Part.1 Excellent Hokkaido Native2

5日目 オホーツクの街

オホーツクの街を堪能する。このへんを走る特急列車の名前が昔からオホーツクだから、皆オホーツク、オホーツク言っているし、いつの間にかオホーツク管内という正式な地域の名前になったりもしているが、オホーツクとは本来はロシアにある小さな街のこと。

このへんにある海の名前がオホーツク海だから、自治体がオホーツクでも間違っちゃいない。深く考えると、太平洋に面している関東地方をカリフォルニア県だと、言っているようなものかもしない。

ちなみにオホーツクはロシア語だが、JRの列車の名前や自治体がロシア語なのは、日本でここだけなのだ。

網走→遠軽の旅路
網走で泊まった北海ホテルは予想以上に朝食が美味しかった。筋子とか、ご飯に合いすぎる。オホーツクの定番の朝食だな。

ホテルの設備は修学旅行で泊まるような感じとレビューする方もおられるが、私が部屋選択フリーのプランで割り当てられたのは3人部屋で、部屋にもバスルームがあり、とても快適な部屋だった。今は安ホテルでも無線LANが使える所が増えているのもありがたい。

網走からは一旦、始発普通列車で北見に向かう。

網走駅から程近い場所を流れる網走川。ここを散策するのは素敵なので、網走に行く人はぜひ。

網走はそんなに人口が多い街ではないが、道外からの観光客が比較的多いからか、全国チェーンのホテルや、ファーストフードがあったりする。自分の田舎には同じくらいの人口なのに、そういったものがないから嫉妬するわ。


こちらは北見の駅前風景。オホーツクを代表する街だが、駅前はなかなか微妙なさびれ具合。いっそ、後述する旭川みたいに駅前にでかいイオンが進出して欲しいくらいだけど、イオンにすら集客が見込めないと判断されているのだろう。

北見駅の改札。オホーツク地方にはおそらく自動改札機というものはない。

北見~遠軽~旭川を走破する快速きたみ号は貴重な列車で、特急に乗れない18切符や北東パスで札幌~オホーツク方面に移動する人にはほぼ唯一の選択肢。旭川~遠軽間の移動はほんとにあれくらいしかないからなー。ちなみに、特急とほとんど変わらないくらいの停車駅、所用時間、スピード。

遠軽→湧別、幻のホタテフライへ

今回は遠軽から湧別へバスで移動し、自転車旅行で訪れたあの場所へ行き、ホタテフライを食べてくるというストーリー。

遠軽駅すら2分くらい歩くとバスターミナルがある。

私が生まれる前くらいとかだったら、列車で湧別や紋別にもいけたのだが、廃止されたのでバスで行くしかない。

道が一直線だし夏場に自転車で行ったことがあるから「歩くか? まさか」と思ったけど、バスに乗って見ると、直線とは行っても距離が長いし、途中に店とか何キロもないからバスしか選択肢がないと思った。ちなみに、この時は町内バス路線無料というのをやっていた。町外に向かうバスは通常営業。

鉄道との乗り継ぎ時間はあまり考えられていないので、1時間ほどバスを待ち、湧別に向かう。事前調査では400円くらいかかるとわかっていたが、湧別のTOMまで10数キロの移動に570円もかかった。

関東なら埼玉の中心から東京の中心まで、30~40Km移動できる。鉄道がない区間だから、それなりに乗客もいて、遠軽~紋別くらいは鉄道を残しておいても良かったんじゃないか・・・中央集権主義にもほどがあると思った。それか北東パスを持ってたら廃線区間を無料で乗れるようにして欲しい・・・というか、赤字のJR北海道には無理なお願いか。

TOM周辺

自転車旅行で来た場所だけど、あの時はホタテフライと温泉くらいしか記事を書いていなかったので、改めてTOM周辺をレポート。

例のホタテフライ定食。美味しいは美味しいが、自転車旅行の時の方が食べ物は美味しく感じる。あとこれは自分の落ち度だが、脳の半分くらいが働いていなかったからか、ホタテにかけるレモンとタルタルソースの存在に気づかなかった。3つのうち2つを食べて、残り1つになってから気づいた。タルタルとかはあったほうが絶対美味しい。



この周辺は元々は駅だった場所。さすがに雪がそれなりにあるので、見学者は皆無というか、冬場は特に地元の人しかこのへんに来ないと思われるから、鉄道関係の人もいないのだけど、自由に見学ができる。

こちらは図書館とかの施設。この地域ではないけど、モンキーパンチとか北海道出身の漫画家のギャラリーとかがある。入場無料。

そして、一般向けの図書館もあるので、どんなものかと視察に訪れたのだが、入り口で靴を脱ぐという仕様だった。張り紙がしてあって、下駄箱的なものもあったのだが、脳が8割休眠していたからか、見落として土足で入ってしまい、スタッフの方に注意されてしまった。私の落ち度だが、子供図書館とか以外の普通の図書館で土足禁止なところを見たことがなかったから靴を脱ぐ発想がなかったけど、地方文化というものを考えさせられた。

遠軽に戻るバス。570円。

キハ40の車内アナウンスと同じ人の自動音声の気がした。列車に乗ってる気分になる。

北海道の冬場はバス停前とかでも歩道に雪山が出来たりするのだが、タクシーみたいにどこでも止まってくれる(?)沖縄のバスと違って、ルールに厳格な土地だからか、雪山前だろうとバス停の位置にしっかり止まる。乗り込むのが大変そうな人がいた。

遠軽に戻ったら駅前の某ホテルにチェックインし、願望岩の方へ。

冬場は登れるか微妙だし、柵とかないからあれだけど、鉄道の写真撮ったりする人にも良い場所。高崎線とかの沿線で三脚立てるより、よっぽどいいのが撮れるよ。

夜、藤月庵で海老が1本入った天ぷらそば(780円?)を食べ、明日の朝ごはん用の半額カツ丼をコープで買った。

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4日目 日本最東端の街への旅

日本のある時期においては、北海道の東の端は今よりかなり向こうだったという。北方領土だ。今、一般日本人が気軽に行ける最果ては根室までだが、ここまで来るとロシア語の看板が目立ち、よほど鈍感でない限りは異国の雰囲気が感じ取れるだろう。

日本最東端の街、根室へ

私は日本最南端(東京都)と最西端(沖縄県)にも行ったことはあるが、市町村とか細かい単位で言うと、最東端である根室が一番ディープなところに立ち入っている。

と言っても、記憶の範囲では冬の根室に来たのはおそらく初めてで、真夏だけど涼しい風が吹いている根室しか思いつかない。

日本の平地としては、真夏でも最も涼しい風が吹くのが根室という認識で、ロシア語の看板が多くて、日本離れしている異国のような街だ。この街で飲む日本酒とエスカロップが最高なのだ。

もう面倒くさいから予定を変えて網走方面に行こうとも思ったけど、次に来れるのがいつになるかわからないし、ひょっとしたもう来ないで一生終わるかもしれないと思って、しょぼいホテルの軽朝食を胃に流し込んでから、根室行きの快速列車に乗った。

特急が走っていない区間だから、特急と乗り継ぎのいい列車だと混む場合がある。海岸線を走るので、根室に向かって右側の座席の方が景色が良い。

元々、雪の少ない地方だけど、ほんとに雪が全然ないから12月なのにおかしいわ。列車内は最果てに向かう旅人が何人かいて、旅情がある。根室に行くような物好きは、たぶん、沖縄の寂れた離島とかも周っているようなタイプの旅好きというか、旅に色々なものを注ぎ込んでいる人だろう。

根室の駅前。最東端の街だから逆によかったりするが、営業してるかどうかわからんような店、主にエスカロップを出している喫茶店や飲食店が多い。スーパーもスーパーだか判別が難しかったりするし、逆に外国っぽい感じがして良い!

イーストハーバーのエスカロップ

1年ちょっと前の自転車旅行で訪れたイーストハーバーホテルにエスカロップを食べに行く。

11時半~13時半の間しか提供していないので、エスカロップのために旅程をぴったり合わせて来たのだ。きまぐれ旅行派の私としては非常に珍しいことだ。

エスカロップと言っても「カレー」みたいに色々あって、この日は少し値段が張る仔牛のエスカロップを注文。1100円くらいだったかな。

エスカロップは根室くらいでしか食べられない料理だけど、バターライスとか普通の北海道人なら気に入る味。根室だとスーパーの惣菜としても売られているけど、近隣の釧路とかだと見たことがない。似たような洋食はむしろ東京とか横浜とか神戸とかにありそうだが、ガチのエスカロップが全国に普及する日は来るのだろうか。バターライスにしろ、肉をあげたりとか、家庭で自分で作るには手間がかかるしなぁ。

食べ終えたら、列車の時間まで読書して時間を潰してから、一旦、釧路に戻った。

そのまま釧路駅で乗り継いで次の目的地である網走へ向かうこともできたが、網走への最終列車に乗る方法をチョイスした。2時間半くらい、釧路でぶらぶらする余裕が生まれる。

夕暮れ時の釧路の街は華やかで、失業率の高さが日本最悪レベルだったり、生活保護者が多い街であることを感じさせない。

泉屋で泉屋風

MOOの無線LANで札幌で宿泊する宿を手配した後、泉屋に向かった。

釧路市民の90何%が泉屋のスパカツを知っているそうだが、ちょっとツウになりかけた人が次に頼むのが泉屋風というパスタらしい。

私もスパカツを2~3度食べて、次に段階に行きたかったので泉屋風を頼む。

ほぼ見たまんまの味で、塩やきそば風の味付けでボリューミー。スパカツが900円台でこっちは800円台だから、スパカツより安い。若干薄味に思えたので、塩や胡椒を足した。これよりもっとツウ向けのメニューもあるが、とりあえず泉屋風で満足。まぁ、ほとんどの常連客はスパカツを頼むのだから、初めて行く人は泉屋風よりスパカツをお勧めする。

泉屋風を食べ終えたら、網走へと向かった。釧路、さようなら。

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3日目 十勝や釧路は北海道最大の見せ場!?

北海道にパック旅行とか2~3日だけ来る道外の観光客は、最大の見せ場を見ずに帰る人が多い気がしてならない。

帯広駅

帯広駅は立派な日本最東端の有人高架駅だが、路線的には現在は根室本線のみ。

駅前は大手チェーンのホテルが立ち並び、ぱっと見、道内としてはかなりの都会に思えるが、駅前に飲食店などはあるが、観光客が入りやすい店、楽しみやすい場所は意外に少ないため、初めて来た人にはつかみ所がない街に思えるだろう。

帯広には動物園があるので行こうと思っていたが、なんと冬期間は土日祝しか開園していないということで見送った。自転車旅行の時に行っておけばよかったけど、仕方がない。

釧路へ

北海道の地方の普通列車は大体こんな感じだが、空いているので快適。それでも、札幌~帯広~釧路間は、特急は割りと混み混みの路線。

この日の朝食はセイコーマートのホットシェフ。

埼玉とか道外のセイコーマートにもホットシェフはあるが、「ホットシェフミニ」の場合が多く、近所ではカレーとか豚丼とかシンプルなものしか扱っていない。北海道だとガチのホットシェフが簡単に食べられるので、好きなものがすぐ手に入って嬉しい。

釧路市内

釧路に到着すると、観光客客しかない中心市街地に向かう。郊外のイオンとかある所は地元の人が集まり、中心市街地は観光客が多い。

商業施設兼ハローワーク兼バスターミナルのMOOへ。

テレビなどでも紹介されているらしい名物のさんまんま。

素材がさんまだからだけど、600円と意外に安い。何度か食べたことがあるが、同じ釧路名物のスパカツよりも地元での知名度は低いらしく、釧路出身の人と以前知り合ったが、さんまんまを知らなかった。自分でもわかるくらい、さんまんまを食べると半日くらいは口が魚臭くなる。美味しいけど、人と会う人はお口のケアを怠らないようにしたほうが良い。

さんまんまだけでは、食べ盛りの成人男性の空腹を満たすのは難しい(むしろ酒のつまみ的な・・・)ため、迷った挙句、近くのまなぼっとという生涯学習施設(多分)にレストランがあって、前から行ってみたかったので向かうことにした。

・・・が、結果的に言うと道東を感じることとなった。

このカツ丼自体はまぁ美味しかったのだが、この施設でやってるセミナーの受講生とかの会合なのか、中高年女性とか地元の集まりとかの高齢者とかで、妙に騒がしい。若い人は全くいないのだが、静かな環境なら夜景も見えるし悪いないのだが、あまりにもざわざわ煩くて、まったくゆったり過ごせなかった。

こんなんだったら、セイコーマートかインデアンのカレーか、勝手丼にしといた方がよかったと思った。味もロケーションも全く悪くなかったけど。

ツカサカップは釧路の地酒だが、意外にどこにでも売ってるわけじゃなくて、一部のスーパーとか土産物屋にしかない。そのへんのコンビニとかにも置いて欲しいものだが。

ツウにしかわからん味で、キリっとした辛口の日本酒ばかり飲んでいると物足りなく感じるかもしれない。東北地方太平洋側の辛口じゃない日本酒の味に近いかもしれない。