筆者は生まれも育ちも北海道だが、雪国出身じゃない人からこんなことを聞かれた。
「北海道の自転車屋は冬は何をやってるの? 出稼ぎにでも行ってるの?」
ああ・・・、そういう疑問が出るのも理解はできるけど、筆者が知る限りでは冬も普通に営業している。
ただ、雪国以外の自転車屋と北海道の自転車屋はそもそも営業形態が異なるという特長がある。以下は筆者の地元の田舎町にあった個人経営の自転車屋の例なので、すべてに当てはまるわけではないことをお断りしておく。
ストーブや除雪機など雪国特有の商売も一緒にやっている
正解を先に書いてしまうと、北海道の個人経営などの自転車屋は大体はストーブや除雪機など、雪国特有の商売も一緒にやっていることが多いと思う。
子供時代の記憶だと、本格的な自転車屋だけどテレビとか家電も扱っていたり、冬場でも商売が成り立つように扱っている商材が多いのだ。販売だけでなく、メンテナンスとか修理とか周辺の商売も発生するので、出稼ぎになんて行っている暇はないと思う。
札幌など都市部の自転車専門店だと違うかもしれないが、田舎だとそんな感じだった。
そもそも北海道(の田舎)では冬も割と自転車が走っている
雪が薄っすら積もっただけで大ニュースになる東京の人からすると想像もできない世界かもしれないが、生まれた時から雪があって当たり前の環境で育った人間からすると、ちょっとやそっと雪が積もったくらいだったら、自転車の走行は特に問題がなかったりする。(基本的には大変危険なので人に勧めているわけではない)
田舎だと高校があっても自宅から何キロも離れていて公共交通機関がなかったりするので、雪が降ろうと自転車で通学しなきゃならんかったりもするのだ。うん、筆者がそうだった。学校公式では禁止されていた気もするが、途中の施設で自転車を停められるような場所があって、そこで乗り捨てていた気がする。
雪国だって、人が歩けるくらいに常に除雪はされているので、大雪ゆ吹雪の日を除けば、割と生活のための冬だろうと自転車に乗る人はいるのだ。
そもそも雪があまり降らない地域もあるし
余談だけど、北海道といっても太平洋側の地域などは、薄っすら程度しか雪が降らなかったりする。新潟とか秋田とか青森とか、本州の豪雪地帯の方がよっぽと雪が降ると思う。
まぁ、札幌とか旭川とか観光客がよく来るような地域は雪が多いので、「北海道=どこでも雪がいっぱい」と思われがちなのは仕方のない誤解かもしれない・・・。
というわけで、北海道の自転車屋は雪国以外の人が心配するまでもなく、私が知る限りでは冬場も地域特性に合わせた商売をしつつ、普通に営業していることが多いと思われるでございます。例外もあるとは思うけど。