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【2021年4月】Peachひがし北海道フリーパスSPを使った個人的旅行記

2021年4月下旬に「Peachひがし北海道フリーパスSP」というありがたい超得フリー切符で北海道を旅行した自分用の旅行記メモ。楽しかった旅行も、気の抜けたサイダーのようにメモしておかないとすぐに忘れて空気中に消え去ってしまう。7泊8日の旅。

世間は旅行自粛ムードだけど、新型コロナの免疫が生まれつきあるためか全くならないので、息苦しいが人前ではマスクをしつつ旅行をしている。同じような生まれつき免疫がある人で、北海道旅行が好きなモノ好きな人には参考になるのかしらん。1億人に3人くらいだと思うけど。

Peachひがし北海道フリーパスとは

その名の通り、ピーチ航空で道内の空港(新千歳、釧路、女満別)に到着した当日だけに購入できる超得な割引切符。1万6千円くらいで道内のJR特急自由席や普通列車が5日間乗り放題。ひがし北海道フリーパスの場合は札幌圏~道東、きた北海道フリーパスの場合は稚内方面とか道内全域ではないので注意。函館は蚊帳の外。

期間限定だったり条件あるので、利用するつもりの人は要確認。到着してから条件合わずに買えなかった! じゃ泣くに泣けんからね。開始日は購入当日か翌日かの2択。

筆者の場合はセコイこと(=節約)が大好きなので、SPが付いた9800円のやつ。コロナ渦で利用者激減のために、同じ利用条件でさらに割引されている。青春18きっぷや北海道&ひがし日本パスがかすんで見える。この切符のためだけにジェットスターじゃなくてピーチ航空使う価値があるくらいに素晴らしい切符だ。

1日目 新千歳→札幌

旅行1日目は成田空港から新千歳空港へ。最初は釧路空港に行きたかったが、セールで3千円くらいで新千歳に行けたので新千歳にした。「誰でもよかった」よろしく「どこでもよかった」という感じ。

SP割引は期間限定だが、買える最終日に新千歳に到着したので、忘れずに新千歳空港の地下にあるみどりの窓口でピーチの航空券(レシートみたいなもの)を提示して買う。到着が夜だったので、この日は使わず、開始日は翌日からにして貰った。こういうのは計算高いというか、すごく細かいタイプ。

新千歳空港は普段ならビジネス客や観光客でいっぱいの時間帯だけど、ざっと見渡して閑散としていた。一応、緊急事態宣言は出ていない時期だったので、土産物屋とかは割と営業はしていた。

JRで札幌市内に向かう。

予約していたフレイムホテル(1泊3千円)に向かう前に「まんだらけ」に向かった。株主優待券で2千円分の買い物をした。全く金を使わず無料で買い物をするというのは楽しい。悩んだ末、中古のPS4ゲームやCDを買う。旅行中は荷物になるけど仕方ない。

ノルベサのビル1Fにあった北海道物産系のテナントがぶっ潰れていたのはショック。これぞコロナの破壊力。

フレイムホテルは意外と滞在しやすいホテルだった。まぁまぁ暖かかったので夜は散歩しようと思ったけど、株が大幅下落で見込みのない低位株をいくつかロスカットした。コツコツ稼いできた利益が吹き飛んだけど、勉強代だと思って堪える。気分が乗らないし面倒なので散歩は翌朝することにした。

2日目 札幌→帯広

朝は早めにホテルを出て豊平川のあたりを散歩。

スマホで株の取り引き予約をしていると、ヤフーファイナンスの「今日の相場見通し」が届く。相場というのは単純な面もあって、この「相場見通し」的なやつが天気予報のごとく大体は命中する。どこどこの銘柄が上がるとすれば上がるし、売り優勢となれば本当に売り優勢になる。

昨日の損失を取り戻そうと少しは努力したが、スマホで散歩しながらでは細かい情報を掴みにくいので上がる予報に従ってキヤノンだけ買い注文。ずっと上がり続ける気はしなかったので1時間くらいで手放して食事代程度を確保。ついでに凸版印刷がそろそろ下落トレンドに入るのではと売りポジション取るも、短期間では下がる見込みがなくてロスカットするハメになった。株価の予測は難しい。

そんなことをしながら、せっかくだし特急のとかちで帯広に向かうのも良かったが、帯広にあまり早い時間に憑いてもることがないので、新さっぽろと千歳に寄り道する。千歳の道の駅でスープカレーの奥芝商店で食事をしようと思ったが、準備に手間取っているようでなかなか開店せず、面倒になってイオンでツマミ(でん六のピーナッツ)と日本酒を買う。

少し前に沖縄に滞在していて泡盛漬けになっていたので日本酒は久しぶりだ。

千歳駅から帯広方面の特急が停まる南千歳駅に移動する。南千歳駅はアウトレットモールのレラ以外は何もないし、レラり飲食店は色々あるけどイマイチなのでスルー。

南千歳駅で釧路行きのおおぞらに乗る。帯広終点のとかちと、釧路まで行くおおぞらが走っているのだ。札幌~旭川と違って、帯広方面の特急は2時間おきくらい。札幌~旭川間は途中に北海道としてはそれなりに大きい街が点在しているので特急が多い一方、札幌~帯広~釧路の途中には小さい街しかない。

南千歳からは新千歳空港から乗り継いだと思われるスーツを着た若い女性何人かが乗り込んでポッキーみたいなお菓子を食べていた。このご時世でも飛行機で営業か研修かに本州から来たのだろうか。

14時くらいに帯広に到着。今回の旅行の目的の一つであるインデアンのカツカレーを食べるというチェックポイントを通過。インデアンのカツカレーが大好きだ。地球上でなくなったら絶望する料理の一つ。裏メニュー(というほどでもないが)的な頼み方で「インデアンカツ」と頼むと、インデアンルウとカツの組み合わせで、カツカレーと同じれ料金になるのがポイント。

インデアンまちなか店の近くには、いまや北海道最東端(たしか)のデパートである藤丸があるので散策。アーケード街は以前よりほんのちょっと看板などが整備されて活気がある気がした。この少し前に帯広が道東の最大都市である釧路の人口を超えたというニュースが話題になるくらい、帯広は注目株の街なのである。とは言っても、釧路の人口が大幅に減って、帯広が微妙に増えたとかの逆転劇なのだけど。

この日泊るのは帯広駅近くのホテルムサシ。以前から気になっていた古くから帯広にあるホテルだ。今どき現金払いしかできないが、朝食バイキング付きで3千円と格安。格安旅行マニアとしては、一度は泊っておきたいと思っていた。

周囲にはアパホテルとかパコとか大きいチェーンホテルがいっぱいで、陰になって場所が微妙にわかりづらいけど、15時になったのでとりあえず荷物を置いたりするためにチェックイン。室内は使用をバブルの温泉ホテル(温泉はないが)みたいな装飾だった。

荷物を置いたら、駅の南側にあるイオンを目指す。道内主要都市にはイオンがあるので、イオン株主なら訪れてみたいものだ。帯広のイオンもかなり大きい。千葉の幕張メッセ近くにあるイオンとどことなく建物の構造が似ている気がする。

1Fのフードコートには食べたことないが豚丼屋もある。観光地あるあるだが、観光客には帯広=豚丼だが、帯広出身の人に言わせると地元の人はそんなに豚丼って感じでもないらしい。地元の人らしい人が豚丼を食べていたけど、私は釧路に行きつけの豚丼屋があるのでスルー。

イオン帯広店でホテルで食べる夕食的なものを買った。

白貝という、この近所の海で採れるらしい貝が割引で売られていたので買ってみる。調理場もないホテルの部屋でどうやって食べるのか? という疑問が湧いたが、なんとかなると思った。結論を言うと、塩がないと砂抜きができなくて満足に食べられなかった。旅行先で砂抜きや調理が必要な貝を買うのは今後辞めようと思った。

ショックだったのは、帯広駅近くに長崎屋という「帯広の渋谷」的な若者が集まる大型ショッピングセンターがあるのだが閑散としていたこと。オシャレな雑貨屋みたいな店が潰れていた。コロナがなかったら潰れなかったはず。ほとんどスーパーとドン・キホーテだけというくらいの勢いでコロナにやられていた。ここにもインデアンがあるので覚えておくとよい。

3日目 帯広→釧路

翌朝。ホテルムサシの目玉とも言えるバイキング会場に行った。コロナなので小分けされた皿におかずが入れられているセミバイキングのような感じ。にしても、会場が昭和風だ。味も昭和。時が止まっているかのようだ。

おかわり自由だが、釧路に移動したら食べたいものが山ほどあるし、おかわりはしなかった。バイキングなのに珍しく小食。

ホテルムサシをチェックアウトする時にペットボトルの水をサービスされた。帰り際にお土産を貰えるとは知らなかったので「えっ」と思った。スタンプカードみたいのもなんとなく作ったが、それを見るとスタンプを集めると貰えるようなことが書かれていたけど、スタンプに関係なく貰えるのか。

帰り際だと荷造りしたあとだったり、そもそも飲み物を自分で用意して出かける人もいるだろうし、知らないで渡されると少し困る場合もある。荷物が多い人だと500g増加は少し困るしね。あとでありがたく飲んだけど。

帯広駅周辺の公園などを散策して、10時半くらいの特急おおぞらで釧路に向かうことにした。帯広駅構内にはエスタという申し分程度のお土産コーナーや100円ショップが入っている駅ビル的なテナントが両サイドにある。なつぞらという少し前にN〇Kがやっていた帯広が舞台のドラマのジオラマ的なものがあった。アピールするものが何もないよりは、こういう観光的なものがあると良いよね。何もないよりは。

自由席だから座れなかったらどうしようという心配は皆無だった。以前は特急おおぞらは人気列車とされていたけど、今はガラガラなことが多い。

2時間くらいでお待ちかねの釧路に到着。おおぞらの停車駅は列車にもよるが、私が乗ったやつは帯広の後は自治体がワイン工場をやっている池田町に停まった後はノンストップで釧路に向かう。普通列車もあまり走っていない区間だけに、もうちょっと停まってもいい気もする。そんなに急いで釧路に行ってどうする、という気もする。根室方面に乗り継ぐ人は、さっさと釧路に着いて欲しいのかもしれないけど。

釧路に着いたらも本当は釧路町のイオンに行って「この豚丼」を食べようと思っていたものの、朝が小食だったこともあり、急遽、和商市場で勝手丼を作成することにした。

前回は入り口近くの新しいテナントでライスを頼んだのだが、勝手丼用のライスの値段表が出ていなかったので辞めたのだろうかと思いながら、別の奥の方にある店でライス中を買う。以前は手間取ったものだが手慣れたものだ。

屋内で食べる人が多いけど、外の景色を見ながら食べたいので贔屓の店で持ち帰りで500円分くらい刺身を買う。玉子、サーモン、筋子、甘エビとか。元々が貧乏ライダーの旅人ご飯なので、普通の海鮮丼みたいに豪華にしてしまうと本物じゃなくなる。それでもライスと合わせて700円以上だから、結構な値段だけど。

歩いて15分くらいで釧路川の方に行く。去年も今年もイベントがあまりなくて寂しいが、定番の場所。

食事を終えたら歩いてイオン釧路店の方へ。釧路駅前あたりがイオン釧路店に行くには、直線的に行くより釧路川沿いにアプローチした方が楽しいし楽だ。

イオンに着いたら「この豚丼」のセットを頼む。サラダとジュースが付いたやつで870円くらいだ。サラダとジュースなしだと680円くらいだけど、頻繁に来れる場所じゃないので太っ腹な気分で頼む。釧路駅前と違って、イオンのあたりの店舗は賑やかなままだ。

途中、最近流行りの変な名前のパン屋があって店の外まで行列ができていた。まさか高級食パン?と思ったが、普通の菓子パンなどを売っているパン屋らしい。高級食パンは「高額食パン」でしかないので、本質を大事にするはずの釧路で高級食パンが流行ったら嫌だ。

夕方、釧路駅前の贔屓のホテルにチェックインする。釧路のホテルはクラウンヒルズがコロナで休業していたり、まぁまぁな壊滅状態だが、私が贔屓にしているホテルは夏の観光シーズンでもないのに、まぁまぁな強気な値段だった。というより、強気の値段にしないとコロナで客が減ったぶんを挽回できないのだろう。潰れたら潰れたで困るので、贔屓のホテルに泊まった。安かったら5日くらい泊まっても良かったけど、ホテルとしては値段設定は難しい判断だ。

ホテルに荷物を置いて身支度したらMOOに向かう。ここは土産コーナーや観光パンフレット広場、休憩スペースがあってよく訪れる。ショックだったのはコロナで1Fの幣舞橋側のお土産店が撤退していたことだ。代わりにスノーピークのアウトドア店が入居していた。高級ブランドのアウトドア店よりは、キャプテンスタッグ的な安物ブランド的なアウトドア店の方が個人的には利用価値があるが。

釧路市内は以前は中国人観光団体や、日本人の高齢者団体ツアー客が多かったが、まばらに個人客中心に観光客がいる程度で過ごしやすい。釧路駅付近は観光客がいないと通常よりもさらに人が少なく感じるけど。

夜は、せっかくだからと勝手丼→この豚丼と続いて、スパカツの好きなものランキングの上位3連コンボをすることにした。朝食も併せたら4食も食べてる気もするがまぁいいや。

泉屋本店でスパカツを注文。イオン釧路店にも泉屋があってスパカツも食べられるが、メニューが限定的なので色々選べるのは本店。入口でご時世的に体温検査をするも、センサーが作動しなくてうまく計測できなくてやり直し。あとから入ってきた人もみんなやり直ししていた。

ご時世的に飲食店とかホテルとかでよく体温計測あるけど、あんまり好きじゃない。風邪っぽかったり疲れで微熱が出ることもあるし、そもそも37度以上とかあったら普通の人はフラフラして飲食店にメシを食べに行こうとは思わないはず。

体温測定が誤作動することもあるし、こういうストレスを感じなくていいようにコロナは終息してほしいものだ。飲食店ならまだしも、出先のホテルや空港でセンサーが反応したら、行き場もないしどうしろって感じだし。体温というのも、ある種の個人情報やプライバシーなのではないかと思う。

人前で「体重計ります」「3サイズ計ります」と言われたら大抵の人は「えっ?」と思うはず。体温を計られるのも内心嫌な人が多いはず。それとも、こっちが神経質なのか。100年後くらいの地球では体温もプライバシーに含められているかもしれない。

4日目 釧路→根室

切符で言うと3日目の朝、早起きして釧路から根室の始発に乗る。この始発はニクいやつで、釧路駅を5時35分に出発する。首都圏のサラリーマンでもなかなか5時半に列車に乗る人はいないので、なかなかのスパルタぶりだ。

青春18きっぷシーズンや北海道&東日本パスのシーズン真っ最中だと、こんなスパルタ始発列車でも割と観光客が乗っているものの、どちらも期間外なので乗っている人は地元の人やガチな観光客くらいだった。根室付近の途中駅で少し地元の高校生が乗降する程度。

2時間ちょっとで東根室に着いたので降りる。去年の12月に根室に来た時はコートが風を通すタイプで寒かったので、その反省から同じコートなものの下にウインブレーカー的なものを着ることにした。これは大成功。風が強いことが多い海沿いの根室みたいな土地では、フリース的な風を通す衣類をいくら重ね着しようが、冷風が貫通するために寒くて仕方がないのだ。

ウインドブレーカー的なものなら風だけをプロックするし、フリースより嵩張らないのもグッド。逆に失敗だったのは、出発する前の4月下旬の関東地方はすでに夏のような25度くらいの暑さだったため、ニットキャップはいらない気がして家に置いてきたのだ。4月の北海道は全然冬なので、ニットキャップは持ってきた方がよかった。

ダイソーとかキャンドゥとかを見たけど、一応、季節外れだからかニットキャップは売っていなかったし、今度からは4月に北海道へ行く時は絶対ニットキャップはマストだ。

根室では明治公園を散策したりして過ごす。根室には日本最東端のイオンがある。大体、根室市街のど真ん中くらいの位置にあるのが凄い。目の前にはエスカロップで有名な「どりあん」もあるし。

根室のスーパーとしてはマルシェデキッチンが有名で贔屓にしている。ただ、開店時間が10時とイオンより遅いので、早い時間に根室に着いた場合は開店まで時間を潰さないとならない。根室ご当地総菜なんかも多いので、開店時間付近は市民で込み合うため、時間を置いてから行った方がよい。

この日のランチは贔屓のハーバービューホテルのレストラン光和でエビエスカロップを食べようと思っていたが、ボイラー設備の改修だかで営業していなかった。そのため、急遽駅前のニューモンブランへ。以前も2回ほど訪れたことがあるが、数年ぶりだ。

せっかくなのでまだ頼んでいないオリエンタルライスを注文。お昼時だけど2人くらいしか客がいなかったのでゆっくりできた。同じ店ばかり贔屓にするので、根室は行ったことがない店が実は多い。

13時半くらいの列車で釧路方面に戻る。根室は放浪の旅人とか、筋金入りの旅行者もいた。駅の中で鉄砲汁とかの出張販売もしていて頼んでいる人がいた。1千円~とかは自分は高くて無理だけど。

1時間半くらい乗って厚岸で降りる。厚岸は道の駅のグルメが有名なはずだけど、あまり鉄道旅行派の人は訪れないのか知られていないのか、降りる人が私だけというパターンが多い。根室から乗った筋金入りっぽい人も誰も下りなかった。根室グルメを楽しむのもいいけど、厚岸も立ち寄ったらいいのに。

厚岸では街を一回り散策して、コンキリエに向かった。2Fのレストランでザンカキハーフをいつものように頼んだ。

隣のテーブルに20代くらいの若い就職したてっぽいグループがいた。男性の先輩1人と新入社員の女性1人みたいな感じで、労働組合って何? とか話していた。労働組合があるということは、そこそこ大きい会社だろうけど、経営側と労働者側が戦うために組織されているのが労働組合だ。サラリーマンも日々闘いだ。楽ではない。

釧路に着いて、明日は早々に釧路エリアを発つ。釧路ならホテルが安ければ1週間くらいは滞在してもいいんだけどなぁ。価格競争が激しくてホテルが釧路より安い北見に移動する。

5日目 釧路→網走→遠軽→北見

今日は移動日。特急も乗れるフリーきっふだけど、特急が走っていない区間なので普通列車で移動。昨日もそうだったけど。

天気予報を見ていて気になったのは、昨日の釧路は10度くらいあったのに、この日の目的地の一つである遠軽は気温は1度とか。普通に冬だ。案の定、列車が釧路湿原のあたりを通る段階から雪がかなり待っていた。4月下旬でも普通に雪景色なのだ、北海道は。確かに6月くらいまでは雪が降ってもおかしくない土地だ。

釧網本線で釧路から網走に向かう間はずっと雪だった。網走についても雪で、それもべちゃっとした衣服に着くと濡れてしまう雪質だった。

釧網本線の始発で向かったが、網走から遠軽方面の乗り換えは普通列車が一番早い。この日はまだ旭川行きの特急大雪があったが、これもコロナで閑散期は運転しないという。そうなると、石北本線を走る特急は1日2往復なのだ。近い将来の鉄道存続に関わる大問題だ。コロナでトドメを刺されるのはゴメンだ。

網走駅では日本に住んでいる人なのかわからんが中国女性が2人くらい乗った。北見あたりで降りるんだろうが、知床、網走近辺は外国人に人気だ。

私を乗せた普通列車は遠軽まで走り、13時前に到着。北海道&東日本パスで釧路始発で乗る時と全く同じパターンだ。遠軽も雪景色だったし、1度どころか-1度とかで寒かった。

遠軽の街中や太陽の丘のキャンプ場へキャンプができそうか様子を見に行った。というか、雪が降っている時点でキャンプは当面できないのだが、ゴールデンウィーク明けくらいには頑張ればキャンプできるかな? なんて淡い期待を持っていただけに、雪景色なのはショックだった。雪の中でキャンプするジャンルもあるけど、基本的に夏専用のキャンパーなので。

それでも帯広あたりでは自転車輪行している気の早いサイクリストも見たし、自転車旅行も再開してみたくなった。ただ、飛行機で自転車を運ぶのは手間なんだよなぁ。自転車を安く配達できるようなサービスを調べて利用してみようかとも思ったこともあるけど、今のなまっている筋力で峠を越えられる気がしない。北海道全部でなくて、オホーツク限定だとか、釧路周辺限定とか地域を絞ればできるかもしれないが・・・余裕があれば検討してみようか。

遠軽でキャンプできなさそうなのを悟り、落ち込んで総菜のタコヤキを食べていると宿泊予定のクラウンヒルズ北見から電話が。

そう、ピーチ航空が予約システムにトラブルを起こして、一切の予約変更などが数日できないという醜態を晒したため、ホテルの予約を1泊と2泊で分けたのだ。本館と別館みたいな色々なプランがあって、今考えると意味なかったのだが3連泊にして貰った。こんなコロナのクソみたいな時期だけど、気遣いをして貰えるホテルでよかった。

ちなみにクラウンヒルズ北見は出発前に予約した時に直前の方が値段が安かったから、予約を取り直したという経緯もある。同じホテルに泊まるなら、安い方がいいに決まっているし。

17時くらいの北見行き特別快速きたみに乗ろうとするも、車両トラブルで50分遅れているというアナウンスが。首都圏とかで50分遅れるとなると大問題だけど、こっちはこっちで大問題になる。諦めてスーパーを散策したりして時間を有効活用した。地元の高校生とかも意外と乗る列車だ。

昭和の遺物みたいな列車だから、車両トラブルも起きるだろう。特急も車両老朽化の都合で削減しているんだし。ちなみに、特別快速きたみは特急並みみたいに表現していることもネットではよく見るけど、遠軽~北見間に限って言えば本物の特急より停車駅は多いし、乗り心地も結構差がある。特急も乗れるフリー切符なら、時間が合えばオホーツクか大雪に乗った方がお得感がある。

石北本線は普通列車も特別快速きたみも特急列車も、車両老朽化によるトラブルで大幅に遅れることが経験上多い。

北見に戻ったらホテルにチェックインする。冷凍食品の「旬をすぐに」が無料提供するので食べる。急にワインが飲みたくて、北見のイオンでトカップを買った。なんとなく北海道のワインの代表だろうと思っていたけど、よくよく見ると輸入ワインだった。国産に見せかけて実は輸入モノというのは、ワイン業界の闇らしい。まぁ、ワインの味の違いなどわからんけど。

6日目 北見→遠軽→北見

フリー切符最終日。

せっかくなので特急大雪で遠軽に向かい、遠軽を満喫。気温が昨日から10度近くも上がって、昨日の雪が溶けるという予測があったため、再びキャンプ場などを見て回る。うーん、夏はまだ遠い。

但し、芝桜が綺麗に咲いていた。芝桜は時期を見計らうのが難しい。

コープに行ったらコープ名物らしいキャベツ焼き(198円)が目に入ったので、粉もん好きとして買ってみた。普通にキャベツしか具がないお好み焼き風な食べ物だった。名前に偽りはないがキャベツを食べている感じ。

夕方になるとまた雪がパラついてきたりした。遠軽の街は特にコロナで衰退というのは感じなかった。北見に戻ってこの日は終わり。

7日目 北見

フリー切符も終了したので終日北見である。北見にも高額食パンの店があった。まだ割と流行っているみたい。

北見は昔から知っている街だが、終日北見にいて何をしようかと思った。

三輪のあたりに行ってみると、以前利用したことがあるネットカフェのジョイカフェ北見店が閉店して、看板を取り外していたりする最中だった。ジョイカフェ北見店には何度も滞在したことがあって、思い入れが深いだけに残念だ。それ以前は自由空間もあったが、ジョイカフェが出来てからはジョイカフェを贔屓にし、自遊空間は潰れてしまった。

5件隣の近隣に同業の快活クラブがオープンしているのが気になるが、北見はどうも同じ地区に同業の店が出来て少ないパイを奪い合って潰し合う土地柄な気がする。北見で活気のある商業地区と言えば三輪なんだろうが、北見駅前とか別地区にあれば共存できた気もするのだが。

北見のイオンに昼時にも行ってみたが、北見のイオンはホントに北見のど真ん中にある。車社会の北見において、どこの地区に住んでいようと北見の真ん中にあるのでアクセスが良いのだ。あんまりフードコートが魅力的じゃないのがアレだけど、塩焼きそばやナポリタン(流行ってる的な)の店なんかがあれば観光でも利用しやすいのだが。

そんなこんなで日が暮れて終了。

8日目 北見→女満別空港

最終日は飛行機の時間まで過ごして帰るだけ。

女満別空港にアクセスするには北見駅から飛行機の時間に合わせて出発するシャトルバスが便利。1000円ポッキリ価格。女満別空港にLCCが飛ぶようになったのが最近なので、女満別空港から飛び立つのは実に高校の修学旅行以来20年ぶり。

鉄道派だと別記事に書いたが西女満別駅が最寄。飛行機の時間とかは無関係なので時間に余裕がある人向け。

バスは混んで座れなかったら(乗れなかったら)どうしようと思うけど、かなり席に余裕があった。

女満別空港に奥芝商店のスープカレーの店があるというので、早めの時間について食べようと思ったけど、なんと空港価格の特別メニューだけだった。予算オーバーなので諦める。

なんもオホーツクの辺境の地で空港価格にしなくても・・・と思ったけど、立ち食い寿司屋とかからして、女満別空港はやたらと空港価格で飲食物価が高い。1Fにセブンイレブンがあるのが救いだけど、東京人でもないしバリバリにオホーツクが地元な私は空港で高いものを食べるとか有り得ないんだわ。とほほ。

という感じの7泊8日であった。コロナ終息して欲しいけど、外国人観光客と高齢者団体ツアーがほぼいないのは快適だ。ピーチの割引きっぷも有難いし、コロナ以前がそんなに良かったわけでもないから、これはこれでよかったりする。

女満別空港ではピーチの搭乗専用口というのはなくて全日空に間借りしている。手荷物の7Kg検査もなかった。一般の人は知らない人もいるが、ピーチは全日空グループだし、ジェットスターはJALグループなのでね。

まぁ、1億人のうち3人くらいの参考になれば・・・。

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意外にアレが重要!! 北海道の氷点下の寒さに耐えられる着こなしのコツ

画像はイメージ。見てくれより暖かいかどうかで服装を決めろ

地元ながら関東以南の生温い冬に慣れてしまうと、北海道にたまに帰省すると段違いの寒さに選んだ服のチョイスを後悔してしまうことがある。

今回は旅行などで真冬の北海道を訪れる人などに向けて、真冬の北海道にも耐えられる服装のチョイス、着こなしの講釈を垂れたい。

とにかく着る順番が大事

寒くない格好とは、単に冬用のいかにも暖かそうなコートを着るというのも、まぁ一つではあるが、それよりも重要なのは着る順番である。

世の中には暖かそうに見えても、氷点下の真冬の北海道では何の役にも立たない冬用衣類というのも実は多い。

肌に近い部分から段階を追って暖かくしていく

服装に限らず何でもそうだが、物事は順番が大切だ。

まずは肌に近い部分から保温性の高いものを着よう。各社からヒートテック的な長袖の肌着が売られている。これがあるとないとでは、最終的な暖かさに差が生まれる。ぶっちゃけ、これが一番大事だ。

旅行の荷物としてもそれほど嵩張らないし、暑くなければ家から着て行ってもいい。あとは適当なシャツやフリース、セーターなどを、アウターとの兼ね合いで苦しくない範囲で着込めばOK。

マフラー、手袋なんは当然必要。関東仕様の薄手の手袋はダメ。最近だとスマホ対応の手袋があると、スマホ操作でも手袋を外す必要がない。

アウターは暴風、防雪メインで選ぶ

アウターの選び方だが、デザインの好みもあるだろうが、基本的には真冬の北海道の寒さにおいては、見てくれよりも防寒性で選ぶべきだろう。

フード付きで暴風性能が高いものが良いだろう。オシャレ系やビジネス系のコートだと、真冬の北海道に耐えられる作りでないものが多い。オシャレ重視のボタンよりもチャックで完全に暴風できるものが望ましい。

まぁ、間違った服装で真冬の北海道に来てしまったら、とりあえずインナーを一着買うだけでも帰るまでの期間くらいなら耐えられることが多い気がする。

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日本最北端の離島、利尻島・礼文島に行ってきたぞ

北海道の最北端であり、日本の最北端でもある離島、利尻島と礼文島に行ってきたぞ。厳密には礼文島が最北端。利尻と礼文はフェリーで40分くらいの距離で、稚内からギリギリ日帰りで2つの島巡りが出来るぞ。

稚内までは旭川からJR特急で片道3時間半、札幌からは5時間以上かかるので、最低でも稚内に2泊は必要。稚内市内も散策するなら3泊あるとベスト。

コロナだけど割と観光客は多い

稚内駅の東側やや南にあるフェリーターミナル。北防波堤の方じゃないよ

時は2020年9月、GoToトラベル見切り発車の最中で世界はコロナのニューノーマルだか新しい生活様式wで動いている時代。

不要不急の外出やソーシャルディスタンス糞食らえなのか、普通に団体の高齢者ツアー客のバスが早朝にフェリーに合わせて停まっていた。高齢者団体はGoTo対象外だった気がするし、東京(この時期は東京都民は対象外)からの団体のようにも見える。

過去の旅行記でも言及しているが、団塊世代は集団就職やら軍隊教育やらで、旅行も団体を好むのだろうか。いい歳した大人が旗振りながら歩いているガイドにくっ付いて旅行するなんてみっともないけど、いまや日本の人口の3割〜4割近くが高齢者なんだから、日本に未来はない。

日本最北端なので自撮り厨にもなるw

稚内のフェリーターミナルの中。日本最北端の辺境の地とは思えないほど、綺麗な建物だ。フェリーの時間に合わせて営業するコンビニ的な店があるだけ。日中だとレストランも営業しているみたい。

もっとも、稚内市内にはこの地を牛耳っているセイコーマートが数店舗あり、フェリーターミナルの近くにもある。おそらく、あなたが滞在することになるホテルからフェリーターミナルに向かう間にもあるのではないかと思う。

稚内駅の近くには北防波堤というかつて(?)のフェリー乗り場に向かう通路のようなものがあるが、利尻島や礼文島に向かうハートランドフェリーの乗り場は南東の方なので注意。早朝とかだと場所を間違えると致命的だし、旅程が壊滅するので自信がない人は前日に下見をしておこう。辺境の地でスマホの電波やGPSも微妙な場合があって地図がうまく表示できない場合もあるから、スマホ頼りの人も注意。

フェリーの中。2等客席というか、デッキの席はこんな感じ。ハートランドフェリーの場合は、船にもよるが、後ろ側にしかデッキ席はない。本州の離島に向かうフェリー(新潟の佐渡とか)や沖縄の離島のフェリーは、サイドとか前方にもデッキ席があったので、よい居場所を探すのが難しい。また、9月だから朝夕はそれなりのコートっぽいものがないと結構寒い。

今時のフェリーらしくwifiが使えて、フェリーにしては電波良好、快適だった気がする。

2時間近く乗って、最初の島、利尻島に到着。利尻島にようこそみたいな文字は、礼文島にもあって、2つの島はテイストが似ている。沖縄の離島だと近隣の島でもライバイ関係にあって差別化されていることが多いが、稚内、利尻、礼文は3セットくらいなイメージかもしれない。そもそも、沖縄だと近隣の島でもフェリーで直に行き来できななかったり、しづらいようになっていて、一旦、沖縄本島に戻らないとならなかったりするし。

フェリーから降りて、フェリーターミナル周辺を歩いてみる。

風景は海が近くにあることを除けば、どこにでもあるような北海道の田舎の街並みのようだ。いや、実際に北海道の田舎の街であることは間違っていないが。常に海からの風で肌寒い。

有名な利尻富士。団体観光客は登山客のように見えなかったし、登山客っぽい人はあまりフェリーで見かけなかった。時期によるんだろうか。

利尻の鴛泊フェリーターミナル周辺。海の駅なんていうらしい。

利尻はフェリーターミナル内にも食堂、レストランが2軒(うち1軒は夏季限定?)もある。ターミナル前にも食堂が数軒あって、いやにも観光客相手で入りづらいし、値段がやや離島価格なものの、食べ物には困らないだろう。

ウニ丼が有名らしいが、どこの店も裏で協定を結んでいるのか4,500円固定。利尻も礼文もだ。普通に700円くらいでラーメンとかも食べられるし、現実的に歩ける距離にセイコーマートもあった。時間的な都合で利尻か礼文かどっちかだけ訪れるなら、最北端じゃないのが惜しいけど、自分は利尻の方が過ごしやすく感じた。

フェリーの時間に合わせて観光バス(3千円くらいかかって高いが)も出ていた。但し、コロナの関係で運転日が微妙なので確認が必要。チケットはフェリーターミナルで買う気がするが、ほんとに行きと帰りのフェリーにピッタリ合わせた時間配分なので微妙。自分は利用しなかったが、5人くらい乗っていた。観光名所を3時間くらいで回るらしい。

観光バス以外の交通機関としては、レンタカー、バイク、レンタサイクルがある。レンタサイクルだと礼文島も巡る日帰りプランだと、時間的に行けるところが限られている。結構でっかい島なので、徒歩ではもちろん、レンタサイクルでも数時間で行ける場所は限られる。

但し、キャンプ場がいくつかあるので、ツーリングで島に宿泊する人は目的地として良いのではないかと思う。離島で風が強いし、悪天候時のエスケープがしづらいので登山用などのハイレベルなテントがあった方が良いだろう。間違ってもホームセンターで3千円くらいのテントはオススメしないレベルではなくて、明確に使ってはいけない。

日帰りで礼文島にも行くので、あまり思い出も作れずに礼文島行きのフェリーに乗る。3時間くらいで徒歩で観光して回れる範囲は限られていることを思い知る。

この時に乗った船は割と豪華なやつで、2等の客室が豪華。雑魚寝ブースだけの2等船室もあるが、いかにも低コスト旅行みたいで抵抗のある人もいるだろうし、こういう客室の方がこれからの時代は好まれるだろう。

礼文島に到着。フェリーターミナルやその周辺も、店のラインナップが違うだけで、利尻とテイストは似ている。人によっては、どっちがどっちなのかわからなくなるかもしれない。

街並みも、やはりというか北海道の田舎の街を歩いている感じ。フェリーターミナル近辺にセイコーマートはない。個人商店のようなコンビニ的な店はあった。礼文饅頭が有名だというので買おうと思ったが、外から見たら売り切れていた。

街中のある神社のあたりの高台から利尻富士を見る。山の写真を撮っている人には撮影ポイントじゃないのかしら。

日本最北店の書店、Book Ai Land。興味本位でお邪魔してみたが、児童書中心で、雑誌とかはなかった気がする。

礼文島のゆるキャラ。ゆるキャラブームに乗っかって誕生したのかどうかは知らない。利尻にはリスと昆布のキャラがいる。本州付近だと美少女、萌えキャラだったりするが、普通にゆるキャラ。

礼文のフェリーターミナルで食事をしたい人を独占状態(?)で入店させる飲食店。なにしろ、フェリーターミナル内はもちろん、近辺の歩ける範囲に入りやすそうな飲食店、食料品店はなかったのである。

寿司からラーメン、定食までなんでもある。焼き魚定食みたいのが食べたかったけど、寿司を頼んでみた。1350円の上寿司。寿司の味が判断できる能力がないが、スーパーの惣菜や回転寿司とそんなに変わらない気もする。日本最北端の雰囲気を味わいたい人向け。他に店があまりないので、時間帯によっては満席に近い賑わい。

日本最北端の離島ということで、そんなに派手さはもちろん、リゾート感はないが、辺境の地を好む旅行マニアの人などは行ってみるとよいだろう。ちなみに稚内、利尻、礼文を回ってフェリー台は6千円台。