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【北海道】札幌から最も近い銭函のビーチに行ってきたぞ(18年ぶり)

銭函駅にある、その名の通りの銭函

札幌から最も近いビーチ、小樽市の銭函という場所にあるサンセットビーチに行ってきたぞ。18年ぶりに。

意外かもしれないが札幌には海がない

日本の大都市は東京、横浜、名古屋、大阪、福岡など大体は海沿い位置しているが、札幌には海がない。歴史的には隣町の小樽が大都市として栄えて、内陸の札幌が開拓されたという形だが、そんな札幌から最も近いのが銭函のサンセットビーチだ。

銭函駅のホーム。本数多めの快速は停まらないので注意。

アクセスはJR函館本線で札幌駅から普通列車(各駅)に乗って27分、片道440円と電車が高めの北海道にしてはリーズナブルなのもポイント。車がないと出かけるのが大変な北海道にして、電車だけで行けるビーチなのだ。

ちなみに、この区間を走っている普通列車はUシートと言うグリーン車的なものが連結されている場合がある。以前は新千歳空港の快速エアポートとして運用されていた車両だが、この区間で普通列車として走っている場合は追加料金なしでUシートに乗れるローカルルールがあるので覚えておくと良いかも。

銭函駅から30分くらい歩く

電車で行く場合、銭函駅を出て東側に道なりに30分くらい歩いていく。海水浴シーズンの土日なら、それっぽい人たちが歩いているはず。以前は夏に車で来たことと、なぜか冬に訪れたことがあった。歩道があったりなかったりで、決して歩きやすい道ではない。

ラブホテル的な建物とサンセットビーチという看板が出てきたら、砂利道を入っていく。路駐する車が多いので注意。しかし、海水浴場=ラブホというのも何だかと思うが、18年前にも確かにあったぞ。よく覚えている。

北海道的なビーチへのアプローチ。この草むらの向こうがビーチなのだが、初めてだとどこからビーチにアプローチするのかわからない。地元っぽい人がいれば様子を見てみよう。

ビーチの様子

北海道のビーチはこんな感じ。沖縄の白いサンゴのビーチを見慣れていると、黒っぽいのが特徴。

昔はこういうビーチでも一日中寝っ転がったりしたものだ。

銭函駅付近は若い人の溜まり場

今回の気づきとしては、大都市である札幌から最寄りの海であり、電車で来れる場所だから、銭函駅付近の堤防は高校生くらいの若い人の溜まり場的になっていた。

海が見たかったらここに来て青春を過ごすのだろう。若い人向けのファーストフード店とかがあれば儲かりそうだけど、そういう店があんまりないのが残念なところ。ビーチに向かう道中にコンビニはあったけど。

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新潟・佐渡島で1日路線バスの旅をしてきたぞ~両津・佐和田・相川の旅~

両津港に到着した「おけさ丸」の姿。ゲーセン、フードコートなどもある

新潟県の佐渡島で1日路線バスの旅をしてきたぞ。

佐渡島は日本では沖縄本島に次ぐ面積を誇る島で、佐渡島に行くのは4回目か5回目くらい。人生で一度も佐渡島に行かないで終わる人もいることを考えると、佐渡に何の縁もゆかりもない自分がそれだけ佐渡に行っているのは、なかなかではないかと思う。もう「佐渡マニア」と言っても過言ではないだろう。

佐渡には路線バスのフリー乗車券がある

佐渡には新潟市の万代島からカーフェリーで行くが、佐渡は大きい島なので徒歩ではフェリーが発着する両通港の周辺しか見ることができない。

5年前くらい前に初めて佐渡に行った時は、佐渡にある新潟県で一番大きい湖である加茂湖を一周したり、割と歩いてトキの森公園に行ったりしたものだった。でも、道中に徒歩で散策している観光客はいなくて、みんな何かしら移動手段を持っているようだった。

というよりは、港から迎えの自家用車が来ていたり、旅館かホテルかのバスに乗せられたりする人が多かった。レンタカーとかもあるにはあるが、どこかの車に乗せられる人が多かった。佐渡は沖縄みたいにわかりやすい観光地という感じではないので、自分で情報を取らないと堪能することは難しい土地だと思う。

前置きが長くなったが、佐渡にはそんな「移動子羊ちゃん」にありがたいものがある。

それが佐渡の路線バスのフリー乗車券「1dayパス」だ。1日用が1500円で、割引される2日用、3日用もある。日帰りだと1日曜しか選択肢がないので、2日以上のは佐渡に宿泊する人用だ。この乗車券は新潟市の佐渡汽船ターミナルの案内所でも買えるし、スマホアプリで購入することもできる。

今回は筆者の「佐渡人生」で初めて路線バスに乗って、両津港エリアの外に出ることにする。

佐渡~佐和田~相川に向かうのが本線

佐渡のバスは比較的わかりやすい(沖縄とかに比べて)

佐渡にはいくつかのバス路線があるが、本線と呼ばれていて本数が多い(1時間に1便程度)のが両津から佐和田を経由して相川に向かう路線だ。

この本線に乗って相川までを往復するだけでも、とりあえず1dayパスの元は取れる。佐渡=両津の筆者にはよくわからないが、佐和田や相川という所が佐渡の都会っぽいので向かってみた。

両津から相川に向かう

路線蓮の車内は大体普通な感じ

佐渡マニアとか言っておいてアレだが、佐渡のことは沖縄本島の次に大きい島ということくらいしか知らない。

佐渡のガイドブックなんかを見ると、相川というところが観光地っぽいのと上記のバス事情の都合で向かうことにした。

両津の小さな市街地を抜けるとバスは離島にありがちな細い山道的な道路を通っていく。路線バスの本線が走るくらいだから、佐渡を代表する道路だと思うが片側一車線だったり、自分では運転したくない道路だ。ペーパードライバーだから頼まれても無理だけど。

佐和田付近の車窓は都会的

道路沿いに広がる佐渡の水田

佐渡の内陸部を見るのは初めてだった。

幹線道路沿いには水田が広がり、ここが日本最大の米どころ新潟県であることを実感させる。佐渡には日本酒を作っている酒蔵が複数あるし、稲作が重要な産業なのだろう。

バスに揺られて20分~30分くらいだろうか、佐和田の市街地に近づくと道路沿いに本土でも見かけるようなロードサイド型の大手チェーン店をいくつも見る。おお、佐渡にもこんな本土と同じような店がこんなにあったとは。

ブックオフとオフハウス

吉野家

マツモトキヨシとヤマダ電機

ネットカフェの自遊空間

首都圏のベッドタウンや地方都市の国道沿いにありがちな風景が広がる。

ネットカフェと牛丼屋なんて両津港の近くにあったら、ぜひ利用したいけど、どうして新潟は新潟市にしろ長岡市にしろ佐渡にしろ、駅や港から離れた所に街の中心部があるのだろう。

途中、佐渡総合病院という大きな病院にバスは寄ったが、そこから高齢者の病院通いの人が何人か乗って来てバス車内は文字通り賑やかになった。走行中に立ち上がったりするので運転手の人が怒っていたけど、佐渡のバスは高齢者というか後期高齢者が多い。

10~20年後くらいは本土の多くの街がこんな後期高齢者だらけになるのだろう。

何があるのか知らないが相川に到着

相川のバスターミナル(?)

とりあえずルート的に佐和田は相川を見てから訪れるとして、そのまま相川まで乗車した。

バスターミナルっぽい「相川」という名のバス停で降りたが、市役所的な場所に併設されたバスターミナルっぽい場所だった。バスターミナルっていうほどは、バスが沢山出入りしているわけではない。

老人ホーム・・・ではなく観光施設のきらりうむ佐渡

相川のバスターミナルっぽい場所の少し手前には「きらりうむ佐渡」というバス停+施設があった。後で観光案内所や観光施設ということが判明したが、名前からして老人ホームか公民館みたいな施設だと思い、一見の観光客には無縁な場所かと思ったが違った。

なにやら相川という場所は金山が有名な場所だったという。「きらりうむ」も金にかけているらしく、相川にはで鉱山に関係した観光施設がいくつもあるのだとか。そもそもバスも金山行きみたいな感じだったし。

本当は昼時なのでランチを食べたかったが、ふらっと食べれるような店もスーパーも見当たらなかった。一応、街の方を行ってみたら、観光地っぽい歴史ある街並みだった。安く、サクッと食事ができそうな店は見当たらなかったが、探せばスーパーもコンビニも飲食店も歩ける距離に存在する。

このへんも相川の歴史ある街並みだと思うが、普通に民家の気がものすごくする。もっと足を延ばして散策すれば、ガイドブックに載っているような建物も見れたようだが、戻りのバスにそろそろ乗りたいので、適当に散策を辞めた。あまり観光案内みたいな看板は見なかったので、地図を片手に目的地を決めて歩かないと、ただ歩くだけになってしまう。

相川にあった「ホテル万長」は朝夕の食事付きで1~2万くらいの予算感。佐渡を満喫するんだったら、こういう所に泊らなきゃ・・・なんだろうけど。

伝統と風格の宿 ホテル万長 <佐渡島> 楽天トラベル

相川のバスターミナル付近で海を見ようとしたが、テトラポッドが凄くて海がよく見えなかった。

数百メートルほど移動すると海が見えたが、砂浜がある場所は限られている。島だから風も強めだし、5月下旬の佐渡は割と肌寒い。空腹だし、あまり観光できた気がしないが、時間もアレなので佐和田方面に向かうバスに乗ることにした。

きっと佐和田は佐渡の大都会

右の建物が佐和田バスステーション

今回の旅でも佐渡の全てが見れたわけでは全然ないが、おそらく佐和田というところが佐渡一番の大都会の気がする。それは来るときのバスからの車窓の風景を見て思った。

ちなみに、佐和田は「さわたまち」というのが由来だが、地元でも「さわだ」と濁って読む場合もあって、たぶんどっちでも正解。相川は普通に「あいかわ」で正解。細かい違いだが、佐和田バスターミナルではなくて佐和田バスステーションと言う。

佐和田には新潟県中越地方で展開しているマルイというスーパーもあった。ショッピングセンター群みたいなのは両津には見ないので都会的だ。ただ、マルイがそうなのか佐渡だからなのか、総菜なんかは少し高めなイメージだった。

佐和田バスステーションは海にも近くて、徒歩2分くらいで浜辺に出れる。天気が良ければ日本海の夕日を見れそうだが、この日はそんなに天気が良くなくて、風が強くて寒かった。結局、食事らしい食事は取らず、持っていたポリッピーとマルイで買ったシュークリームだけで過ごした。

昼頃に到着するフェリーではギリギリの時間

1dayパスを使って日帰りで佐渡を見て回る場合、のんびり昼頃に到着するフェリーで佐渡に着いているようでは行ける所がかなり限られる。これは反省だ。相川と佐和田をちょっと見て両津港に帰ってきたら、ほぼ最終のフェリーの時間だ。

と言っても、6時の始発のフェリーだとホテルの朝食が食べられないし、じっくり佐渡を見るとしたらホテルが新潟市より割高だけど佐渡に泊って2日か3日で回った方がよい気がする。

日帰りだったら、両津近辺で過ごすのも慣れているだけに良かった気もする。

両津港から歩ける距離に砂浜もあるし、バス旅をするにも入念な下調べは大切になるなと思った1日であった。

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意外と知らない? JRの普通乗車券で無限に途中下車しながら旅する方法

「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」など、乗り放題系のフリー切符で気ままに旅するのが好きという人は多いはず。

これらの切符は長距離を割安で移動できることはもちろん、目的地に着くまでの間、好きな駅で途中下車して駅周辺を散策したり、各地の名物を食べたりできるのも大きな魅力だ。

ところが、「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」は通年で発売されていない。発売されている期間は学生で言うところの春休み、夏休み、冬休み頃と限られているのが残念な部分。

しかし、あまり知られていない(?)かもしれないが、実は普通乗車券でも長距離の旅では無限に途中下車することが可能だ。

JRで正式に認められているルール

これは裏技でもセコいテクニックでも何でもなくて、JRのルールとして正式に認められている。というより、普通乗車券が本来的に持っている能力であり、セールスポイント。ただ単に、乗り放題系のフリー切符でないと途中下車できないイメージがありがち・・・というだけ。

ルールはJR各社共通で、『片道の営業キロが100キロ以上の普通乗車券』なら後戻りしない限り、何度でも途中下車して改札外に出ることができる。

ただし、『大都市近郊区間』と決められている大都市近郊だけの区間で終わる切符の場合は、途中下車はできない。

詳しくは、JRの公式サイトなどで確認されたいが、基本的に上記の2点だけがポイントである。

東京〜新潟で途中下車の旅をやってみた

便宜上、東京ということにしてあるが、首都圏や関東の好きな駅に置き換えて貰ってもOKだ。

東京〜新潟の普通乗車券は営業キロにして片道333.9キロであり、東京の大都市近郊区間の外に出るので途中下車可能なパターンだ。

たまたま行き先が新潟ということで説明しているが、東京から名古屋や大阪、仙台方面なんかも全く同じ考え方ができる。発着地が逆の経路ももちろん可能。

注意点は普通乗車券の有効期間

無限に途中下車できるならば永遠に旅していられると思うかもしれないけど、それは残念ながらできない。なぜなら、距離に応じて普通乗車券は有効期間が設定されるからだ。

片道200キロまでが2日、400キロまでが3日・・・という具合に設定され、以降も200キロごとに1日ずつ追加されていく。上記の東京〜新潟の場合は3日間有効ということだ。

期間内なら途中下車して宿泊しながらもOK

青春18きっぷ(の1日分)と違って、有効期間内なら当日中に使い切る必要はない。どういうことかというと切符の有効期間の間は実質的にフリー切符みたいなものなのである。

途中下車した街の旅館やホテルに泊まりつつ、目的地に向かうという旅も可能なわけだ。

「東京~新潟」の旅で言えば、新潟駅に辿り着くまでの間に、群馬の水上温泉や越後湯沢で1泊ずつしても問題ないということになる。有効期間内である3日目に新潟に着けばよいのだ。

このパターンなら普通乗車券の場合は片道5,720円なので、むしろ青春18きっぷの3日分を使うよりも安くなる。途中下車する駅の選定など、使い方によってはフリー切符系よりもお得になるのだ。

さらに、普通乗車券は青春18きっぷなどと違って特急券を別に買えば新幹線や特急に乗ることもできるので、旅程や予算に合わせて柔軟に旅をデザインすることができる。

豆知識1 もちろん自動改札に入れられる

普通乗車券は自動改札機に入れると回収されてしまうイメージが焼き付いていると意外に思うかもしれない。筆者も最初はそうだったが、途中下車する時に自動改札機に吸い込まれてしまうのでは? と心配になるかもしれない。

でも、大丈夫。こうした長距離の切符というのは途中下車できるようにプログラムされているからだ。自動改札機は切符回収機ではないので、「この人は途中下車だな」と判断して吐き出されるようになっている。

短距離の切符とか、企画切符とかだと「下車前途無効」と但し書きがあるはずだが、こうした切符だと回収されてしまう。あなたが手にしている長距離の普通乗車券に「下車前途無効」といった文言がなければ、正真正銘の無限に途中下車できる切符だから、堂々と改札に入れればよい。

何事もないように乗り放題切符のごとくスルっと出てくるはず。どうしても不安だったら有人改札で途中下車したい旨を伝えれば良いが、特に心配はいらない。有人改札しかない駅だと駅員さんが判子を押してくれる場合があるので、途中下車と伝えて切符を提示しよう。

豆知識2 お得感のある使い方

青春18きっぷなどが発売されていない期間に、費用を抑えながら鉄道旅行したい場合にオススメなのが今回紹介した普通乗車券での旅。だけど、1日中乗りっぱなしだとか、ホントの長距離になると青春18きっぷや北海道&東日本パスよりは割高感が出てくるのも事実。距離が延びると割高になってしまう。

お得感がある使い方としては、上で紹介したように、そこそこの距離の駅で途中下車しつつ1泊、2泊・・・と過ごしながら目的地まで旅する方法だ。

切符の有効期間かつ、後戻りしない限りは何度でも途中下車できるので、時間や体力の許す限り、沿線の観光地やグルメを堪能しながら目的地に行くのが良いだろう。

また、片道601キロ以上ならば往復割引が有効で、ゆき、かえりそれぞれが1割引にすることもできる。往復だと買った時点で帰りの有効期間が決められてしまうのが欠点だが、ケースバイケースで使い分ければよいだろう。