半年ほど前、虫歯になりやすい歯質であることに嫌気がさして電動歯ブラシを導入することにした。
それまでも歯科衛生士に手磨きでの磨き方の指導は受けていたのだが、明らかに電動歯ブラシを導入してからの方が歯垢が除去できていないように感じる。
歯垢がごっそり残っている事実
電動歯ブラシだけで磨いて何日か経ってから思うのは、ほとんど歯垢が取れていないのではということである。
指や爪で奥歯などの側面を触ると、ごっそり歯垢が残っている。手磨きの時はこんなことはなかった。
説明書に従って、ブラシ部分を当てるように磨いているが、やり方が悪いのか、もっと根本的な部分を間違っているのかは不明だが、現実問題として手磨き時代より劣っているように思ってしまった。
メーカーが謳う歯垢除去「99.7%」などのトリック
某メーカー製の電動歯ブラシを使っているが、広告で「99.7%」などの数字を見かける。
パッと見だと歯垢の99.7%が除去できるからほぼ100%じゃん! すげー! と錯覚してしまいそうだが、よくよく見るとメーカー調べによる手磨きとの比較でしかない。
手磨きは歯科衛生士から個別の歯の状況に応じた磨き方の指導を受けないと効率よく歯垢除去ができないが、雑に手磨きしている人に電動ブラシを使わせたら2倍近く歯垢除去ができたというだけの数字ではないかと思う。
メーカー調べだからいくらでも都合のいい数字を出すことができるだろうし、数字のトリックに騙されてはいけなかったのだ。
電動歯ブラシはブンブン回転するから磨いた気になってしまう
電動歯ブラシで磨くとブンブン回転して振動も凄いから、何となく適当にやっても磨かれているような気になってしまうことだろう。
これもトリックと言えばトリックだ。
手磨きの時と同じように歯垢が角度を調整しながら当てないとならない気がする。
しかし、振動が凄いものだから細かく調整するのが難しいし、歯茎の状態によっては回転や振動はよろしくないような気がしてしまう。
ブラシ部分の交換を怠ってはいけない
電動歯ブラシは激しく回転するだけあって、ブラシ部分の消耗は激しい。
3か月も交換していなかったら歯垢除去能力は著しく落ちると実感する。
交換してびっくりしたが、まるで歯に当たっている感覚が違うのだ。
手磨きの時は多少交換しなくても違いがわかりにくいが、電動歯ブラシは頻繁に交換しないと本来の能力が発揮できなくなると思う。
電動歯ブラシでも歯間清掃はこれまで通り必要
電動歯ブラシであっても歯間清掃は別途必要なので、糸ようじなどとセットで使わないとならない。
個人的には電動歯ブラシは広告でのイメージほど優れたものではないと思わざるを得ないが、歯間の歯垢を除去する能力は手磨きと同等か劣るものだと思う。
えっ、じゃあ電動歯ブラシを使う意味がなくないか? という考えに至るのだけど、事実、そう思ってきている。
人間の体は不便な部分は沢山あるが、歯は特に現代人の生活に全く適応できていない部分の代表格だと思う。
歯医者で相談したら手磨きは別途必要なようだった
実際問題、奥歯の奥の方などは電動歯ブラシでは全く磨けていなくて汚れが溜まってしまい、他にも原因はあるのだけど歯茎が腫れる事態になった。
歯医者で相談したら、やはり電動歯ブラシでは磨けない部分があるので、結局は別途手磨きが必要とのことだった。
奥歯の奥などの磨きにくい場所はタフトブラシという、隙間清掃に特化した細いブラシを使うといいらしく、そのへんで市販されている。
ますます電動歯ブラシの存在に疑問を持ってしまう昨今だ。