋宜原に進出している。当初は米軍向けだったらしいが、ほどなくして地元の沖縄県民にも人気になったという。

イカは世界的には好みの分かれる食品である

日本ではイカ好き人間が多数派ではあるが、世界的にはイカなんて人間の食うものじゃないとする国が多かったりする。

メキシコ産のイカは日本に大量に輸入されている一方で、メキシコ現地ではイカを食べる習慣がないという。アメリカ人もイカは人間の食い物じゃないという立場をとるようのが一般的なようである。

日本人の多くはスマホが宗教なのでイカを食べても問題ないが、世界最大の宗教勢力であり地球人の30%以上を占めるキリスト教では、鱗のない魚は食べてはいけないとされるためにイカを食べることはできない。

交通網が発達していない内陸の途上国などでもイカを日常的に食べている光景は想像できないから、世界的には日常的にイカを食べる民族は少数派であると想像できる。

そもそもイカ墨料理自体が初めてだった筆者

日本のようにイカが身近に溢れている国は世界でも少数派だと思われるが、個人的にはイカ墨を使った料理を食べる機会は人生の半分くらいを生きてきても一度もなかったのである。

意識して避けていたわけではないが、イカ墨料理はあえて食べようと思わないと食べる機会がない料理とも言えるだろう。

まず見た目が黒いし、苦手で苦痛だった書道の授業で使う墨を連想してしまう。

白っぽい服を着ていたら、外食で食べたいとは思わないという理由もある。

百聞は一食に如かず、とりあえず作ってみた

一般的なレトルトの炊き込みご飯と同じく、研いだ米と一緒に炊飯器で炊くだけ。簡単らくチン。

ところが、具材や汁が入っているレトルトの袋を開封した時点で、その凄まじいイカ臭さにやっちまったー感が漂う。

具としてイカが入っているからイカによるイカ臭さなのか、イカ墨の匂いなのか、両方によるものなのかは不明。一般的な炊き込みご飯では経験したことのないイカ臭さだった。

逆に言うと、イカが大好きな人には堪らない(?)のかもしれないけど、他人の気持ちにはなれないのは真実はわからず。

炊き上がったイカ墨じゅーしぃの味

見た目はこんな感じ。美味しそうと思えるかは個人による・・・のかな

調理自体はなんてことないけど、炊き上がると周囲にも開封した時と同じようなイカ臭さ、いや失礼、イカの香りが漂う。

一般的な炊き込みご飯を炊いた時は、普通は美味しそうな出汁の香りが漂ったりするけど、これはイカの香りが漂う。相当漂う。

味自体はイカ墨の真っ黒さとは裏腹に、意外と普通の炊き込みご飯のような出汁が効いた和風の味。だけど、それを上書きするほどの強烈なイカ風味が好みの分かれる部分と言えるだろう。

イカ墨は成分的には健康に良いものとされているそうだけど、食べた後の便や痰が黒く染まるので気分の良いものではないかな・・・。

炊き立ては物珍しさもあって食べられたけど、3合も炊いてしまって、全部食べきるのは難しかった。

でも、世界的にはイカ自体がコア~な食材だし、イカ墨はさらに上を行くコア~な料理だけど、ひょっとするとイカ墨好きには堪らない料理なのかもしれない。

沖縄や伊江島が好きな人はもちろん、ちょっと珍しいイカ料理を食べてみたいという人には、イカ墨じゅぃーしぃはイカがだろうか?

イカ墨料理は沖縄の郷土料理でもあるので、イカ墨汁というのもある。