北海道&東日本パス

Part.1 Excellent Hokkaido Native2

3日目 十勝や釧路は北海道最大の見せ場!?

北海道にパック旅行とか2~3日だけ来る道外の観光客は、最大の見せ場を見ずに帰る人が多い気がしてならない。

帯広駅

帯広駅は立派な日本最東端の有人高架駅だが、路線的には現在は根室本線のみ。

駅前は大手チェーンのホテルが立ち並び、ぱっと見、道内としてはかなりの都会に思えるが、駅前に飲食店などはあるが、観光客が入りやすい店、楽しみやすい場所は意外に少ないため、初めて来た人にはつかみ所がない街に思えるだろう。

帯広には動物園があるので行こうと思っていたが、なんと冬期間は土日祝しか開園していないということで見送った。自転車旅行の時に行っておけばよかったけど、仕方がない。

釧路へ

北海道の地方の普通列車は大体こんな感じだが、空いているので快適。それでも、札幌~帯広~釧路間は、特急は割りと混み混みの路線。

この日の朝食はセイコーマートのホットシェフ。

埼玉とか道外のセイコーマートにもホットシェフはあるが、「ホットシェフミニ」の場合が多く、近所ではカレーとか豚丼とかシンプルなものしか扱っていない。北海道だとガチのホットシェフが簡単に食べられるので、好きなものがすぐ手に入って嬉しい。

釧路市内

釧路に到着すると、観光客客しかない中心市街地に向かう。郊外のイオンとかある所は地元の人が集まり、中心市街地は観光客が多い。

商業施設兼ハローワーク兼バスターミナルのMOOへ。

テレビなどでも紹介されているらしい名物のさんまんま。

素材がさんまだからだけど、600円と意外に安い。何度か食べたことがあるが、同じ釧路名物のスパカツよりも地元での知名度は低いらしく、釧路出身の人と以前知り合ったが、さんまんまを知らなかった。自分でもわかるくらい、さんまんまを食べると半日くらいは口が魚臭くなる。美味しいけど、人と会う人はお口のケアを怠らないようにしたほうが良い。

さんまんまだけでは、食べ盛りの成人男性の空腹を満たすのは難しい(むしろ酒のつまみ的な・・・)ため、迷った挙句、近くのまなぼっとという生涯学習施設(多分)にレストランがあって、前から行ってみたかったので向かうことにした。

・・・が、結果的に言うと道東を感じることとなった。

このカツ丼自体はまぁ美味しかったのだが、この施設でやってるセミナーの受講生とかの会合なのか、中高年女性とか地元の集まりとかの高齢者とかで、妙に騒がしい。若い人は全くいないのだが、静かな環境なら夜景も見えるし悪いないのだが、あまりにもざわざわ煩くて、まったくゆったり過ごせなかった。

こんなんだったら、セイコーマートかインデアンのカレーか、勝手丼にしといた方がよかったと思った。味もロケーションも全く悪くなかったけど。

ツカサカップは釧路の地酒だが、意外にどこにでも売ってるわけじゃなくて、一部のスーパーとか土産物屋にしかない。そのへんのコンビニとかにも置いて欲しいものだが。

ツウにしかわからん味で、キリっとした辛口の日本酒ばかり飲んでいると物足りなく感じるかもしれない。東北地方太平洋側の辛口じゃない日本酒の味に近いかもしれない。

Part.1 Excellent Hokkaido Native2

2日目 千歳観光2日目だぞ

後で知ると意外や意外、千歳市内には千歳駅の周辺などに10以上ものビジネスホテルがあるのだ。札幌近郊の小都市にはビジネスホテルが皆無という街が多いから、これは意外。

千歳泊まりで観光に来る人は皆無だと思うから、これは新千歳空港利用者の前後泊で需要があるのだろう。南千歳駅もあるし、千歳は帯広、釧路方面や室蘭方面などへのアクセス基点でもある。

ホテルグランテラス千歳の朝食

このホテルの朝食は素晴らしかった。

まず、千歳は空港の街だから、飛行機の都合で旅の前後泊をする人をターゲットにしたホテルが多い・・・と言いたい所だが、札幌まで30分くらいだし、札幌まで行った方が色々なものがあるから、どちらかというと中国・台湾系の外人のツアー客が強制的に泊められているというケースの方が多い気がする。

駅前や市内中心部にはルートインみたいな大手系列のホテルがいくつかあるが、ホテルグランテラスは大手のグループに加入しているものの、ばっちり地元の老舗シティホテルと言った趣。結婚式場(?)や宴会場なども備えていて、いわゆる泊まるだけのビジネスホテルではない。

昨夜、レストランで夕食をやっていることを知って行くか非常に迷った挙句、結局、近隣のスーパーのラッキーで食料を調達したため行かなかったのだが、夕食もジンギスカン定食をはじめ、なかなか興味そそられるものが多かった。

定価1700円で事前予約で1400円相当の朝食バイキング。

そのへんのしょぼいビシネスホテルなどとは比較にならない味で、まさに1品1品が料理という感じ。北海道米もつやつや、ふっくらしていて、米だけでも行けそう。本州では人気がないが、今時の北海道米は新潟産コシヒカリより美味しい。家庭や並みの飲食店では、あのレベルの炊き上がりにするのは、なかなか出来ないことなので、それをバイキングで提供できているのは調理師のレベルが本当に高いのだと思う。

千歳観光

千歳の街中の散策へ。

千歳は自衛隊のある街なので、他の例に漏れず、街の規模では考えられないくらいに飲み屋街が栄えている。北海道ではその傾向が強いが、どんな田舎でも自衛隊のある街は飲み屋街が栄えている。

札幌で言う所の大通公園的な位置に、大通公園的なものがある。冬場なので人は誰もいなかったが、イベント会場などになったりするのだろう。

サケのふるさと 千歳水族館

駅の東側1Kmくらいのところに道の駅があり、サケのふるさと 千歳水族館という淡水魚というか、サケがメインの水族館がある。大人800円。年間パスポート1000円。

自転車旅行の時に行っとけという感じだが1Kmなので歩いても行ける。札幌圏の水族館としてはサンピアザ水族館の次くらいに街からアクセスしやすいと思うのだが、道外の観光客でここを訪れる人はかなり少ないのではないだろうか。どう見ても地元というか、近所の人の利用者が多かった。

本州はそれほどでもないと思うが、北海道に住んでるとサケを食べることは多くて、ホテルのバイキングでも焼き鮭が出たり、イクラ丼や筋子ご飯などを食べることも多い。かなり身近な魚だ。

この水族館のパネルで勉強するまでよく知らなかったが、サケは稚魚を川に放流すると、太平洋とかに出て、アメリカの方まで行って、2年(?)くらいしたら、水の匂いを覚えていて最初の川に戻ってくるらしい。

ただ、無事に戻ってふるさとに戻って来れるので100匹に1匹くらいで、最後はふるさとの川で産卵して子孫を残した段階で力尽きて最期を迎えるのだ。

・・・この話を聞いて、私は涙がこぼれそうになった。

だが、こうした鮭の本能を利用して、楽に食材を確保しようという人間の試みにより、100年くらい前から事業として稚魚の放流をやっているというのを知って、複雑な気持ちになった。

ふるさとに帰ってきたサケを自動的に捕獲するための設備がインディアン水車。アメリカ由来のものらしい。

帯広に向かう

千歳の見学を終えて、南千歳駅から石勝線経由で帯広に向かう。

札幌圏から帯広に向かうルートは色々あるが、石勝線は帯広や釧路と札幌圏を最短で結ぶために作られた、道内では割と新しい方の路線。しかし、特急列車は多いものの、普通列車は数時間おきにしかない。

今回は北海道&東日本パスを使用するので基本的に特急列車は乗れないが、石勝線の新夕張~新得は特急しか走っていないため、仕方ないから特急に乗ってもいいよという特例が設けられている。今回はそれを利用する。

新夕張駅。ここからガチの夕張方面にも分岐する。盲腸線だが、北海道の歴史マニアや鉄道マニアが時たま乗っていて、濃厚な雰囲気がある。

今回は帯広行きの特急を待って、新得へ向かう。何度かこのパターンで利用したことがあるが、帯広・釧路方面に青春18切符や北東パスを使って最短で向かう場合の一般的ルートだから、特例利用と言っても、コアな鉄道マニアを中心に新夕張で特急に乗る人はいつも何人かいる。

ちなみに新夕張の駅前にはAコープがあり、駅を出て左に少し進んだところにセイコーマートがある。

新得駅。帯広行きの特急の自由席は込んでいて、30分くらいはデッキで過ごした。山岳地帯でカーブが多いから、デッキで過ごすのは結構きつい。というか、座席は空いていても荷物で塞いでいる人が多い。デッキも気楽で悪くないけどなー。

札幌~帯広間と札幌~旭川間はそんなに距離が変わらないと思うが、帯広・釧路行きは列車の本数が少ないため、混みがち。

新得は蕎麦が名物でわざわざ食べに来る人もいるが、時間帯的に駅蕎麦はやっておらず、乗り換え時間の都合で蕎麦屋による時間もなかった。セイコーマートで買ったお菓子で空腹を満たす。

帯広に到着してホテルに向かった。

Part.1 Excellent Hokkaido Native2

1日目 その2 千歳だって、ちゃんとした街なんだぞ

かつて国鉄時代の北海道の入り口は函館だった。今となっては信じられないが、北海道内の特急や急行列車は函館起点だったらしい。新千歳空港が開港するまでは・・・。

千歳到着

バニラエアで唯一、日本の航空会社らしさを感じたのは着陸だった。

たまたまそういう気象条件だったのかもしれないが、ジェットスターは、いつもぎりぎりのラインを追求する傾向があるが、バニラエアの着陸は、まるで滑るようなスムーズ着陸。これは文句のつけようがない。豆腐の配達にも使えそうなくらいの着陸テクニックだった。

ちょうど昼時だったので、新千歳空港内のラーメンミュージアムのような所で食事をする。2~3日前から『うまいラーメンが食べたい』と思っていて、家の近所の山岡屋に行こうか迷っていた。しかし、北海道で食べればいいやと、この時までずっと我慢していたのである。

店を見て回るが、最近、にわかにブームな海老味噌系の人気店は空港だっていうのに、なんと20人くらいの行列ができている。

それ以外の店はそうでなくて、店によっては空席ばかり。ラーメンミュージアムは過酷な所だ。外から人気あるなしが丸見えで、スパルタ。比較されまくる。

私は田舎育ちなので飯を食うために並ぶのは嫌だし、「北海道のラーメン屋なら、どこでもうまいっしょ!」の精神なので、比較的空いていた札幌ラーメンの空という店に行ってみた。

ある部分の人の感じ方というのはシンプルだ。お腹が空いている時に画像だけを見れば、きっと美味しそうに見えるはず。

だが個人の感想としては、非常にいまいちな最低ラーメンだった。まず、麺は細くてダメダメだし、そのへんのスーパーに売ってる生ラーメン以下だと思った。自分で作る菊水とかの生ラーメンの方が絶対うまい。

スープもスープで、具はそこそこだが、850円くらいと良い値段がしたし、コストパフォーマンス的な評価は5段階で1。カップ麺のニュータッチの札幌ラーメン(168円~)の方がコスパが上。

うまいラーメンは人のテンションを上げるが、まずいラーメンは人のテンションを下げる。

雪ミクスカイタウン

新千歳空港には、全国でも珍しい、雪ミクスカイタウンという施設がある。

初音ミクの雪祭り由来の冬バージョンなのが雪ミクだ。一応、北海道の公式キャラクター。初音ミクは札幌市職員の名刺に印刷されているくらい北海道で重要なキャラなのだが、民間企業が諸権利を持っているので、いまひとつ北海道アピール力が弱い。

初音ミクはニューヨークや上海など、世界の主要な大都市で単独ライブを行ったり、邦楽アーティストとして世界一配信国が多いくらいのビッグアーティスト。他にこんな大成功している道産子はまずいないので、これからは北海道キャラというのを前面に押し出して欲しい所だ。

winter7

雪ミクスカイタウンはグッズを売っていたり、歴代フィギュアが展示されたりしているのだが、一番の見ものは、やはり等身大の雪ミク。

ただ、可愛らしいイラストとかデフォルメフィギュアのイメージで等身大フィギュアを見ると・・・これじゃない感じがする。

塗料か照明の都合かで肌の色が緑っぽくてこれじゃない感じだし、単にアニメ風のデザインのまま等身大になると、不気味に感じしてしまうだけなのかもしれないけど、特に目がこれじゃない感じ。(※一部、画像加工をしてあります)

ここには、北海道ぐるっとシアターだかという10分くらいで650円もするパノラマ映像の閲覧施設がある。よくネットで無料で見れる初音ミクPVのあれが上映されているのだが、実はそれを一度見たことがある。

だが、とても650円払って見るようなものには思えなかった。せいぜい100円くらいの価値だと思った。初音ミクが好きで北海道にお金を寄付したい人なら、飛行機までの時間つぶしには良いと思う。

アウトレットモールRereへ

新千歳空港近くにはアウトレットモールがある。

出来た当初は成り物入りで登場した気がするが、10年くらい前に一度行ったきりで、現存してるか不安だったが、現存してるそうなので行ってみる。あまり宣伝していないが、空港から無料送迎バスが30分置きくらいに出ている。沖縄・那覇空港と某アウトレットモールみたいなだ。

レラ行きのバスは中国・台湾系の外人ばかりだった。ついオリオンビールのあれを思い出してしまった。確かに、新千歳空港を使う道外の日本人が沢山レラに行っているのは想像できないから、仕方ないのかな・・・。

レラに到着すると、やはり中国・台湾系の外人ばかりだった。あと、北海道だというのに、朝方の関東より気温が高いと思った。12月なのに雪もうっすらとある程度だし、真面目な話で自転車でも行けるんじゃないと思った。今年はこの時期としては非常に雪が少ないらしい。

休日とかは違うのかもしれないが、本当、この日のレラは垢抜けていなくて、飲食店とかも全く魅力を感じるものがなかった。近隣のアルカディアなんとかというオフィスビルに、500円のランチがあるというのが唯一気になったけど、利用しなかった。

ホテルグランテラス千歳

レラから宿泊先のホテルへ向かった。1日目は千歳市内のホテルに宿泊することになっている。

新千歳空港を利用して北海道を観光する人の99%は千歳市内に立ち寄らないし、私も千歳市内に宿泊するのは初めてだ。定価1万5千円のシティホテルが朝食バイキング付で5000円と破格だったので、千歳に泊まることにしたのである。北海道は夏場と冬場ではホテルの料金が2~3倍くらい違いがある。

千歳の街中には観光客がいないので、飛行機のエンジン音がする以外は、そのへんの街を歩いているのとあまり変わらない。

空港の近くだから、成田空港の近くみたいに旅行者用に車を長期間預かる駐車場や、レンタカー屋などは多い。ガソリンスタンドの前を歩いていたら、それだけで店の女の子に「こんにちは」と挨拶された。埼玉のガソリンスタンドの前をただ歩いていて、挨拶されたことはない。

前回の自転車旅行の時に前を通りかかって、朝食バイキングだけでも利用したかったが、1700円と高かったから、その時は諦めたのであった。