微かな体の異変を感じたのは札幌のホテルに滞在中だったと思う。
デリケートな部分に異物感というか、痛みを感じるようになった。
そういう目的で来ているから仕方ないが、氷点下の街を何キロも散策したり、青森や函館で地酒を堪能したこと。そして、直接的に大きいと思ったのが、久しぶりの長時間の普通列車の座席に座っていたことだろう。
痔になる原因はいくつもあるが、この5日間、ほとんど痔への最短コースを歩んでいたと思う。
最初は軽いものだと思っていたが、3日目となる大晦日、座るのが困難な状態となった。
立ってるほうがマシだが、せっかくなので札幌駅付近の有名ラーメン屋、桑に入ってみる。初めての店だ。
桑は確か、一部スーパーで売ってる袋ラーメンにもなっているくらいの有名店だ。札幌の有名ラーメン店はすすきのの歓楽街、飲み屋街にあることが多いが、ここは札幌駅近所の官公庁街、ビジネス街である。
店に入るとカウンター席中心。ラーメン屋というと体育会系の雰囲気の所が多いが、ここは家族経営らしく、店員さんが普通の家族という感じだった。初代(?)経営者のおばさんが「みつお」のあれのような詩集を出しているらしく、店内で販売していた。
見本を見ると「みつお」のあれより意外にグッと来るものが多く、買いそうになったが500円くらいと結構高いので買わなかった。他人に裏切られても、あなたは他人を裏切るな、(だったかな)みたいなのがグッと来た。でも、詩の感じ方は、その時の精神状態によるわな。
味は、すみれとは違う方向のかなりな濃厚系。体調が悪いのもあるが、スープは濃いのと油が半端でないので、健康に悪いから全く飲めなかった。値段はノーマルな味噌ラーメンでも900円台後半。有名税(意味が違うか)のせいで札幌ラーメンの中でもかなり高い。再訪はないな。
でも、韓国や中国人系、また日本人などの観光客っぽい人たちが続々と出入りしていた。でも、900円台となると、割高感は否めない。
帰り、新千歳空港に向かうまでが大変だった。途中、新札幌に寄ったが、休憩しようと思っても椅子に座るのが辛い。公共の場所にある椅子は硬いものが多いので、柔らか目の椅子を探すのが大変だった。
新千歳空港に着いてからはもっと大変だった。これからエコノミー必至なLCCに乗るのは試練だと思った。
無料使える新千歳空港のWifiで調べると、痔は暖めると痛みが和らぐらしい。空港内のダイソーで早速ホッカイロを買う。下着越しに貼ってみるも、効果があるのか微妙。
後で思うと、この段階で薬局で塗り薬と飲み薬を買うべきだったと思う。
ジェットスターは「痔なので乗れません」という泣き言が通用するような航空会社じゃない。いや、JALのビジネスクラスでも厳しいのに、LCCの3人掛け座席の真ん中に乗るんだぞ。
ちなみにジェットスターはWEBチェックインの仕様が変わったようで、座席指定がしょぼい席でも有料になった。無造作割り当てだが、前方から割り当てられるようで、前のほうに歯抜けみたいに3人掛け席の真ん中が空いている場合は注意! たぶん、そこに割り当てられる! そういう時は別の時間帯にチェックインすれば回避できる、かもしれない。
ジェットスターに乗り込む。
3人掛けの真ん中なので遅めに乗り込む。窓側に体格のいいコワモテの男性、通路側に普通の男性がいたので、普通の男性に頭を下げていったんどいて貰い、なんとか着席。痛い痛い。
ジェットスターに限らないがLCCは預けの荷物が有料なので、なるだけ荷物を機内に持ち込もうとする人が多い(サイズ、個数の制限は厳しい)。
そのため、キャリーバックや土産やらで荷物棚が占領されていて、後から乗り込むと真面目に荷物入れる所がない。足元における程度のリュック一つだからいいが、後から乗り込む荷物多い人はどうするの、これ。
成田着。あと数時間で2015年も終わろうとしている今、帰省なのか旅行なのか、渋谷かどこかのカウントダウンイベントに行くのか、こんな日時の飛行機でも割りと混んでいる。それでも年末年始なのに直前に6,000円で買えたのは幸運だろう。
いや、こんな酷い痔になって、幸運も何もないか。
2015年のうちに無事に帰宅。自宅療養に専念する。
END