うだるような夏のある日、自作ベースのPCを立ち上げようとしたところ、それまで何か月も問題がなかったにも関わらず、ビープ音すら鳴らずに起動しないトラブルに遭遇した。
原因は様々であるが、ひょっとしたら同じような状況の人もいるかもしれないので参考になれば幸いである。
PCが起動しない原因の見分け方
PCが起動しない原因は大きく二つあって、一つはハードウェアのトラブル。もう一つはWindowsなどのOS側、いわばソフトウェアのトラブルである。
ビープ音が鳴らないのは前者のハードウェア側のトラブル。それも、マウスとかキーボードとかSSDやHDDなどではなくて、CPUやメモリやマザーボードといったPCの「心臓部」にあたるような重要パーツのトラブルである可能性が高い。
起動時のビープ音は「CPUとかメモリとかの根本的なパーツはOKですよ」という合図なのだ。
CPUやメモリなどが問題なくて、その他のハードウェアが問題である場合は英語で「どこどこ(パーツ名)が調子悪いのでチェックしてみ!」というようなメッセージが表示されるはずだ。
だから、ビープ音が鳴らない場合は根本的なパーツを疑うのが基本である。根本的なパーツにはCPUやメモリなどに電源を供給する電源ユニットも含まれるであろう。
メモリが抜け落ちかかっている珍事!!(笑)
結論を言うと、妖精か小人の仕業で、なぜだかメモリが抜けかかっているのが原因であった。
いやいや、最近組み立てたPCじゃないし、最後に蓋を開けたのは数か月以上前のはず。ちゃんと奥まで差しているし、抜け落ち防止のカチッとするような留め具もあるし、抜け落ちるわけないと思っていた。
しかし、PCを使い出して30年近く経つけど、こんな珍事も起きるのだなぁ、と思った。
最初は電源ユニットの寿命や、そもそもマザーボードとかも古いし、全体的な寿命かなぁと思って、全体の買い替えも検討したくらいだけど、メモリを差しなおしたら解決した。
ビープ音がならなくて起動しない場合は、デスクトップPCの場合はまずは蓋を開けて点検してみよう。
メモリの他にもCPUや内部のケーブル類が妖精さんに引っこ抜かれている可能性がある。
メモリが抜けかかっているとPCが不安定になる
メモリというのは多少、抜けかかっていても一応PCは起動する場合もあるらしい。もちろん限界に達すると起動しなくなる。
ただ、データにエラーが起きるようになるらしくて、PCが突然フリーズしたり、JPEGなどの画像ファイルの保存に失敗して開こうとしても「ファイルが破損しています」というエラーが増えるようになる。
起動しなくなる数日前くらいからそういう現象が増えていたので、PCが不安定の場合は妖精さんの仕業を疑ってみよう。
日ごろから大事なファイルのバックアップをとるのは重要だが、ファイルが破損していたらどれだけバックアップをとっても壊れたファイルばっかりなので意味がない。喪失感がハンパないので注意だ。