沖縄

Fourth Stage 沖縄本島編

8日目 那覇市内散策

私は北海道に行っても札幌市内散策は最後、沖縄でも那覇市内散策は最後の方に持ってくることが多い。札幌駅周辺の人混みは、東京で言えば新宿駅までは行かないものの、池袋駅くらいのレベルだ。人、人、人でノイローゼになる。

特に、埼玉から東京を経由しないで、鉄道で真っ直ぐ札幌に向かうと、東京から遠ざかったはずなのに、なぜまた東京みたいなところに来ちゃったの~?という嫌な気持ちになる。那覇はそこまでのウンザリさはないものの、いつからか避けるようになっていた。

まずは沖縄の城下町、首里へと向かう。

首里への道は、今回の旅路の中でトップクラスのヒルクライムだ。当然、自転車を押して歩く。

首里からは那覇の街が見渡せる。太平洋戦争の時、日本軍は首里に司令部を設置したという。

首里は道路の色が他とは違う。

首里城近くの龍潭公園には猫が沢山いる。この猫の親の親くらいの世代から顔見知りだ。龍潭公園にはデカい鳥のバリケンも沢山いる。

高層建築物が立ち並ぶおもろまち。元々、米軍基地があった場所で、返還されてから新都心として開発された。本土資本のホテルやレストラン、サンエー那覇メインプレイスなどがある。

おもろまちに否定的な沖縄通の人もいるが、私は沖縄にだって、こういった都会的な新しい街は必要だと思う。

沖縄的な食べ物にどっぷり浸かってから、北海道を代表するラーメン屋チェーン、さんぱち新都心店へ。さんぱちは那覇以外にも名護や豊見城などにもある。

店内には何組かの沖縄人の家族連れなどがいたが、「わぁー美味しいそう」「美味しい」などと言いながら、アツアツ濃厚な北海道ラーメンを食べていた。北海道に来たら美味しいラーメン屋が沢山あるよ。

「熱くて食べれなーい」とも言っていたが、基本的に氷点下20度の中で食べる料理だから仕方がない。うちなんちゅに北海道の食べ物を美味しいと言って貰えると、店の人じゃなくても嬉しい。

味噌ラーメン680円。沖縄には京都の天下一品や、九州系のラーメンチェーンが多い。豚骨系など九州寄りの味が好まれるので、北海道系のラーメン屋はあまりない。スーパーでジンギスカンを見たことも一度もない。ホテルの北海道バイキング特集で見たことならある。

この旅さいごの夜ご飯。ロケーションはアラハビーチ。夏はともかく、冬は空いててすごくいい。メニューは、悩みに悩んだ結果、ジーマーミ豆腐、ドクターペッパー、泡盛、トレビアンの100円クッキーシュー。レジの若い女性にとっても不機嫌そうにされるものの、たかだか100円の買い物で愛想良くされても困るので、そんなの別にどうでもいいよ、と思う。

沖縄に来ると小さなことなんて、全てどうでも良くなる。どーでもいいね! ナンクルナイサー! 楽しいディナー。ジーマーミ豆腐は落花生で作った豆腐みたいなもので、プルンっとしている。

沖縄のサンエーなどに入居しているパン屋さんは、夜になって半額になると安くて美味しくて、それは良いのだけど、張り紙されていたアルバイトの募集要項をチラッと見て少し思ったことがある。

時給は地域の最低賃金レベルなのは北海道のパン屋「北欧」と同じだけど、店舗じゃなくてかなり離れた場所にある本社で面接をするらしい。アルバイトの面接を。この電車交通のない沖縄で、わざわざ本社に行くのは大変だなぁと思う。

Fourth Stage 沖縄本島編

7日目 糸満、本島南部への旅

もし、貴兄が沖縄でリッチピープルの観光客集団を尻目に、ひとり貧乏自転車旅行をするというなら・・・・ネットカフェ派ならコミックバスターというチェーン店が有力であると助言したい。

北海道や東日本では自遊空間という店が有力だが、沖縄には那覇の国際通りに1店舗あるのみ。しかも、場所が場所だからか、徹夜でデカい一人言を言いながらゲームをやっているような人もいる。沖縄の南部や中部を巡るなら、コミックバスターの場所をチェックしておくのがお勧め。料金的にもお得だし、なにより快適な店内であることが多い。店名に『コミック』とあるけども、ネットカフェと何にも変わらない。

旅も終盤に差し掛かり、今日は南部の糸満市方面へ向かう。自転車で旅をすると一目瞭然だが、沖縄本島は地域によって街の雰囲気が大きく違う。南部は日本人が多くて、街並みが日本的(沖縄的)だ。

美々ビーチ。観光客が来ているのはほとんど見たことがない。散歩してる近所のオジさんとかが多い。バーベキューやマリンスポーツの道具貸出みたいのもやってるらしいが、沖縄に来たらここにはよく来るのに、私はそういう人達を一度も見たことがない。真夏限定なのだろうか。

5~6回くらいはここにきているが、記念撮影。

このあたりは新興住宅街。しかも、3階建くらいの立派な家が多い。

沖縄移住ブームが起きて何年も経つが、集落での濃密な近所付き合いに抵抗があって、こんなふうな新興住宅街に移住する人も多いという。しかし、人間が二人以上いれば多少なりとも上下関係が生まれる・・・。そううまくは行かないらしい。

豊見城市名産のちゅらとまと。沖縄ではビニールハウスで加温しなくても冬にトマトが栽培できる。夏場だったら、やはり北海道のトマトが一番美味しいとは思う。北海道の道の駅の直売所で食べた、あのトマトの味は忘れられない。

ちなみに、豊見城は「村」から「市」に一気に昇格した街。

アウトレットモールあしびなー近くのTOMITONには、沖縄そばの名店がいくつか集まったフードコートがある。各地の名店まで足を運ぶのが面倒な、ものぐさな人には大変助かる。このフードコートは意外にも地元の人が多い。

考えたら、沖縄に10何回も来ているのに、初めてちゃんとした店で沖縄そばを食べた気がする。スーパーに売っている生タイプの自分で作るやつとか、インスタントとかばっかりだった。そういうのと、麺もスープも全然違う。スープは甘味があって、全然別物という感じがした。とんこつスープ、500円か550円。

再び豊崎海浜公園へ。某ヒット作の沖縄映画のロケ地にもなった「ニィニィの丘」で休憩。某映画は沖縄ツウの人の間ではかなり評判が悪い。沖縄の役者が全然出てこないとか、登場人物が乗ってくる船と島が一致していないとか。

ビールにそれほど詳しくないが、オリオンビールはアサヒビールのような淡泊な味。オリオンは埼玉のスーパーでも大抵売ってるので、実際、プレミアム感はゼロに等しい。個人的には、キリンか、暑い日に飲むサッポロビールの方が好き。ブルーシールのアイスは、初めて沖縄に来た時から10年ぶりくらいに食べた気がするが、割と普通のアイスという味。

那覇の国際通り入口付近。今は土産物屋や飲食店が集まる観光客だらけの健全な場所だが、昔はもっとガラの悪い場所だったらしい。朝方とかに酔っ払い風のゲイっぽい人に絡まれたことが3回程度あるが、別に危険な場所ではない。国際通りは路地裏に入って行くとディープな世界が待っている。

北海道では、これのカニバージョンをよく見る。

某なんみんのホテルを当日割引で安く予約できたので、夜まで休憩。ネットカフェで6時間パックとか、8時間パックとかで普段利用していると、ホテルでも1時間あたり何円だろう~とイヤらしい計算をしてしまう。イヤらしい計算の結果、15時チェックインで翌朝10時まで利用した場合、1時間約120円だった。ネカフェより相当安い。ホテルに着いた頃から天気が崩れて雨が降ってきた。自慢するが、私は晴れ男だ。

夜は国道58号線のフェリーターミナル「とまりん」近くにある軽食の店「ルビー」で食事。徒歩で移動。開店51周年の歴史ある沖縄の食堂。写真のメニューはすきやきで、ルビーで頼むのは大体すきやき。ルビーは人気店なので、時間帯を考えていかないと店内に入れない。私は、普通の人の食事時間帯を外して行く。

膝の痛みは重症というほどではないが、自転車に乗っているより、歩いているほうが逆に痛むことに気付く。

図書館の本で調べたら、ランナーズニーと言われる症状のようであった。その名の通り、長距離走など膝を酷使するスポーツでなりやすいが、自転車でもランナーズニーになる。

Fourth Stage 沖縄本島編

6日目 大人も楽しい!! 沖縄こども未来ゾーン

今日もちゅらーゆで朝風呂。ちゅらーゆの湯上り休憩ゾーンから見える景色は絶景だ。エメラルドのサンゴの海と、透明がかった青い空。朝風呂は好きだが、今まで入ってきた他の朝風呂が全部カスに思えるくらい、ちゅらーゆの朝風呂は本当に素晴らしい。

今日は太平洋側の沖縄市へ向かう。沖縄市は合併前はコザ市と呼ばれていた所で、沖縄で2番目の人口約13万人の街である。鉄道がない街としては日本一人口が多い。県庁所在地は現在でも那覇市で、沖縄市という名称が決まった時は那覇市から反発にあったという。

沖縄に初めて来る人で、沖縄市が沖縄の中心地だと勘違いしてしまう人も稀にいる。沖縄市への行き方を聞かれて説明したら、実は予約してるホテルの住所が那覇だったとか。

北海道第2の都市、旭川市が北海道市とかっていう名前になったら、札幌の人間どころか、北海道全体を敵に回すことになるだろう。旭川こそが北海道の地理的な中心に近いので、旭川に道庁を移転すべき・・・という旭川市民の呼びかけも昔あったらしいが、最近は全く聞かない。

沖縄本島は北海道と比べると街と街が近い。那覇近辺だとほぼ連続的に隣町があるし、北谷から坂を上り終えたらすぐ沖縄市、というイメージだ。北海道だと峠を一つか二つ頑張って超えないと、隣の都市圏には行けない。100km以上は離れていて、都市圏ごとに空港があるのが北海道。日本の国土の4分の1は北海道。

沖縄市の街並み。

沖縄こども未来ゾーンへの道。

2回目の訪問となる沖縄こども未来ゾーン。元々は1972年に本土復帰記念事業としてスタートしたのが始まり。動物園を中心とした施設である。以前は遊園地もあったが現在は閉館。那覇方面からの直通バスはなく、沖縄市から運行している。観光客が行っても楽しめるが、客層は地元の人が大多数。3泊4日くらいのツアーだったら、まず立ち寄らないだろう。近隣の幼稚園や小学校の遠足で来ている子供をよく見かける。料金は大人500円。

・・・自慢ではないが、沖縄は他県よりリピーター観光客が多いとは言うが、ここに2回も来る自分は、結構コアな部類だと思う。

エミュー。鳩が背中に乗っても気にしないくらい温厚な性格。

オーストラリアの鳥だが、生命力が強く、北海道の過酷な環境でも生きられる。20年くらい前から北海道のいくつかの農場でも飼育されている。エミューは金になるのだ(多分)。

ツシマヤマネコのふくた。福岡→東京→沖縄と、転勤族。どう考えても、福岡出身だから、ふくた。

この動物園の一押しはカバさん。実は親子で、母親がももえ、娘が水美(すいみ)。

カメは数で勝負。

この動物園はワニが充実している。ワニに詳しくないので見ても違いがあまりわからないが、東南アジアなど世界各地の色々な種類のワニがいる。ワニのマニアなら喜ぶだろう。

レストランで食事。レストランは動物園に入場しなくても利用できる。バイキング880円。沖縄の家庭の味。微妙。

食事を終えたら、東海岸経由で那覇方面へ戻ることとする。

沖縄本島は西側に国道58号線、真ん中くらいに国道330号線と高速道路、東側に国道329号線が南北に走っている。一番交通量が多くて観光地などが多いのが58号線だ。329号線は一番東側の国道ではあるが、那覇~沖縄市の区間は海が見えたり見えなかったりするので、生活道路という感じが強い。

一般的に東海岸はアップダウンが激しく、石油基地や工場などが景色に見えることが多い。本島中部地方で同性愛者の出会いの場として有名な某公園や、超ディープな米軍基地の街などもある。

那覇に近づくと混んでくるが、基本的には空いているように思う。

那覇近郊の走りづらさは、なかなかのもの。アップダウンに狭い歩道、狭い路側帯、バス・・・。どこを走ったらいいかわからなくなる。

沖縄では若者を中心に沖縄そば離れが進んでいるらしい。本土のラーメンやうどんが人気あるという。沖縄には以前からはなまるうどんが所々あったが、丸亀製麺も進出していた。

豊見大橋を渡ると那覇市。

那覇市内には一応自転車レーンのようなものが場所によってはある。あまり機能していないが。

空港近くなので頭上に飛行機が飛び交う。

豊崎海浜公園は夕暮れ時を過ごしたりするには素敵な公園。以前はなかったと思うが、スピーカーからラジオが常時流れているのはどうかな?と思った。アラハビーチのように国際色はなく、地元の沖縄人が多い。